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詩 ︙ 『23:59』


誰かが時間を喜々として捨てていたとき

私は時間を盗まれていて

そのことに気づかず彼らを笑っていた

やがて大きくなって気づいたときには

未来だけが残っていた

彼らは時間を生み、それを共有し

相変わらず楽しそうに捨てている

私もそれを見て羨ましくなり

真似して少し捨ててみるが

意味もわからず楽しくもない

捨て方のわからない時間が積もり

永遠に未来が続く

今に辿り着くことなく

延々と


私の血となり肉となります