見出し画像

ストレスと罪悪感が半端ない

母を介護施設に預けてきた。認知症が進行しているからか何度理由を言っても覚えていない。昨晩勇気を出して「検査入院するから(ごめん、嘘。でもこの理由が一番納得して貰えると思った)暫くお泊りの施設に行って欲しいのよ」と言った。理由を話して少しムッとした表情をしていたが、とりあえず出発日に備えることにした。

荷物はもう自動車に積み込んでいる。最後は母の部屋にあるテレビくらい。出発の15分くらい前に呼びに行くと母は寝ていた。出発する旨を伝えるが全く記憶にないらしい。ともあれ用意して貰って車に乗った。

高速を使えば30分くらいで到着するのに、主人は何故か地道で行く;;;早く到着して欲しいのに;;;そうこうしている内に母がゴネ出した。

「・・・私、ここで降りるわ」

「え?!そんなん無理やん」

30分で着く予定が地道を使ったせいで1時間くらいかかり、むくれだした母。到着する頃にはすっかりへそを曲げた顔になり、車から降ろすのもムッとした顔で少し手間取った。

認知症の人は見慣れない場所に抵抗があるらしい。だから少しでも早く到着して欲しくて高速を使って欲しいといっていたのに・・・。私の気持ちが伝わらなくて少しイラっとしながらも、運んでくれた主人にお礼を言った。怒ってはいけない。

部屋に案内されてポツンと置かれたベッドをみて母は一気に顔色を変える。もう出発する時に言った理由が頭から飛んでいて、単に知らない場所に連れてこられて不機嫌な顔に変貌している。

収納用の天板が付いた衣装ケースの上にテレビを置き、持ってきた下着や服をしまう。クローゼットに服を入れ、トイレのペーパーも補充する。

カーテンを付けて契約書を書くために部屋を後にしたが、もう既に母は打ちひしがれた様な状態になっていた。

何度も何度も住所と名前を書き、ハンコを押す。ようやく終わって部屋に行くと母は施設のレクリエーションみたいなものに参加するため、連れ出されていた。

職員さんに「こんな場所に連れてきてどういうつもりだ!」という風に食って掛かったようだったが、他の利用者さんの姿が見えると「こんにちは~」とにこやかに挨拶してさっと態度を軟化させたそうだ。

「慣れていますから、任せてください」「会わないで帰った方が良いと思います」という言葉に従って顔を見せずに帰った。正直、顔を合わせるのが怖かった。認知症で正気を失った時の母の顔が私にはトラウマになっている。その顔をもう一度みたくなかった。

コロナの影響で面会は一ヶ月ほど禁止になると管理の方から伝えられた。正直助かる。

会いたくない、本当に怖いのだ。あんな小さな高齢者が私は怖い。

このトラウマから脱出する時はくるのかな・・・。

明日から時間や食事に余計な気を遣わずに暮らせるというのに、まだ気持ちは晴れない。

入所が決まってもまだ住所変更や保険証などの手続きが残っているからか。

早く穏やかな日常を取り戻したい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?