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遠野の人に聞きました「どんな人に来てほしいですか?」①

先月より、Next Commons Lab 遠野で募集を開始した、共に未来を切り拓いていくローカルベンチャーメンバー5名。例年は、ビール、デザイン、住宅といったプロジェクトテーマを決めて募集していましたが、今年はテーマ不問の自由提案枠を1名分設けています。

昨年「3名のローカルプロデューサーに聞く なぜ若者は遠野を目指すのか」というオンラインイベントでも話題に挙がったように、今遠野市には、地域おこし協力隊に限らず農業、六次産業、観光、教育など様々な方面で自らの手で事業を”つくる”人が集まってきています。

地域資源と多様な”つくる”人と共に、この地域でできることは無限大。柔軟な発想とスキルで遠野でチャレンジしたい人を募集します。

自由提案枠は、「自分は地域でこんなことしたい!」という【自己実現】と、【地域の課題や可能性】を掛け合わせたプロジェクトを考え、提案していただくものです。

◎募集要項についてはこちらの記事をお読みください。

このシリーズ記事「遠野の人に聞きました『どんな人に来てほしいですか?』」では数回にわたって、遠野に住む方たちがどんな人に来てほしいと思っているかを発信していきます。
自由提案枠の応募を検討されている方は、【地域の課題や可能性】を知るためのヒントとしてぜひお読みください。

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Next Commons Lab 遠野では、様々な分野で活動されている地域の方、約30人に「どんな人を募集したいですか?」「その理由を教えてください」というヒアリングを行いました。早速今回はご回答いただいている一部をご紹介します。(回答いただいたものをそのまま記載しています)

遠野の介護・福祉サービスの資源開発や魅力発信をする人

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募集したい理由
・高齢化による介護の問題、地域コミュニティーの希薄化による引きこもり問題、経済 格差による貧困問題、8050問題、ちょっとした生活の困りごとと様々な社会福祉の問題が山積みである。しかし、それらの問題があっても行政の制度の網にかからず、こぼれ 落ちてしまい支援やサービスを受ける事ができない人が少なからずいる。
・また、介護・ 福祉サービスの担い手不足により、サービスを利用したくても利用できない状況である。
・このようなことから、行政・民間のサービス事業者・住民の三者を横断的にコーディ ネートし、新たな介護・福祉の資源開発や担い手不足解消のため介護・福祉の魅力を発 信する人を募集したい。

※僕も5年前に遠野の介護・福祉業界をもっと盛り上げたい思いで、行政に依存せず、 事業所の枠を超え、組織する「遠野ケアイノベーション会議」を立ち上げ活動してい る。その活動支援やサポートもお願いしたい。

「介護・福祉業界をもっと元気に!」を合言葉に介護・福祉業界の次世代を担う若手従事者の団体で中心を担うMさん。週末は百姓として畑にいったりと、エネルギッシュに活動しています。ご実家が、切り花、鉢花や花壇苗や観葉植物、盆栽など鑑賞用の植物を育てる花卉(かき)農家ということもあり、もう一つ提案してくれました。

花卉農家をプロデュースしたい人

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募集したい理由
・遠野市のトルコキキョウ栽培は、昭和61年から始まり、現在は8~9月出荷の作型を中 心に作付けされ、生産量は県内一。(平成29年時点)
・昼夜の気温差による抜群の花色と 花持ちの良さが特徴で、東京市場で高く評価され「品質日本一」を誇っている。
・しかし、その裏では生産農家の高齢化、後継ぎ不足が大きな問題。また、市場出荷のた め生産者が値段を付けること出来ず、自らブランディングし、市場価値を高めることが 出来ない。
・そのようなことから、遠野のトルコキキョウの持続可能な生産環境づくりやブラン ディング、流通等をプロデュースできる人を募集したい。

※ちなみに僕の両親も30年前くらいからトルコキキョウづくりをしている。

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こちらがトルコキキョウ。草丈20cmから120cmくらいの色とりどりの花を咲かせる植物です。


続いて、200年以上の歴史がある酒蔵・上閉伊酒造で、現在地酒と地ビールを醸造している遠野市唯一の酒蔵の社長にお伺いしました。長く地域で愛されるお酒を造り続けるだけでなく、新商品開発と情報発信、PRにも意欲的です。

酒造りに興味をもつ、あるいは仕事としたい人

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募集したい理由
・日本の文化でもある酒造りを継承する人材が欲しい
・かねてより営業力の強化をしたいと思っておりました。(ベテラン社員の退職による)
・商品開発等も率先力となる人材がいれば有難い。


自然や郷土芸能などの伝統文化、食文化を次世代に残していきたいというNさん。地域の学校とも連携し、子供たちと毎年米作りもしています。

続いて、遠野でSDGs推進に取り組む市役所のNさんに聞きました。

遠野の資源(特に森林)で稼ぐことのできる仕組みをつくれる人

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募集したい理由
・地域資源を活用すれば、まだまだ新たな価値を生むことのできる遠野だと思う。それぞれの資源には、それを担当する行政の部課があるものの、基本的に行政は縦割り組織。(法律や予算で動いているので仕方ないと言えばそうなのだが…)
・その組織に横串を刺し協働させるには、それ相応の理由とネバリが必要。行政の中に仲間・理解者をつくり巻き込んでいける行動力が必要。
・また“市民26,000人の総意をつくる”ように一部のみならず全市民の懐に入っていけるような方。


面積のおよそ8割を森林が占めている遠野市。豊かな自然と共に持続可能に生きて行くための課題を提示してくれました。森林に関する募集枠については、別途シリーズで記事をアップしていきます。
Nさんも、もう一つ提案してくれました。


多くの人たち(特に行政)を巻き込み、とりまとめ、コンセンサスをとり、想い・夢をカタチにしていける実行力のある人

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募集したい理由
・脱炭素・カーボンニュートラルが国の重要な施策になっていて、遠野には豊かな森林環境がある。
・これを活かし、間伐材に付加価値を付ける、他地域にCO2固定量を販売し、その収益を森林の活性化(間伐、主伐の促進、植林)や地域づくりに還元する仕組みが資源を活かした街づくりにつながると思う。
・森林はお金をうむだけではなく、人の心も豊かにしてくれる。

難しい役回りではありますが、行政、組合、民間事業者などさまざまな役割の人を巻き込み、事業を動かしていける人はどの地域でも求められていることかもしれませんね。

今回は3名の方からの遠野に来てほしい人物像について紹介しました。大きな課題も多いですが、その分挑戦できる可能性があるのも事実だと思います。

また、それぞれの方とお話しして、皆さん豊かな自然と、その自然に育まれた文化が遠野の魅力であると考えているところが共通していました。
もし求めているような方が遠野に来たら、飲み仲間になったり、人を紹介してつないだりなどサポートできます!、と言っていただけたのも嬉しいことでした!

次回はまた別の方々からの「どんな人に来てほしいですか?」を紹介します。6月5日(土)ころ更新予定です。お楽しみに。

◎気になった方はまず仮エントリーを!オンラインで質問にお答えします。


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