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【史】航空図を見てみる/地図も読み物だから(15)

聴いてみよう

この記事は、Podcast「にゃおのリテラシーを考えるラジオ」の2023年2月4日配信の書き起こしです。

読んでみよう

にゃおのリテラシーを考えるラジオ

読書と編集の千葉直樹です。

このチャンネルでは、読書と IT 時代の読み書き、そろばんを中心に様々な話をしています。

今回のタイトルは、

【史】航空図を見てみる/地図も読み物だから(15)

です。

土曜日は地図を読む話をしています。

話題にしている地図を見たい方に

最初にご案内しておきますね。

地図の話は実際の地図を見てみたいという方もいると思いますので、話しながら見ている地図をノートの書き起こしの方に載せておきますので、興味がある方は概要欄をチェックしてみてくださいね。

航空図とは

今回は航空図を読んでみます。

航空図というのは飛行機を運航するために使う地図です。

前々回に海図の話をしましたが、海図に海の深さが描かれているように、航空図にも一般的な地図には描かれない情報がたくさんあります。

当たり前のことですが、飛行機は空を飛びますよね?空は広いようですが、飛行機は永遠に飛び続けることができるわけではありませんから、地上にあるいろいろな施設に縛られる形で飛ぶ必要があります。

となると飛ぶエリアは必然的に定まってしまいます。それを航空路と言いますが、人気のある航空路は道路の渋滞のように混雑するのです。

道路は混雑すると渋滞して自動車が止まってしまいますが、飛行機は止まるわけにはいかないので、空なりの工夫をして安全に混雑を捌く必要があります。

航空図は一般の地図と同じように二次元の地図ですが、通常の地図よりも、三次元の情報を読み取る必要がある地図ということになりますし、さらに見えない飛行機用の信号や標識を読み取れるようにしたもの、ということになります。

そんなわけで見慣れない情報がたくさん乗っています。

実際の航空図

僕がたまたま持っているのは、JAPA-501の1997年1月20日発効のものです。

JAPA-501 1997.1.20発効

発効というのは本の発行の方ではなくて、効力が生まれるという意味の発行、 出発の発に効果の効の方です。

空は地上と違って見えるものが少なく、飛行機はスピードが速いですから、ルールの変更を厳密に把握して飛ぶ必要があり、航空図はそのような変更を迅速に反映する必要があります。

それで、いつから使うものですということがきちんと書かれているわけです。

JAPA-501は北海道エリアの航空図です。

防空識別圏、飛行禁止区域

まず興味深いのは、根室から知床の沖すぐのところに、JANAP ADIZという線が引かれています。

ADIZというのは、場所から想像がつくかもしれませんが、空にある国境フェンスみたいなもので、防空識別圏というものです。外側と内側の線で区切られた領域として設定されています。

あらかじめ飛行計画を提出せずにここに侵入する飛行機は、ざっくり言うと戦闘機の迎撃を受けることになるというエリアです。

それから飛行禁止区域がいくつか見つけられます。道内にあるのは自衛隊の射撃演習場がある場所のようです。特に目につくのは、日高沖の航空自衛隊の演習区域ですね。

飛行機の訓練用の空域は、千歳空港を中心とした同央圏の外側にかなり広く設定されています。

千歳空港周辺はかなり複雑

各空港には滑走路の向きや、着陸の際に使う各種の電波による信号の周波数が書かれていて、かなり複雑です。

さらに、千歳空港と函館空港には進入管制区域というのが設けられていますし、さらに千歳の周りには細かく区切られた区域があります。

千歳空港の進入管制エリア

これらを読み解いていくためには、航空管制についての知識が必要になります。

出てくる用語を調べながら見ていくと、あっという間に時間が経ってしまいます(笑)

無線標識の情報のところにモールスコードが書かれていて、そういえば、新千歳空港の2本の滑走路の間の真ん中辺で、「CH」というモールスコードが光っているのを見たことがあるのを思い出しました。

航空図の入手

見ている航空図は、最初に言ったように1997年のもので、むちゃくちゃ古いので、最近は全く違ったものになっていると思います。

我然、最近の航空図を見たくなってきました。

航空図は、日本航空機操縦士協会というところが出していて、最新のものは2022年8月のもののようです。

北海道だけでなく、面白そうな空域の航空図も合わせて注文してみようかなと思っています。

新しいのを入手したら、また話してみようと思います。

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今後配信の中で参考にしていきたいと思います。

おわりに

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この配信の書き起こしをnoteで連載しています。

今日もワクワクする日でありますように。

千葉直樹でした。

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