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衝動的な食欲は波のよう。うまく乗りこなせれば大丈夫。

衝動的な食欲を押さえつけることはできない

鉄の意志さえあれば、ダイエットは成功する、食欲はコントロールできる、我慢できる、なんて言っていませんか?
人間の体は機械ではないので、体調や感情の波があります。定期的なホルモンリズムもあります。大波が来るときも小波が来るときもある。
自分の意志だけではどうにもならないことってあるのです。

では、どうすればいい。まず、こころの仕組みを知りましょう。

衝動的な食欲の仕組み

いてもたってもいられない、自分ではコントロールできないような食欲って、おなかが空いているときに起こりがちですが、ダイエットの食事制限を解いた後や、体重が減っていることを確認したあとにも衝動的な食欲を感じることがあります。

この原因のひとつ、脳の報酬学習プロセスをごく簡単に紹介しましょう。

何か残念な気持ちになることが起き(トリガー)、
チョコレートを食べます。(行動)
そしてうれしくなり、気分が良くなります(報酬)。

脳はこの一連の流れを通じて、残念なことが起こったら、手っ取り早く気分を良くするためには、チョコレートを食べればいいんだ!と学ぶわけです。そして、チョコレートを食べると、この報酬学習の回路が脳の中で強化されていくわけです。
やがてチョコレートで、手っ取り早く気分をよくできるようになり、チョコレートに対して衝動的な食欲がわくようになっていきます。

チョコレートじゃなくても、アルコール類、ラーメン、スイーツ、菓子パンでも、何でも同じです。

衝動的な食欲の根っこにあるもの

衝動的に何かが食べたい!という気持ちの根っこには、食べ物だけじゃなくて、いろんな「足りないもの」「足りない気持ち」が隠れています。

大切にしてもらいたい
自由になりたい
認められたい
愛されたい

もっと、もっと、という気持ち。食べ物は一端にしか過ぎないんです。

衝動的な食欲は波と同じ

じゃあ、意志の力で、衝動的な気持ちにならないようにしたらいいんでしょ!と考えるのは簡単ですが、そう簡単にはうまくいかない。だって、世の中には自分の気持ちを揺り動かすものはたくさんあるのです。そしてそれは一人一人違うのです。

衝動的に何かが食べたい。
いま、気持ちが満たされない。

これらは、かならず、始まりがあり、盛り上がり、自然に落ち着いていきます。波と同じで、やってきて、引いていくのです。

波を止めようとせず、観察しましょう。
波に圧倒されないように、受け止めましょう。
そして、波が来たら、そっと乗りましょう。

チョコレートの例

わたしがチョコの一気食いをしていた経験があるので、例を書いてみます。「チョコ」をご自身の食べたいもの、飲みたいものに変えた文をダイエッターにご紹介いただけたら、「気持ちに寄り添ってくれている」と安心感を感じてもらえるはずです。

チョコが食べたい!

いま、チョコが食べたいんだな、と気付けました。どれぐらい食べたい気持ちは強いでしょうか。ちょっとつまめればOKでしょうか。

ダイエッターなのにチョコなんて!脂質〇g、カロリー〇g…

チョコってどんな感じでしょうか?甘くて苦くて口の上で溶けて消えていく感じですか?食べて、満たされた気持ちになったご自分ってどんな感じですか?

やっぱりチョコレートが食べたい

小さな粒を口に入れましょう。満足できましたか?食べて満足できなかったらもう一粒食べても大丈夫。一粒めと二粒目、感覚は同じでしたか?変わりましたか?

こんなに丁寧にできない、時間をかけられない、と思うかたもいらっしゃるかもしれません。
慣れていけば、すぐにできるようになります。大丈夫。少しずつ、少しずつです。

この内容は、The Center for Mindful Eatingから翻訳許可を得た記事を参考にて書いております。転載、二次利用の場合は必ずお知らせください。引用、拡散は大歓迎です!

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