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2020から2021へ

年が明けた。
普段の喧騒から抜けたように白く、静かな夜だった。

寒さは際立ち冬の匂いがする。
僕はこの季節の匂いが大好きだ。

この1日を境に何が変わる訳ではないけれど、1つの節目として世界的に注目される特別な日。

だけど僕は全く別のことを考えていた。

また1つ数字が進んだ。
規則的な2と0だった2020年。
それに1が加わった。

僕は人にとって数字はとても重要なファクターだと認識している。

数字とは世界的に共通していて人類の発見の中で最も最古で偉大な発見だ。

それは自然界の植物の葉の数にすらも関係している。
フィボナッチ数列など不思議とロマンの塊である。
同時に原初的でもある事から全ての事象に大きく関係していると言っても過言ではない。

0から1へ、そしてまた9から0へと螺旋を描いて進んでゆく。

草木が枯れて種を落とし、また芽を出して花を咲かせる様に。

花は次第に実を成して、朽ちてまた土に還る。

人とて同じ事。
この自然界の法則に抗う事は出来ないのだ。

自然の法則性を人が観測したとするなら、人間の法則は観測者にしか認識出来ないだろう。

すべての法則の秘密は数字に隠されている。
そんな気がしてならないのだ。
しかしそれを認知することは人間には生涯出来ないのかも知れない。

ならばどうやって秘密に辿り着くのか。

人間に、僕たちに出来る事は、愚直に愛すること。

人を愛すること。
特に自分という人を愛して下さい。

それは数字や法則の前に存在する重要なファクターである可能性が非常に高い。

僕は自分に愛が足りなかった。
だから不幸や嘆きを掻き集めて絶望の要塞を造りあげてしまっていた。

最初はそれも1つの検証だった。
幾つもの嘆きを集めて法則を見つけようとしていたのかも知れない。

何故、人は人たるかを知りたかった。
検証してみると、そこには数字も大きく関係していた事に気付いた。

少しずつ、人を愛する事を覚えた。
それが答えだった。

それとは、0の前には愛があるのだという事だ。

万物はすべからく寵愛を受けている。
植物の一つから大きなクジラまで総て例外なく、である。

そして今日も人は愛して愛されて旅立っていくのでしょう。
長い続く螺旋の回廊を。

2021年、愛多き年になります様に。
そして各地で幸多からん事を。

あけましておめでとう。

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