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メデューサについて(2024.06.27)

[ここからは1,000文字に含みません]
八日目です。
花を生けていた瓶の水が想像よりずっと早くなくなっていて、季節なのか花の生命力なのか、とりあえず時の移ろいを感じておいています。

自宅での作業が増えて、だんだんと自分の机の周りに好きなものを置いておく癖がついてきたなと今この文章を書きながら思いました。

お気に入りのガラスの瓶、ゾンビとメロンパンの合いの子のフィギュア、ぼろぼろになったフランス語の辞書
自分が生きるのもこういう場所がいいなと思います。

今の机の上の一部

[ここまでは1,000文字に含みません]



メデューサについて書いていく、よーいスタート。


昔はなぜか家にあったギリシア神話の本を、端をつまむ程度に読んでいました。
メデューサも確かそこで初めて読んだ気がします。

「目が合うと石になってしまう」「髪がヘビでできている」
こんなキャッチーな要素を日本のファンタジー業界が放っておくはずもなく、おそらくほとんどの人は原典以外の場所かメデューサを知ったのではないでしょうか。

改めてみると、こんなに悲恋が似合うキャラクターの要素もないだろうと感嘆します。この世のどこかにいたであろう神話の作者(もしくは本当に神格がいたとして、その記録者)のアイディアには舌を巻くところです。
だって現代でも通用する、むしろ現代のキャラクターと比べてもオーバースペックなキャラクターデザインを、まだ明日の朝日が無事見れるかどうかすらわからない時代に構築していたのですから。
人間のクリエイティビティとは恐ろしいものです。

確かメデューサは、勇者の名前はアキレスかヘラクレスかは忘れたのですが誰かから討伐され、その後切り落とされた頭がさらに別の討伐に使われ……みたいなことがあったと記憶しています。首を切り落として布で包むという発想に子供の頃はすごい衝撃を受けていました。
それも含めて悲しい事件というか、なんでしょうね。
かつての仲間?の力が使われるのは、相手としても辛いものがある……なんてことを言えるのは、現代の価値観がもう身についているんからなのでしょうね。
今と同じ尺度で昔の物語を語ることだけはいけません。


「メデューサ」で調べてみる

わー!そうだそうだ
絶対触れなきゃいけない「メデューサかメドゥーサか」の話題を忘れていました……
そうだそうだ、と懐かしい記憶がよみがってきます。ゴルゴーン三姉妹、あったなあ……とか、そうか勇者はペルセウスだったか!とか。

ちなみに、読めば読むほど「この子かわいそう……」となるので原点を探るときは強い心を持つことをお勧めします。
あとは設定も、思ったより多かった。首から出る血で死者を蘇らせられるとか、ポセイドンの愛人とか(ギリシャ神話は想像以上に性の乱れの激しい内容になっています、繰り返しますが現代の価値観で論じてはいけないポイント)。

ただそれ以上に今回印象的だったのは、石にする能力を紹介する際のこの一文。
見た者を恐怖で石のように硬直させてしまうとされる。」

おや……?恐怖で石のように硬直させる……
どんなものでも美少女化し、なんなら髪が蛇とか特殊能力があるとか、神様の子供であるなんてむしろメジャージャンルと言われてしまう現代日本。

メデューサ、ひょっとして現代日本に来たら最高のアイドルになれるのでは?


(文字数:1081文字)

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