更年期のざれごと No.3


はじめに

人って、人生の前半は楽しいことも含めて、失敗したり悔やんだり…
そんな想いを自分の引き出しに詰め込みながら生きているのだと思います。
だから今の自分が在る。
そして、後半はその引き出しを時々開けたりなんかしながら、また違う角度で人生を眺め、あらたに学ぶ。

私も、後半に差し掛かったなぁ~と呟くと、「君は、百何十歳まで生きるんだネ~」と夫に言われとっくに折り返している事に気がついた次第です。

日頃から、毒舌…と言われる事もあるのですが、ここまで来たら更年期なんだから、ちと好きに言わせてよネ…と言うことで『更年期のざれごと(ざれごと)』です。

戯言…(ふざけ半分に言うこと、ふざけてする事柄、冗談事)…と、辞書にあります。

つまり、ちょっとした時間潰し…くらいの軽~い気持ちで笑っていただけたら…と。

ちなみに、10年以上前からたまにメモしていたものも含まれますので、今の社会情勢に合わなくなっている事があるかもしれませんが、あ・し・か・ら・ず



東北大震災の津波のニュース
ある地域の死者・行方不明者が字幕では5520人
ナレーションは「5500人以上…」と
ちゃんと5520人と言って欲しい。
ひとりひとりの人の命なんだから、そうやって括らないでよネ!


津波で警察官の息子さんを亡くした女性の言葉
悲しみをこらえながら「息子の選んだ女性ですから、最高です」と残されたお嫁さんをほめていた。そういうパートナーと出会った息子は幸せだったと…。
それでも…。だからこそなのだろう。
「私が身代わりになりたかった」…と(うん、うん)
いくつになっても子供は宝なのだ。子供の身代わりに…と選択を迫られたら、私も一瞬の迷いもなく心の準備の必要もなく、とっとと自らの命を差し出すだろう。


津波によってガレキと化した我が家の辺りを、私達と同年代のご夫婦が行方不明になった息子さんを必死で探していた。ご両親を先に逃し、息子さんは貴重品を取りに戻ったそうな…。
息子さんも、私達の息子と同年代らしい。そして、しばらくしてガレキの中に息子さんが…。何という光景をテレビで観てしまったのか…。
お母さんは、息子さんにすがって名前を呼んだ。
声を張り上げて泣くのでもなく…。それでも魂の叫びのような彼女の震える声は、テレビを通して私の心を貫いた。
                                 2011年。

情けは人の為ならず

お年寄りのお世話をしたり、世間的に「偉いネ〜」と言われることをすると「情けは人の為ならずって言うから、そのうちあなたにもきっと良いことがあるよ〜」と言われることがよくある。
ちょっとばかり、世の中を斜めに見て育ったせいか
「いやいや〜、先にそれ有りきじゃなくて、手助けが必要な状態だった訳で…」と、どうもこの言葉には日頃から違和感があった。

2012年の夏、オステオパシーのH先生が英語漬けの生活をしたいのでホームステイを…と、6年ぶりに東京からみえた。
前回はこのカフェを作っている時で、しかも一泊だけだったので、たいしたおもてなしも出来なかったが、結婚当初からの友達だったので久々の再開を楽しんだ。それから数日してH先生からお祝いに…と現金書留の封筒が届いた。
思いがけない事だったので、とても恐縮したが、すでに予算オーバー状態だったので、迷わずクーラーを買わせていただいた。

今回の滞在は、梅雨から夏に変わる頃で蒸し暑く、クーラーの下でおしゃべりをしている時フッと思い出して「先生にいただいたお祝金で、このクーラーを買ったんです♪」とH先生に話すと
「おっ、情けは人の為ならずとはこういう事ですネ〜。おかげ様で冷たい風がありがたい♪」

「情けは人の為ならず…」初めて心にス〜ッと入ってきた瞬間だった。

ももひき→スパッツ→レギンス

娘から「今度、荷物を送る時レギンスを入れて〜」とメール。
「何じゃ?レギンスって…」
「ママの時代のスパッツだよ」

後日、TVでスパッツのCMが…
「レギンスのように着こなせま〜す♪」って

足首まであって、伸縮性があって、保温性があって…。
何がどう違うのか、さ〜〜っぱりわからない。

ふ〜ん、へ〜、わ〜♪

TVの通販のCM。
通販会社の社長らしき人とタレントの方々の会話の間に、そこに居ないはずの「ふ〜ん」「へ〜」「わ〜♪」そして時々拍手…のザワザワ。
あれって必要?

ついで買い

「所さんの目がテン」という番組で、なぜ女性はコンビニで目的外の物を買ってしまうのか…というのを検証していた。テーマによっては「ふ〜ん、なる程」と思うこともあるのだが、私はスーパーでもどこでも、目的の物しか頭にないので「ついで買い」の深層心理は分からなかった。私が流行に疎いのはその辺のところ…なのかナ?

勘違い

突然、知らない宝石店から誕生日カードが届いた。
十数年前に、夫が一度だけその店で何か買ってくれた記憶がある。
私は来店したこともない。
しかも手書きで、いかにも私を知っているかのような温かさを演出して…。
気持ちが悪い。
これを普通は喜ぶのだろうか?商売上での常識なのだろうか?
やめてよね〜こんなの…。
こう見えて、意外に私は本物の誠実が好きなんだから〜。

体裁

黄色い声で、やたらと子供が大好き、かわいい〜と公言する人。
ポイントは、子供があなたを好きかどうかって事で…ネ。

血統書

犬の血統書に、不正だか間違いだかがあったとニュースで…
他の種類の血が交ざっていて、犬の価値も値段も変わるんだそうな…。
そんなもん、人間が操作しているだけの話で、雑種で何が悪い。犬は犬だ!!!
ウチの子供達なんて、ドイツ、ロシアのどっか、チェコスロバア、他諸々…
とどめに私の東洋の血が混ざって、究極の雑種だ。
でも、ちゃんと真っ当に生きている。

JACK語録

ハハ〜ッ

「おはらいの時は、ちゃんとポイントかーどにさ〜」
(???)(ア、お支払い…ネ)
「そうだね〜、お金をいただく時は、神主さんにおはらいしてもらうか〜」

痛っ!!

膝を打った時、すごい激突痛でさ〜」
(そりゃぁ、激突したら相当な激痛だわな…)

デカッ!!

粘土の形を整えながら
「今度さぁ、こういう感じの一輪車を作ろうかな〜」
(???)
「だからさぁ〜、こんな花が合うような…」
(あ〜!! 一輪挿しネ)

チッ!!
今にも雪が降りそうな、冷たくちょっとうす暗い冬の空。
昔は、淋しくて淋しくて大嫌いだった。いつ頃からだろう。
雪を期待しながらのこんな空が好きになったのは…。
やっぱり結婚してからだな〜。ゥ゙〜、ジャックに感謝か、くそ〜!!



#創作大賞2023 #エッセイ部門

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