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メンバーのセルフマネジメント力を高めよう!

いつも熱中する組織のnoteをお読みいただきありがとうございます。
今週は中島が投稿致します。

今回は「セルフマネジメント」をテーマにしたいと思います。

前回は「エンパワーメント」をテーマにし、メンバーをエンパワーするには「目標達成の仕組みを整えよう」とお伝えしました。

「目標達成の仕組みが整う」とは、「メンバーが出力するエネルギーの方向を揃える」環境づくりをしたことになります。

これだけでもちゃんと実施できれば効果は出ます。出ますが、さらに効果を高めようとするなら、個人の実力を上げる必要もあります。

その切り口は大きく2つに分けることができます。一つは、仕事を進める上で必要な知識を得ることやビジネススキルを身につけること、もう一つは、相手と良好な関係を構築するためのヒューマンスキルを高めること、です。

今回は、ビジネススキルの中でも、「自ら考え、動く」ための基礎となる「セルフマネジメント力」について、皆さんと一緒に深めていきたいと思います。

1.セルフマネジメントとは?

セルフマネジメントとは、直訳すれば「自己管理」となります。

ビジネスの現場における自己管理とは、「自身に課せられた目標を達成するための管理」となるでしょう。つまり、課された目標をいかに自分ごとにし、達成に向けた計画を立て、行動し、その結果を検証し、そして、最終的には達成する。要するに「試行錯誤して、目標達成する」ということです。

勿論、その時に「健康管理」や「メンタル管理」も必要なことですが、その前にそもそも目標達成に向けたプロセスを理解し、体得(習慣化)する必要があります。

というのも、皆さんがいるビジネスの世界は唯一絶対の正解はなく、試行錯誤してやっとゴールに辿り着くことができる世界、だからです。メンバーをサポートはするものの、四六時中見ているわけにはいきません。仕事で成果を上げさせるには基本的には個人の力による部分も多分にあります。

それ故、メンバーのセルフマネジメント力を上げる必要があり、その一つの方法として、「目標達成プロセスの体得」があるというわけです。

ここで目標達成のプロセスをおさらいしておくと、目標達成のプロセスとはいわゆるPDCAのプロセスです。ここでは目標達成のプロセスを以下のように定義しています。

目標達成サイクル

このプロセスをメンバーにも理解させることで「目標達成に向け、次は何をやればいいのか?」を自分で考えられるようになります。それが「自ら考え、動く」一歩目ともなるのです。

2.マネジャーの役割

「目標達成プロセスを体得させる」ためにマネジャーはどんな役割を担えばいいのでしょうか?

大きくは2つあります。一つは「目標達成のプロセス」を教えること、もう一つは「目標達成のプロセス」を体得できるようにサポートすること、です。

特に後者の「目標達成のプロセス」を体得できるようにサポートすることがポイントになります。なぜなら、ここで役割やアプローチを間違えてしまっているマネジャーが多いと感じるからです。

こんなアプローチをしていないでしょうか?
・目標を常に意識しろ!
・5W2Hで計画を立てろ!
・具体的に計画に落とすんだよ!
・とにかくやるんだよ!
・まずは動け!
・もっと自分で考えろ!
・●●はできてないじゃないか!
・達成できないのはやる気がない証拠だよ!
・二度と同じ問題を起こすな!

このような言葉を並べても、メンバーは「目標達成プロセス」を体得することができません。そればかりかフリーズしてしまいます。そして、その行き着く先が「言われないと動かない」「指示したことはやるけど、それ以上のことはやらない」になってしまうのです。

こうならない為には、メンバーが壁打ち(一人練習)をする際の「壁」役のような役割を果たす必要があります。

もう少し説明しますと、メンバーが自身と対話するような感覚で、それをあなた(マネジャー)がサポートして行うようにする、というイメージです。

この感覚が何となくでもわかるでしょうか?

そういう役割を果たそうとすれば、これは一例ですが、行動した後の振り返りで、「ゴールは達成できたか?」「今日の行動は何点だったか?」「良かった点はどんな点か?」「改善する点があるとすればどんな点か?」「次にどういう行動ができればよいか?」など、メンバーが自身と対話できるような質問を投げかけてみるといいのです。

3.具体的にやること

先ほどは一例を示しましたが、メンバーに目標達成プロセスを体得させるために、各プロセスで具体的にどんなサポートをすればいいのでしょうか?

目標達成のプロセスに従って、アプローチ例を示したいと思います。

【目的・目標】
会社やチームの目標と個人の目標が何らかの形で繋げられることがゴールです。「会社の目標を達成すると、●●さんの将来にはどう繋がっていくだろうか?」「どんなことができるようになるだろうか?」と、先を向かせるような質問を投げかけることで、自身の将来をイメージするようになり、個人の目標と繋げることを意識し始めるでしょう。

【計画】
目標を達成するために、具体的な行動に落し込めることがゴールです。特に行動の一歩目が描けると自ら動けるようになります。営業であれば「お客様を訪問して、一言目に何を話す?」と考えさせてもいいでしょう。設計や開発であれば「どの案件を参考にする?」という具合に仕事の「進め方」の一歩目を意識させるのもいいでしょう。

【実行】
行動に対する獲得目標を達成するために、自己練習した上で臨めることがゴールです。営業であればマネジャーがお客様役になって商談のロープレをやるのも一つです。設計や開発であれば作業をする上での手順の確認やリスクなどをどう考えているのかについて、質問してみるのもいいでしょう。

【検証(振り返り)】
前述した通り、自分自身で振り返りができるようになることがゴールです。その為には、まずは自己対話できるような質問を投げかけてみるといいでしょう。

このようなサポートを日々の業務で繰り返し行うことで、メンバーは「目標達成のプロセス」を体得していくのです。

もう少し簡単なことから始めたいと思うようであれば、次の3つの質問を常に投げかけてみるということもオススメです。

「次、どうしたい?」
「その為に何をする?」
「それ、どうやる?」

そうすることで、メンバーは考え、自身で前を向こうとし始めます。そして、少しずつかもしれませんが、「自ら考え、動く」ようになっていくのです。

4.最後に

今回は「セルフマネジメント」についてテーマにしました。

「自ら考え、動いて欲しい」という思いで、メンバーに対し闇雲にアプローチしてもあまり効果は期待できません。そうなるよう環境を整え、部下の基礎力を上げるようなアプローチを続けることで、少しずつ自発的な行動が生まれていきます。

そして、そういった行動をチーム内で認めることで、他のメンバーにも伝搬していくのです。そうやってチーム内に主体性を持った人が一人、二人と増えていくとチームとしての成長が加速していくでしょう。

是非、こんなチームを実現したければ、「環境を整える」「個人の実力上げる」という観点でアプローチしてみましょう!

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