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教育メモ③ 私立のバトン

 私みたいな雑魚キャラ、派閥にすら入れない私をどうハメるのか。と思うかもしれませんが、私は元勤務校に何度かハメられております。(アホなので自分から穴に落ちた説あり)
 そこでは非常勤→常勤に昇格する時、顧問や引率、突然担任を持つ可能性もあるので、必要な物に対して準備金が貰えました。金額は内緒です。非常勤が長かった私はそれを知っており、自分にも来るだろうかと思っていました。
 来たけどすごかった。19:00頃に作業用の部屋みたいな所で授業準備をしていると(コマ20越え5種類以上)校長がバーンと入って来て「あんな、君を常勤にって推薦する人が多くてな、来年常勤どうや?返事明日までにして。」と言って去っていきました。
 「明日・・・?」前任校が契約切れだった私にはありがたい話です。悩んでいたら帰り道に先輩先生と一緒になりました。さっそく経緯を相談したら、先輩道端でブチギレ。「立ち話で返事明日?校長バカじゃないの?!」もう少しで電信柱にパンチしそうな勢いでした。
 私も後々このオファーが酷かった事の意味が解るのですが、この時は「何か変やな。困ってそうな雰囲気はするからここで恩を売るべきやろか。」というボンヤリ具合。何となく舐められている事だけは解りました。結局年齢の事もあって常勤の話を受けます。恐ろしい事に次の正規採用の時も、ほぼこのノリでした。採る人数や人によって過程が違います。よく言えば臨機応変です。
 陰キャだからジャージの正解が解らん…と先輩たちが揃えていたものを物色していた頃(年は越してたと思う)校長に呼ばれます。
校長:「あんな、準備金の事知ってるか?」
私:「はい」
校長:「申し訳ないねんけどヲタク先生の代から無しになるねん」
私:「えええええ!」・・・ジャージ買ったやん。
校長:「せやから準備金なしで準備して(お前は何を言っているんだ?)」
   「まだ早いから何も買うてへんやろ?」
私:「買いました。ジャージだけ。」
校長:「いくらや。」
私:「7000円です。」(もしや出してくれる?)
校長「すまんなあ(出さぬならなぜ聞いた)。あと、この打ち切りの事誰にも絶対言わんとってな。」

 言われた通り黙って買いました。知らないなりにランクを下げて。もう昔の話だからオープンにしますよ校長。ここで校長がポケットマネーを出さなかったのは管理職として正しいと思います。でも私個人としては小遣い欲しかった(クズか)

 この年は、私以外に昇格する先生が居ませんでした。古株の私さえクリアできれば、次から準備の事をほぼ知らない人ばかりになる。私一人なら取り込める。
 決まっていた事なら常勤の話をする中で言えたと思うんですよね。後出しで個室に呼ばれたのも変です。
「・・・あーこれはやられたなあ私一人やから。」と思いました。 
 本当は職員会議を通して通知するべきことだと思います、でも何かしらの減額を告知すれば優秀な先生に逃げられる可能性があります。私学は潤沢な予算が武器ですからね。少しでも貧しさを見せると先生方は去っていきます。私一人の昇格でそんなこと起こしたくなかったんやろな。
 
 教師のバトンで少し明らかになった「学校の先生が超ブラック」の実態。
私学は何となく治外法権みたいな印象を持つ人もいると思いますが、
私立には私立ならではのお話があります。
もちろん公立が自治体によっていろいろあるように、私学にもいろいろあります。(超絶ホワイト校とか)。
 私の勤めた所は結構南紀白浜アドベンチャーワールドでした。
 この話はその中の100万分の一です。

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