企画出版のしかた

 自費出版ではなく、ゼロから企画出版する方法について書きます。ただしかなり敷居は高いです。
 まず企画書を作ります。本の題名(案)・目的、読者層、著者である自分がどれだけその本を書くのにふさわしいか(どんな実績があるか)、どんな人がどれくらい買ってくれそうか、類書はどのくらい売れているか、類書と比べてこの本の強い点、それらをA4で1~2ページくらいにまとめます。その企画書を出版してくれそうな出版社に持っていったり送ったりします。正直ベースでは知名度がないと、送っても返信はほとんどなしのつぶてです。ワタシは10冊以上企画出版をしてますが、それでも企画によっては10社20社に送ってもほぼ無視されます(地方に住んでますので、基本的にメールで送ります)。せいぜい10社に1社くらい「今回はお気持ちに添えません」という返信をくれる程度です。それでもめげずに送り続けます(面白いことにタイミングによっては一度断られた企画が通ることもなきにしもあらず)。
 少し相手に都合のいい情報も付けます。例えば「この本は大学の自分の講義で教科書として使います。毎年100人が受講する授業です」でもいいですし、「私のyoutubeではチャンネル登録者が1000人います」「100冊は自費購入します」でもいいので、どれだけ自分の本を買ってくれそうな人がいるか(あるいは自分で何冊消化できるか)を訴えます。消化の可能性が多ければ多いほど、出版の可能性は高まります。学術出版の場合、数年で1000部以上出る可能性があれば、出版してもらえる可能性はかなり高まります(一般書を売る大手出版社だと最小ロットで1万部とか5万部なので、かなり敷居が高いです)。1人では無理であれば、売りさばけそうな人何人かと組む方法もあります。私の場合、最大16人との共著があります。
 もちろん自費出版で最初から自分で全額(数十万円なり100万円単位なり)払って、noteやfacebook、amazonのkindle出版、youtubeなどで宣伝しながら手売り(自分で宣伝、自分で販売)していく方法もあります(あるは名刺代わりに配って回るとか)。kindleは全部自分でやれば0円で出版できますし、印税70%も狙えます。でもやれば分かりますが、素人だと売れても月数冊がいいところです(知り合いの数にもよりますけれども)。ええ、kindle出版するだけなら最低0円で(全部自分で)できます。誰が買ってくれるかはさておき。ワタシはkindle出版で10冊くらい出しましたが、月に均すと10冊合わせても収入は月数十円から数百円じゃないでしょうか。
 まず出版に詳しいお友達を作って(あるいは紹介してもらって)、いろいろ教えてもらうのがいいのではないかと思います。結構タダで教えてくれる人は少なくないです(出版にはみんな苦労しているので)。私も含めて。ただ教えてもらって出版することはできても、売れるかどうかは正直内容と人脈しだいかもしれません(笑)。
 以前ある編集者に言われましたが「誰でも本を書くことはできる」。これは事実と思います。そして内容が面白かろうが面白くなかろうが、売れるかどうかは誰にもわからない。今売れている本が面白いかどうかは、人によると思います。


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