デザイナーを1年で辞めて、フロントエンドエンジニアに転職した話
下記の記事の続きです。
デザイナーからフロントエンドエンジニアになりました。
1. デザインの実績もないのにデザイナーに転職できるか?
デザイナーとして就職しながら、まるっと一年デザインの業務はほぼ無し。やってきたことは、素晴らしいデザイナーのアシスタントとしてのコーディング業務。
現場で磨かれる知識がごくわずか。故に、会社の求めるデザイナー像に近づけている気がしない。そして、この先も、それに近づける気がしていない。ここではやっていけないかもしれない。
転職しなきゃ。でも、他のところでも、同じことが起こるのでは?という不安の中で転職活動を開始しました。
2. コーダーとしての転職を検討
不安とは言っても仕事はしないと生きていけないので、3つの会社にお話を伺いに行きました。
当時スマブラみたいになっていて気になってた、LIG
友達が務めていた、ビズリーチ
ツイッターを見てたら流れてきた、株式会社トゥーアール
LIGについては、connpassで「自社の開発体制や事例を紹介する」みたいなイベントの時に中の人と話させていただきました。ビズリーチはただのリファラル。トゥーアールはwantedlyです。
結局前の二つはなんとなく気後れしてそれっきりになりました。
3. 面接と入社試験
トゥーアールの面接は、面接というよりはカジュアル面談でした。こういうことやってて、今後はこういうことやりたいですーみたいな話を伺う会。
結局選考を受けたのもここだけでした。受けたというか「もし興味あったら入社課題とかやりますか?」みたいな感じの提案をしてくれたので乗りました。自分から選考に進みたいという勇気はなかったけど、課題やるくらいなら今後のためにもなるだろうし、やってみるか、という感じでした。
課題の内容は「flicker APIを使って画像ギャラリーアプリをつくる」でした。
当時はjQueryもまともに触ったことないレベルだったので、ajaxについて調べたりとかしながらかろうじて作れたボロボロのアプリを提出しました。
この時、楽しかったんですよね。1年弱のアシスタントを経て伸び悩んでた自分に「フロントエンド開発」というのはとても魅力に見えた瞬間でした。物が作れるって楽しい。落ちてもこの領域で就活しようと思ってました。
4. フロントエンドエンジニアとして、アシスタント採用
結局、アシスタント採用ということで雇ってもらえました。
入社して最初の案件は「ReactアプリケーションのHTML/CSSの部分を書く」というもの。この案件に入った時、めちゃくちゃ頑張らないといけない状況であることに気づきました。
JavaScriptをかけないとフロントエンドエンジニアにはなれないと思っていたのが一つ。そうでありながらもHTMLとCSSを書く役割になってしまったということが一つです。当時の感覚として。
要は、この案件を出た時に何かが身についていないと前職と同じことが起こるというのを本能が察知しました。
5. 向き合ってみると奥が深かったマークアップ
HTML/CSSを書くということで価値を出すには、とにかくその本質に迫ることでした。表面をなぞってデザインを再現するだけなら誰でもできる仕事です。せっかくやるんだから、ちゃんとやりたい。
HTMLについてはインフォメーションアーキテクトの文脈で捉えてIA方面の本を読み漁りました。そこからマシンリーダビリティ、アクセシビリティの領域にも興味を持ちました。情報設計に関しては、BEMやFLOCSSなどもその辺りと言えます。これらの知識は今もずっと生きています。
業務としては「デザイナーとエンジニアの中間地点」であることから、その開発をよりうまくいかせるための「デザインシステム」という考え方について調べたり、どういうコミュニケーションが組織を円滑にするのか考えたりもしました。
こうしていくと、JavaScriptかけないコンプレックスは割とどうでもよくなりました。そんなことよりも、今向き合ってることの方が楽しく思えました。都合の良い性格でよかった。
6. Angular、Vue、React、1年間で7案件
その案件が終わった後、初めてAngularの案件に入ることになりました。とは言っても、社内のもう一人のエンジニアから運用フェーズで引き継ぎですが。
JavaScriptについては、業務の傍らで自学自習で基礎的なことを身につけていました。記法を真っ先に覚えたのが大きくて、AngularだろうがReactだろうが、概念を把握したあとはしっかりコードを読めば理解できました。
基本的なタスクは、機能の追加や改修。スプリント単位でちょこまかやるので、無理なく、しっかり身につけながらやれました。案件運が本当にいい。
一度JavaScriptで仕事をしたという体験は大きくて、そこからはぽんぽんと案件をこなしました。
2018年になってからやったことが大体こんな感じ(緑のやつは副業)
今現在は、副業のVueの案件を引き続きやっています。本業の方は、一番下のReactを引き続きやっています。(副業案件はYOUTRUST経由でお声かけいただきました。この経験は人生変えました。イワヤンさんありがとう)
7. 現場に出ることでやっと成功体験を得た
デザイナーアシスタントの1年間と比較すると、エンジニアアシスタントの1年間やエンジニアの1年間は異次元に濃さが違いました。
「自分のクライアントを持って現場をやっていく」ということが、経験値の量に差をつけたと思っています。
ひよっこの自分でも現場でやっていけたのは、わからないことを教えてくれる社外のエンジニア(一緒にチーム組んでやったりとか、クライアントのエンジニアとか )のみなさんのおかげでした。本当にありがとうございます。
あとは、ひよっこなのに雇って、案件回してくれた社長のおかげです。なんかあったらケツ持ってくれるだろうと思うと、割と開き直れました(笑)。もちろん、お客さんに迷惑かけないための努力みたいなのは最低限として。
8. おわりに
二本にわたって、今までの職の変遷を書いてきました。読んでいただき、ありがとうございました。時系列的にはだいたい3年くらいです。
「未経験→手に職→自由な働き方」みたいなキャリアを目指す人は今の時代多いと思います。私は今はフルリモートで働いています。そのロールモデルとして、少しでも参考になればと思います。そういう人のために書きました。
正直、登場する二社にたまたま雇ってもらえたことがラッキーと言ってしまえばそれまでですが、今はそういうキャリアを支援している会社やシステムも増えてきました。同じ道を辿りたい人は、そういうところに行ってみてほしいなと思います。
私でよければ、そういう相談に乗ったりもできると思いますので、よければお声かけくださいね。ツイッターからどうぞ。
Twitter: nayucolony
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