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【読書メモ】最新カラー図解 東洋医学 基本としくみ/仙頭正四郎

「東洋医学では、病気でなく人を診る」

自分の身体は、生まれてから死ぬまで、ずっと一緒である相棒。
自分にはその相棒についてより理解したいという思いがあり、
身体や病気等についての科学的な研究は大きく進んでおり、現在も更に進化しています。

そんな中、身体について別のアプローチから考えてみたいと思い、本書を手にしました。
この本一冊で、東洋医学というものをとりあえず俯瞰できたように思います。

1.西洋医学と東洋医学とのアプローチの違い

西洋医学の考え方は「悪いところはメスや薬で取り除く、心身を一定の状態に保つ」
科学の発展により西洋医学も日々高度に進歩しており、今まで治せなかった難病の治療も可能になったり、
検査技術の発展により、病気の早期発見も可能になっている。
我々は医療従事者や研究者等の関係者に敬意を持たなければならない。

しかし、西洋医学の欠点として、病気や症状が発生してからでないと動くことができない。

対して、東洋医学では「人間の身体は自然の一部で、絶えず変化するもの」と考える。
また、病気そのものではなく、「体内のバランス」に注目し、崩れたバランスを元に戻し、「自然治癒力」を高めることによって体調を整えていく。
自然治癒力の向上により、発症している病気だけでなく、まだ症状として現れていない未病についてもアプローチすることができる。


2.病気治療と自然治癒力

先述のように、東洋医学というと「自然治癒力」という単語が切っても切り離せない。
東洋医学に限らず、世に数多く出回る民間療法やスピリチュアル系の治療の類も、「自然治癒力」にアプローチするものがほとんどだと思われる。

現代の医療(西洋医学)は高度に進歩し、「病気治療」には絶大な効果をもたらす。
しかし、そこで原因を改善せず、自然治癒力が弱っている状態であれば、その病気はまた再発する。
そこについては、西洋医学の守備範囲ではない。

だから、西洋医学は不要だ、という民間療法の関係者が見られるが、私はそういう人たちは信用できない。

自然治癒力が高まるのは緩やかである。
自然治癒力の力が病気の力を上回れば、その病気は弱まっていく。

しかし、自然治癒力の力が弱まっているから病気の症状が出ているのである。
場合によっては、自然治癒力が向上するのを待っている間に病状が進み、取り返しのつかなくなることがある。
まずは現代医療で病状を弱ませ、その後、同時に東洋医学的なアプローチを行い自然治癒力を高めていく。
西洋医学的アプローチと東洋医学的アプローチをバランスよく駆使していくのが理想だと思われる。

それでは。

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