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まちの本屋からのお知らせ〜推し本キャンペーンと4月新刊情報

まちの本屋さんの店主である“ぼく”が、みんなに推したい本を一冊選び、その魅力を熱く、深く、面白く伝えます。作家さんの対談や、オリジナルの特典など、とにかく「推し本」を推しまくります。
一冊の本を深く読み込むことで、本の楽しさを再発見するきっかけになれば、ぼくはとってもうれしいです。

「みんなに届け!ぼくの推し本」にあたって

こんにちは。SANJOPUBLISHINGです。

新学期や新社会人など、さまざまなことを思ったり考えたりする、春。そんな春に、自分の感覚や感じたことを表す手段としての短歌という表現方法をおすすめしたいと考え、4月の推し本をはじめ新刊を取り揃えています。

第4弾となるおすすめの1冊を強く、そして熱っぽく推す「みんなに届け!ぼくの推し本」キャンペーンは、ナナロク社刊行・岡本真帆著『水上バス浅草行き』です。

第4弾みんなに届け!ぼくの推し本キャンペーン

歌人岡本真帆さんの第一歌集。
水上バスという、浅草に行くには別に使わなくても行けてしまう乗り物。
そんななくても生きていけるものに、私たちは生かされている。
そんな意図もあるタイトルの中身は、個々人の営みの中で紡がれる小さな物語たち。
たとえ自分はそんなことをしなくっても、どこか自分にも通ずることがある気がしてしまう。
副読本と一緒に読むことで、また見方が変わるかも。

あらすじ

タイトルにもなっている水上バスは、ある意味なくても生きてはいけるもの。その一見無駄にも見えるものが、実は私たちを生かし、楽しませてくれているのだと著者はあとがきで述べています。

この歌集から、普段の生活に少しでも彩りやきらめきが増しますように。 そんなことも祈りながら、これからも本を届けていけたらと思っています。

松村圭一郎著『小さき者たちの』刊行記念フリーペーパーにメッセージを綴りました!

松村圭一郎著『小さき者たちの』の刊行に合わせて作られたフリーペーパーに、本屋店主としてコメントを入れさせてもらいました。

きっかけは、『第一弾 推し本キャンペーン』として著者の松村圭一郎さんと出会ったことから。小さなご縁を大切にコメントを綴らせてもらいました。

イベント出店情報「風舟一箱古本市」

SANJO PUBLISHINGは、4月23日に開催された風舟一箱古本に出店してきました。当日は、私たち以外にも本屋さん、タロット占いやダンスステージ、コースターづくりのワークショップなどが目白押しでした。

当日の様子はこちらでまとめています。

4月の新刊情報(テーマは春)

SANJO PUBLISHINGでは、推し本とともにき季節柄やものづくりしたくなるような本を選書し、店頭に並べています。4月に合わせて仕入れた本を一部ご紹介します。

4月3日の週

西 加奈子著「さくら」/小学館発行

ヒーローだった兄ちゃんは、二十歳四か月で死んだ。超美形の妹・美貴は、内に篭もった。母は肥満化し、酒に溺れた。僕も実家を離れ、東京の大学に入った。あとは、見つけてきたときに尻尾にピンク色の花びらをつけていたことから「サクラ」と名付けられた十二歳の老犬が一匹だけ。そんな一家の灯火が消えてしまいそうな、ある年の暮れのこと。僕は、実家に帰った。「年末、家に帰ります。おとうさん」。僕の手には、スーパーのチラシの裏に薄い鉛筆文字で書かれた家出した父からの手紙が握られていた―。

あらすじ
千野帽子著「人はなぜ物語を求めるのか」/ 筑摩書房刊行

人は真実を手に取ることができない。ましてやその手触りを他者と共有することは不可能である。そこで、思考の枠組みとして導入されるのが「物語」だ。そう、本書の指す「物語」はしばしば「演劇」や「小説」ではなく、事実の羅列に因果関係を見いだそうとする人間の思考癖についてである。
物事を「わかる」というのは知的な行為に思われるが、実は感情的かつ受動的なもので、脳に快楽をもたらす。例えば〈王が死んで、それから女王が死んだ〉よりも〈王が死んで、それから女王が悲しみのあまり死んだ〉のほうが小気味好い。
物語化とはあくまで仮説。「信仰がないから天罰が降った」となれば怪しげな壺を購入しかねない。物語からあぶれた事実──「『なにを知らないか』を知らない」ことの危うさを知ることが真実への第一歩だろう。

評者:福永奈津美
庄野 雄治著「融合しないブレンド」/ サンクチュアリ・パブリッシング刊行

世界がどんなに変わったとしても私は早起きして焙煎をしているだろう。初めて焙煎をしたときから何も変わっていない。それが私のコーヒーのすべて−。アアルトコーヒー店主・庄野雄治の随筆集。掌編小説「マンデリン」も収録。

あらすじ
池松 舞著「野球短歌 さっきまでセ界が全滅したことを私はぜんぜん知らなかった」/ナナロク社刊行

「― いつまでたっても阪神が勝たないから、短歌を作ることにしました。」この言葉からはじまる、2022年のプロ野球を、阪神戦を軸に毎試合ごと短歌を詠み続けていった、全313首を収録。野球を愛する苦しさと幸せが、熱量高く密封されています。 巻末には、詩人の斉藤倫さんによる寄稿を掲載。

あらすじ
南陀楼綾繁・佐藤雄一・上田浩子著 まちの日々別冊 「北書店の本棚」 / 認定NPO法人 新潟絵屋

新潟絵屋とも縁の深い北書店の特集号です。昨年市役所前の店舗を閉じ、新しい場所で再オープンした北書店と店主佐藤雄一さんの12年を記録。クロージングイベントとして開催された熱いトークから、2本を再録しています。

あらすじ

4月10日の週

牧野 富太郎著「牧野富太郎と、山」/ 山と渓谷社

利尻山、富士山、白馬岳、伊吹山、横倉山。
愛する植物をもとめて山に分け入り、山に遊んだ。
山にまつわる天衣無縫のエッセイ集。

日本の植物学の父・牧野富太郎氏は植物を観察・採集するために日本各地の山々を訪れ、そのときの様子をエッセイに残した。
幼少期の佐川の山での出来事を綴る「狐の屁玉」、植物を追い求めるあまり危うく遭難しかけた「利尻山とその植物」、日本各地の高山植物の植生と魅力を存分に語る「夢のように美しい高山植物」など山と植物にまつわる39のエッセイを選出。

エッセイに登場する山のデータも収載し、牧野富太郎が登った山を訪ねるガイドとしても楽しめる。

あらすじ
川上 弘美著「わたしの好きな季語」/ NHK出版

96の季語から広がる、懐かしくて不思議で、ときに切ない俳句的日常。

俳人でもある著者による初めての「季語」にまつわるエッセー集。散歩道で出会った椿事、庭木に集う鳥や虫の生態、旬の食材でやる晩酌の楽しみ、ほろ苦い人づきあいの思い出、ちょっとホラーな幻想的体験など、色彩豊かな川上弘美ワールドを満喫しながら、季語の奥深さを体感できる96篇。名句の紹介も。

「蛙の目借時」「小鳥網」「牛祭」「木の葉髪」「東コート」。それまで見たことも聞いたこともなかった奇妙な言葉が歳時記には載っていて、まるで宝箱を掘り出したトレジャーハンターの気分になったものでした。(中略)それまで、ガラスケースの中のアンティークのように眺めてきたいくつもの季語を、自分の俳句にはじめて使ってみた時の気持ちは、今でもよく覚えています。百年も二百年も前につくられた繊細な細工の首飾りを、そっと自分の首にかけてみたような、どきどきする心地でした

あらすじ
田村 文著「いつか君に出会ってほしい本: 何度でも読み返したい158冊」/ 河出書房新社

共同通信社の記者による連載「本の世界へようこそ」を書籍化。「面白い本を読みたいけど何を読めば良いかわからない」「読書って退屈そう」そう思っているあなたに出会ってほしい158冊!

あらすじ

4月17日の週

D&DEPARTMENT PROJECT著「これからの暮らしかた -Off-Grid Life-」/ D&DEPARTMENT PROJECT

食べもの・住まい・仕事・まちや場所・メディア・エネルギーに関わり、既存のルールに縛られず、新しい暮らしを実践している47人(各都道府県代表)をご紹介。ご機嫌に暮らしながら、未来のことを考え、社会に貢献している、そんな47名へQ&A方式でインタビューも掲載しています。未来を考えるきっかけとなる一冊です。

あらすじ
上坂 あゆ美著「無害老人計画」(左)岡本真帆著「空っぽの花器」(右)/ 田畑書店

認知症を患い、周囲に対して攻撃的になる祖父を目の当たりにし将来を案ずる〈わたし〉。「祖父のあの電話以来、自分が認知症になったら、わたしはいつの時代の自分を輝かしいものとして拠り所にするのだろうか、ということをよく考える。」こうして齢三十歳にしてわたしの「無害老人計画」はスタートした

あらずじ / 無害老人計画

繋いでいた手を放して、私は一人になった。町のラーメン屋。もらった小説。一緒に観に行った映画。傘がなくて笑いながら走った土砂降りの道。思い出は日常の至るところに潜んでいて、その欠片に触れるたび、本当にこれでよかったんだろうかと不安が押し寄せる。だけど選んだことを間違いじゃなかったと思いたい。思えるように生きていきたい。この30首連作は、私のこれまでとこれからを見つめて編んだものです。

あらずじ / 空っぽの花器

4月24日の週

上坂あゆ美、岡本真帆著「歌集副読本 『老人ホームで死ぬほどモテたい』と『水上バス浅草行き』を読む」(左)/ ナナロク社

「歌集副読本」とは歌集を味わい尽くすための助けとなる読みものです。 2つの出版社(書肆侃侃房とナナロク社)の2022年の話題の歌集2冊の著者が、互いの歌集の魅力について、愛情こめて書き合いました。

【本文より】
私たちの本は真逆と言っても良いくらい、 つくり方も描くモチーフも世界の秩序も、 何もかもが異なっている。(上坂あゆ美) これから書くことは短歌の読解の正解ではない。 読み手の数だけ存在する解釈の中の一つとして、 楽しんでいただけたら嬉しい。(岡本真帆)

あらすじ / 歌集副読本 『老人ホームで死ぬほどモテたい』と『水上バス浅草行き』を読む
SAKANA BOOKS著「水族館人 今まで見てきた景色が変わる15のストーリー」/ 株式会社文化工房

サカナに特化した本屋SAKANA BOOKSがおくる書籍第一弾!
水族館で生きたサカナを見る興奮、水族館を創る・造る人たちの奮闘、水族館から生まれる文芸/マンガ、マルチメディアアートといったサブカルチャーなど、水族館に携わる「人」が語り尽くす、その魅力とサカナたちの素晴らしさ。水族館ファンの嗜好を深めるリファレンスブックであり、水族館に行くことを新たなカルチャーとして楽しむ一冊。日本全国の水族館リスト(147館)付き。

[ 入荷中] NPO法人日本タイポグラフィ協会著「日本タイポグラフィ年鑑2023」/ パイ インターナショナル

日本タイポグラフィ協会14名の審査委員によって選び抜かれた作品を400点以上掲載。作品は広く海外からも受け付け、会員から選ばれた審査委員と前年度のグランプリ受賞者による厳正な審査により、全出品作品の中から「グランプリ」1点、部門ごとの「ベストワーク賞」や審査委員が個人の視点で評価の高い作品または作家に送られる「審査委員賞」が授与されます。VI、ロゴタイプ・シンボルマーク、グラフィック、ブック・エディトリアル、研究・実験、学生など11のカテゴリーで、タイポグラフィの最新トレンドが俯瞰できます。グランプリ受賞者のインタビュー、部門別ベストワーク作品の制作過程も一部掲載しています。第22回佐藤敬之輔賞・個人部門を受賞した祖父江 慎氏の受賞のことばや作品も掲載。

※引き続き、店頭に並ぶ本たちをお伝えしていきます。

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SANJO PUBLISHING 担当:町田
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