見出し画像

【無料】未経験からWebデザイナーになる最短の方法

今まで200件以上、未経験からWebデザイナーを目指す方のご質問にサイト上で回答してきました。

このnoteでは、多くの方との対話で得られた知見と、僕自身のWebデザイナーとしての経験を交えて、【未経験からWebデザイナーになる最短の方法】を公開します。できる限りお金をかけない効率的な方法をご紹介します。

こんにちは!『未経験からWebデザイナーへ』というサイトを運営しているねこポンです。Webデザイナー歴6年目です。現在はフリーランスとして活動しています。

まずは無料の求職者支援訓練へ通う(3~6ヶ月)

有料のスクールには通う必要はありません。国の無料の学校があります。それが求職者支援訓練(ハロートレーニング)と職業訓練です。ともに「Webデザイナー科」が存在します。
最高の学校です。無料で6ヶ月も通えます。僕も求職者支援訓練を経て、Webデザイナーになりました。

求職者支援訓練は、訓練期間が4〜6ヶ月です。週4〜5日通学します。失業保険(雇用保険)の受給資格が無くても受講できます。つまり基本的には誰でも受講できます。収入や預金額などの条件を満たすと月10万円をもらいながら通学できます。

職業訓練は、訓練期間は3ヶ月が一般的で求職者支援訓練よりも短いです。週4〜5日通学します。失業保険の受給資格がある方が対象です。

Webデザイナーの学習期間としては6ヶ月は欲しいので、僕は求職者支援訓練をオススメしています。

興味のある方は、ハローワークで職員の方に聞いてください。求職者支援訓練も職業訓練も開講前になると、ハローワークでチラシや冊子が手に入ります。

無料とはいえ、求職者支援訓練のレベルが低いということは全くありません。僕の通っていた訓練校は講師の質もかなり高く、教室も広く、快適に学習できました。
ただ、訓練校は一般の企業が委託を受けて実施しているので、質にムラがあるのは確かです。開講前に見学会があるので学校の雰囲気を体感したり、気になることは事前に聞いておきましょう。

むしろ、有料のスクールの方が最悪の場合もあります。僕は東京の某スクールにも通っていましたが、講師の質が低い上にキレる人で最低でした。

学校か独学か?という議論は不毛

よく「独学で十分!」とか「学校は絶対に行くべき!」という意見がありますが、あまり意味のない議論です。

自分自身が、学校向きか?独学向きか?によって、学校に通うか独学をするかを決めるからです。

学校のメリットはこちらです。

わからない箇所をすぐに質問できる
カリキュラムがある
モチベーションが維持しやすい
Adobeのソフトを学割で契約できる
スクールライフが青春みたいで楽しい

「わからない箇所をすぐに質問できる」が一番重要です。
Webデザインの勉強を始めたばかりの時は、本当にささいなことでつまづきやすいです。そこで嫌になって勉強を辞めてしまう人が多いのです。だから、すぐに先生に質問できてわからない箇所を解消できると、学習がスムーズに進みます。モチベーションも維持しやすいです。
なかなか自分ではモチベーションを維持しづらい!体系的なカリキュラムを進めていきたい!という方は学校に通うことをオススメします。

一方で、独学なら「自分のペースで進められる」「教材を自由に選べる」などのメリットがあります。独学は自己管理が徹底している人向けです。現在は、ドットインストールやProgate、UdemyといったWebデザインの学習ツールが充実しているので、独学でも十分にWebデザイナーになることが可能です。

でも、今までたくさんの方の質問に回答してきて感じるのは、独学は挫折する人が多いという点です。独学してたけどやっぱり一人で勉強するのがしんどくなって求職者支援訓練に通い出した、という方もいます。

なので、まずは独学でスタートして、「やっぱり自分には大変だ......!」となったら、求職者支援訓練の受講を検討するのがいいですね。

求職者支援訓練の詳細は、【無料】求職者支援訓練でWebデザインを学ぶを読んでください。

独学方法のまとめ

Webデザインを独学する定番の方法で次の4つです。

ドットインストール
Progate(プロゲート)
Udemy(ユーデミー)
書籍

ドットインストールは無料でHTML/CSSやJavaScriptのレッスン動画を配信しています。

Progateは、自分で打ちながらコーディングを学べるオンライン学習ツールです。

Udemyはドットインストールに似た動画講座です。講座の販売価格24000円が1500円になる謎のセールを頻繁にやっているので、そのタイミングで購入します。最強のコスパなので、Udemyをメインに学習することをオススメします。

具体的な独学方法は、独学でWebデザインを勉強するための完全ガイドを参考にしてください。

おすすめの本は、【初心者向け】Webデザイン勉強のおすすめ本でまとめています。

Webデザイナーになるために必要なスキル

未経験からWebデザイナーとして就職するには、最低限こちらのスキルが必要です。

HTML
CSS
jQuery
Photoshop
Illustrator

上のスキルに加えて、できれば学習の段階で習得しておいてほしいスキルがこちらです。

Sass
CSS設計
JavaScript
XD
WordPress

SassはCSSをより効率的に書く記法です。ネスト/mixin/include/パーシャルだけは理解しておきましょう。
CSS設計とは、破綻のないCSSを書くための書き方です。現在はBEM(ベム)という手法が人気です。簡単そうに思えますが、意外に難しい分野なので、概念だけでも理解しておいてください。

Bootstrapという単語をどこかで聞いたことがあるかもしれません。CSS
のフレームワークです。便利なCSSを寄せ集めた集合体ですね。こちらは最近は現場ではあまり使わないので、学習段階で勉強する必要はありません。

Webデザインに必要なパソコンを用意しよう

最低限、下記の性能はあった方がいいです。

CPU : インテル Core i5以上
メモリ : 16GB
ハードディスク : 500GB以上
OS : Windows10 or Mac最新
モニター : 20インチ以上 or フルHD(1920×1080)
グラフィックカード:無くても良し

この性能があれば、どのPCでも良いです。デスクトップでもノートでも違いはありません。僕は以前はLenovoのThinkPadシリーズを使っていました。

MacかWindows、どちらがいいの?

結論を言えば「どちらでもいい」のですが、Webデザイン、エンジニア界隈のフリーランスだとMacユーザーが9割だと思っていいです。CSSniteなどのイベントに行くと気づきますが、ほぼ全員がMacを持参しています。Windowsだと少し恥ずかしいくらいです。

一方で、会社だとWindowsの使用率が高いです。世の中一般ではWindowsを使うため、Webデザイナーもそれに合わせて会社ではWindowsを使うことが多いためです。

もし今windowsユーザーなら、そのままWindowsを使えばOKです。でも、最終的にはMacにするのが良いと思います。Macは最初から高品質なフォントがインストールされているし、コーディング周りでも環境構築がラクなためです。

Adobeのソフトとエディターの準備

学習をする上で、こちらのAdobeのソフトが必要です。

Photoshop
Illustrator
XD

Aodbeソフトの7日間の無料体験があります。

すべてのソフトが使えるコンプリートプランは月額5000円以上します。求職者支援訓練などの学校に通えば、学割で月額1980円と激安になります。

Adobe税と言われるくらい高い使用料なので、契約を躊躇する方も多いと思います。少なくとも頻繁に使うPhotoshopだけは契約しておきましょう。フォトプランがオススメです。月額980円でPhotoshopが使えて安いです。

コーディングをするためのエディターも必要です。Visual Studio Codeが人気でオススメです。学校でDream weaverを使う場合は、それを使い続けてもOKです。

資格は1つだけ取っておいても良い

ベテランのWebデザイナーにとって資格はあまり役には立ちません。実力がすべての世界だからです。
でも、資格は未経験の方にとっては最低限のスキルがあることの証明になります。未経験の方はどうしてもポートフォリオの質が低くなりがちです。そのため少しでも他のアピール材料がほしいので、資格があるだけでも、他の求職者と差別化できます。

また、こちらの方が重要なのですが、資格の試験に受かるかどうかは極論どうでもよくて、受かるために勉強して成長することが何よりも大事です。「勉強の手段としての資格」という考え方が大事です。

資格はいくつもありますが、僕も受けた「Webクリエイター能力認定試験 エキスパート」が、わりと知名度が高い割に難易度も高すぎないのでオススメです。

時間に余裕がなければ、資格は取らなくもOKです。

ポートフォリオの制作

ポートフォリオは自分の作品集です。

紙の冊子版とサイト版のどちらを作ればいいか迷うところですが、サイト版のみでOKです。

ポートフォリオサイトの一般的な構成はこちらです。

Works(作品一覧)
About(自己紹介)
Skill(保有スキル)
Contact(連絡方法)

ポートフォリオサイトのサンプルのデザインです。

画像1

ポートフォリオサイトの作り方で詳しく解説しています。

作品については、少なくとも下記を掲載しましょう。

デザイン&コーディングしたもの(2つ)
バナー(3つ)

最低限、これくらいのボリュームが必要です。
デザイン&コーディングしたものを3つ以上掲載するならバナー作品は不要です。

下記はNGです。気をつけましょう。

バナーやサイトの模写を作品として掲載

模写は模写元のサイトやバナーに対して著作権を侵害する可能性もありえます。また、そもそも模写は「作品」ではありません。

画像2

ポートフォリオサイト用のWordPressテーマを販売しています。本格的に簡単にWordPressでポートフォリオサイトを作ってみたい方は、ぜひこちらをご利用ください。
ポートフォリオ用WordPressテーマ『PORTFOLIOベーシック』

Web制作会社に入ろう

Webのプロ集団である「Web制作会社」への就職を目指しましょう。最新の技術に触れる機会が多いため、スキルをグッと高められます。

Web制作会社への就職が難しければ、Webデザインに特化した部署がある「事業会社」に入りましょう。先輩や上司が指導してくれる教育体制が充実した事業会社なら成長できます。事業会社とは、サービスや商品販売などの事業を行う会社です。ここでは基本的にはWeb制作会社以外の会社をすべて「事業会社」と広く定義しています。

正社員になろう

会社は長く働いてくれる(はずの)正社員に対して、内容の濃いデザインやコーディングの仕事を与えます。だから最初は正社員を目指しましょう。

派遣やアルバイトには、リンク張替えやテキスト修正などの単純な作業をやらせる傾向があります。

とはいえ、現在はコロナによる転職市場への打撃が大きく、正社員で採用されるのは難しい状況です。派遣やアルバイトでもいいから、まずはWeb業界に入ることが大事です。あまりにひどい単純作業ばかりやらされるなら、その時は辞めましょう。

未経験からいきなりフリーランスになってはいけない

お願いなので、ちょっと独学してすぐにフリーランスにならないでください。悲惨なレベルのスキルで激安な単価で仕事を請け負い、破滅していく方がほとんどだと思います。また、ひどいデザインだとクライアントも可哀想です。

まずは会社に入って、しっかり現場でスキルアップをしましょう。勉強と現場は桁違いのレベル差です。もちろん独学ですぐにフリーランスとして活躍する天才的な人もまれにいます。でも凡人(僕を含めて)は会社に入ってこそ、まともなWebデザイナーになれます。先輩や上司からのダメ出しを受けてこそ、デザインスキルもコーディングスキルも向上するからです。

副業ブームもあり、未経験からちょっとコーディングを勉強しただけですぐにクラウドソーシングサイトで案件ゲット!という現象が発生しています。一時的な副業感覚なら良いですが、今後ちゃんとWebデザイナーとして活動していきたいなら、まずは会社に入ってください。

Web業界に特化した転職エージェントと転職サイトを利用して就職

転職活動の際には、Web系に特化した転職エージェントと転職サイトを利用します。

転職エージェントは、自分に合う企業を紹介してくれます。気になる企業に一斉に応募ができるので、かなりラクです。毎回履歴書や職務経歴書を書く必要がありません。転職エージェントの一覧は、新人Webデザイナーが登録しておくべき転職エージェントにまとめています。

転職サイトは「Green」「Find Job!」の2つが有名です。その他に「Wantedly」もあります。

未経験からの就職はコロナの影響で、さらに厳しい状況になっています。転職エージェントと転職サイトをフル活用して、できる限りたくさんの会社に応募しましょう。選択肢が少ないとブラックな会社に入る可能性もあるので要注意です。

面接で気をつけること

面接で想定される質問は、【面接対策】Webデザイナーの面接で聞かれるリアルな質問20個とその回答例にまとめています。

面接中に注意すべき発言が、

勉強させていただきたい

です。言わないように気をつけてください。

成長したい気持ちがあれば、「勉強したい」という気持ちはまったく間違ってはいませんが、そこを強調すると、会社を学校か何かと勘違いしているように受け取られます。会社が従業員に求めることは「貢献」です。自分が会社にどんな貢献ができるかを伝えましょう。

フリーランスになるには?

現場で2年ほどまともに働けば、どうにかフリーランスとして活動できるほどのスキルが貯まるはずです。

フリーランスの初期は人脈が必要です。在籍していた制作会社や知り合いから仕事をもらいます。
いくつか案件をこなして、実績が増えれば、自身のポートフォリオサイトやSNSなどを通じて、仕事を受注していきます。また、優良で予算も潤沢にあるクライアントが一つでもあれば、継続的に案件を受注できるため安定的に生計が立てられます。

とはいえ、僕のように人脈が無い孤独な人間もいます。そんなフリーランス初心者にオススメなのが、週3日だけ会社で働く業務委託案件です。3スタやProSheetといった業務委託専門のエージェントが、週3〜4日だけ会社に常駐する案件を紹介してくれます。会社によってはフルリモートもOKです。完全テレワークですね。毎月決まった報酬金額をもらえるので生活が安定します。僕の場合は週3日間で月額34万円でした。時間にかなり余裕もできるので、空いた時間に自分のプロジェクトや他のクライアントの案件にも対応できます。

まとめ:楽しいと思える仕事をしよう!

僕は新卒で入った会社でまず電話が怖くて取れませんでした。人間関係が苦手で1年で会社を辞めて、その後いろんなことに挑戦しましたが、挫折し続けました。自分はポンコツダメ人間だと思い込むようになりました。

でも、20代の後半でWebデザインに出会って、どうにかWeb業界で生きられるスキルを身に着けました。決して優秀なWebデザイナーではありません。中の下くらいですね笑。でも、今は自分に自信を持って楽しく生きています。デザインやコーディングは仕事なのですが、遊びの延長線上にあります。遊んでいてお金をもらっていいのだろうか...と罪悪感すら感じることもあります笑。もちろん真剣に仕事をしていますが。

これからWebデザイナーを目指す方は、今の仕事や生き方に迷いがあるのかもしれません。ぜひ、Webデザイナーを一つの選択肢にしてみてください。自分が本当に楽しいと思える仕事をしましょう!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?