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アルバイト

児童文化センターの中の売店でアルバイトをしている。
売店はキッズショップといって子供の古着やおもちゃ、お菓子などを売っている。
古着やおもちゃは寄付で頂いてそれを服なら220円、おもちゃは110円で売っている。
私の仕事は服の値札つけ、お菓子の値札つけ、おもちゃの袋詰め、レジなどだ。
駅のホームのキオスクくらいの規模で小さなキッズショップ。
児童文化センターの中にはプラネタリウムや川の魚の展示、工作コーナーなどがある。ホールがあり中学生が合唱の練習などもしている。
ちょっとした御縁があり、私はキッズショップで働かせてもらう事になった。
昨日はお買い物をしてくれたお子さんにクリスマスプレゼントをお渡しする日だった。
ノートと折り紙とえんぴつをひとつの袋に入れリボンとクリスマスシールを貼り付けたものだ。
この包装も私がやらせてもらった。
私にとってよい仕事だった。楽しかった。
そこで聞いたのだが、こんな人目のある場所の売店でも万引きがあったそうなのだ。
お店が混んでる時に小学生くらいの男の子が二人組でグミを万引きして行ったという。
「えっこんな場所で万引き!?」と私はちょっと驚いた。お店のまわりにラックをつるしお菓子(グミ、プリッツ、ポテロング)を売っているのだ。その時は店も他のお客さんの
がいるし、レジもひとりだったので追いかけるわけにもいかない。気をつけないと、という事になったらしい。
もし、万引き犯の子供を捕まえたとして、私はなぜ万引きがいけないかを子供に説くことができるだろうか、と帰り道で考えてしまった。
確かに売っているお菓子をお金を払わず持ってきちゃうのは窃盗で犯罪だ。
万引きした子供はどうして万引きしたんだろ。
見た感じた手慣れたように万引きして行ったという話である。
面白い。スリリング。ちょろい。とか思って万引きするのだろうか。
お小遣いがないけど、どうしてもお菓子が食べたかったのだろうか。
そういう子はどんな家庭で生きているのだろう。
もし、捕まえた場合親を呼ぶのだろうか。
万引きして手に入れたグミはおいしいのだろうか。
しかし、私が子供に窃盗はいけませんと教えるなんて出来るのかなー。
世の中の道理を子供に教えるなんて、まあ、大人としたらやらなきゃならないよね。
自分も世の中で生きているのだから。
それを子供が納得できるように言ってきかせるのは難しいだろな。
犯罪はいけない。
どういけないのか。
国の法律で決まっているから。
いけない事をするとお巡りさんに捕まるよ。と言うのは容易たやすい。
その万引きが悪いことだと小学中学年くらいの子供ならわかるだろう。
しかし、それをやる。
やっぱり面白いのかな。
それとも貧しくてお菓子なんて普段食べられないから、やむにやまれず盗るのだろうか。
どういう家庭環境で、どういう心の経緯で万引きをやるようになったのか。
その気持ちを知りたい。
うーん。なんだか色々と考えてしまった。

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