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けっして忘れないこと

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忘れがたい思い出、大事なひとのこと、書き記しておきたい気持ちをまとめておきます。
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#日記

8月 母の誕生日(けっして忘れないこと)

「鍛えておかないとね。足はすぐ弱るから」 いつもこうやって体操をしているのと母は病院のベッドの上、伸ばした足を交互に持ち上げて笑った。 手すりや歩行器、点滴の器具まで支えにして病棟の廊下をくるりと一周、母はひとりでよく歩いた。ポータブルのトイレを嫌い、無理やり許可してもらっての「お手洗いのついで」の散歩だ。無理をしてでもしゃんと伸ばした背中は、私は生きてここに居るのだ、そう宣言しているようだった。 廊下の突き当たりの大きな窓には、吸い込まれそうなくらい奇麗な夕焼けが広

きっと聞こえる

入院した義母の病状が良くない。 ベッド脇のポータブルトイレに座るのにも まず起き上がるのがやっとで 手伝って座らせてもらっても、そのまま 長い間ぼんやりしている。眠っているみたいにも見える。 私が夫と行った時も その状態だった。 夫が義母を気遣って 自分だけ部屋に入り 声かけをしながら様子を見る。 周りに何人も居るなんて落ち着かないだろうし、私が義母の立場でも嫌だと思うから 部屋に入らず 呼ばれるまで待った。 後で様子を見に来た看護師さんの説明は 病状を鑑みてとても