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Taylor Swift 2

過程主義で結果重視なTaylor Swift は心配性だと思う。

Taylor Swift 1でも書いたように
私は彼女の全てが好きなわけではない。
だが、粒々の曲と私との同質性と異質性のバランスに惹かれ、15年間推している。

過程主義だと思う理由は、自分の経験を歌にしているから。
悲しかったこと、印象的だったこと、嬉しかったかとなどなど。
一方でこれだけのファンダムを獲得しても、
CDの売り方は批判を招くこともある位巧妙である。例えばデジタルの方ダブルアルバムにしたり(最初に予約した人たちが浮かばれない)
同じアルバム名で何個も違うバージョンを出したりといったことである。

彼女は自分の過程で以って売っているのにもかかわらず、どこまでも結果に対してコミットするというギャップを持つ性格だと感じた。

私が感銘を受けたように、彼女はここ1年ちょっとthe eras tour を行っている。
The eras tourは、Taylor Swiftの18年間のキャリアを振り返る、所謂アルバムリリース時代毎にセクションが分かれた3.5時間にも及ぶコンサートである。

彼女はニューヨーク大学のスピーチで発言、したように失敗から学ぶということを大切にしているという価値観であることも判明している。

https://www.ellegirl.jp/celeb/a40040633/taylor-swift-new-york-university-commencement-speech-22-0519/

このことから、彼女も私と同じように、職人気質で、過去の経験の積み重ねや規則性から人生や未来を開拓していく性格なのではないかと考えた。

しかし、これ、過去に生きてしまうというリスクがある。
私が若干危険だと感じたのは、失敗から学ぶのは当たり前であり、そのことをわざわざ発言する位重きを置いているということは、過去に引っ張られたり、囚われたりしてしまうのではないかという懸念だ。

加えてヒット曲になればなるほど、その時の経験をたくさん歌わなくてはならず、そのことを毎回毎回思い出すということになる。

例えば、The tortured poet department と言うこの4月に出た新しいアルバムでは、so high school という作品がある。
正直、まだ高校の話をしているのかというのが、私の感想。

高校生の頃から、既に歌手として活躍していた彼女には、高校生活としてやりたかったことや思い残すことがあるのであろう。
そしてその時の経験や失敗談、成功者などから、今の未来に生かせることがたくさんあるんだと思う。だけれど、私はやはりバランスの悪さを感じた。

ここからは私の考えだが、Taylor Swift は大変繊細で何かダメージを受けたときに、それをいつまでも引きずってしまうし影響されてしまうし、覚えていてしまうタイプなんだと思う。

だから、過去に生きることになりがちである。
この性質を良くも悪くも利用して回転させているのが、彼女のビジネススタイルである。

意識というのはすごいもので、たとえば以前書いた幼馴染Bは私が気にかけることがなかった15年間も、当然存在していたわけである。

意識しはじめて、何を考え何を体験して、というあたりが見えてくる。
多少結果論だが、意外に考え方が似ていたりといったことだ。

加えて短所をよく捉えるといった話を今まで正直信じていなかった。
意識の問題という話も、とはいえこじつけだろうとひねくれた見方をしていた。

The Eras Tourはコロナ禍での収益低下を賄う手段かもしれないが、
同時に過去を赦すことで、Taylor Swift 自身が本質的に前に進むための手段でもあると感じる。

彼女は過去や失敗から得た経験大切にするとともに、同時にそれに引っ張られてしまいやすい脆さを抱えている女性なのだと感じている。

やはり私はTaylor Swiftと似た性格であると感じる。
何度も言うが、私はTaylor の同じCDを何種類ものアルバムで出して発売される販売方法が好きではない。Taylorの全てが好きなわけでもない。
当然だが自分自身に関しても自分の全てが好きなわけではない。

私はTaylor Swift という人物の、自分との同質性(根本の性格が似ている)と異質性(アメリカで生まれ育っている事)の絶妙なバランスに惹かれてここまで応援してきた。

私もこのノートや他の場所でたくさん自己分析をして、過去からパターンや、良くも悪くも刷り込みといったものを発掘した。
規則性を見つけてきたり、自分の勝ちパターンや不利パターンを分析した。
一方で、何度も今を生きていないのではないか、未来を見据えていないのではないか、という意見もあった。

私は Taylor Swiftは、過去の事から最大限学び、それを生かしていきたいと言うタイプ職人タイプであるからこそ、丁寧に過去に向き合って1つ1つ許していく必要がある。
多分そのプロセス、過程は、人よりもうんと時間がかかり理解されにくいかもしれないけれど、それを丁寧にしてこれまでを許せた時点でより良い未来を切り開いていけると思う。
なぜなら、他の人よりもかなり深く深く、自分の身に起こったことや体験してきたこと、感情を分析し、そこから学びを得ているからだ。

Taylor SwiftのThe Eras Tour は12月で終わってしまうと100回目公演(Liverpool 🇬🇧)で発表された。
私は延長も期待したし、何ならもう一回日本に来てくれないかな東京公演やってくれないかなぁと言うふうに感じていた。

だけど、自分自身も自己分析をし、自分がTaylorと似ている性格だということがわかって、
彼女にとってはこれまで応援してくれてきたファンはもちろん、
Taylor自身の過去を許す、要はこれでよかったのだと腹落ちさせるために必要なパフォーマンスであるということを随所で理解した。

だからこそ、ここまでと、区切り決めきるということも、彼女が人生を前に進めるためまた必要なことなのだと思う。

私も彼女よりも半年早く、自分のThe eras tour を終わらせようと思う。

私自身、小学校が意外に楽しかった事、私のことを寂しいと恋しいと思っていてくれた子がいたこと、何が嬉しくて何が悲しかったか何が腹立たしくて何が悔しかったかじゃあどうして欲しかったのかなど自分の過去の気持ちに丁寧に向き合って言葉にできたこと、またそれを発信できたこと、というのはとても成長にもなった。自己理解も深まった。

だけれど、過去と言うものは、ある意味底なしの沼だ。楽しい過去にせよ、悲しい過去にせよ、喜怒哀楽はともかく見ようと思えば、いつまでもどこまでも見ることができてしまう。

私自身も、本質的に人生を前に進めるために沢山収穫があった。過去の話もそろそろ終わりにしようと思う。

私自身Taylor Swift と同じで、過程主義の結果主義である。
自分が生きてきた道筋、体験して来たことなど過程に全力で向き合う。
だがしかし結果にはコミットする。
これは基本的に内省や反省が多くなるプロセスなので、自己肯定感にも影響してくる。
Taylor がソングライティングが好きなのも納得だ。
そこをうまくコントロールしていくのが、これからの人生の舵を上手にとっていくカギとなると思う。

まず、私は現在欧州で行えているTaylor Swift のthe eras tourを最後まで見届けたいと思う。

彼女自身、一つ一つの曲1つ歳のパフォーマンスにかなりの思いを込めながらパフォーマンスしていると思う。
そこには過程を大切にする彼女の悔しかった気持ち嬉しかった気持ち。楽しかったこと楽しかったことそういった色々が詰まっている。
もはや私がこのノートやSNSに自分の気持ちを書くのと同じようなことをしているのではないかとさえ思ってしまう。

これから先、Taylor Swiftも私も前に進めますように。

「すべてがあって今がある」
私がThe Eras Tour Tokyoで受け取ったメッセージを改めて噛み締めた。


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