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ある日、お稽古送迎が苦痛になったら

春というのは、新しいことを始めるシーズンである。幼稚園の課外活動などで新しいお稽古を始めるご家庭も多いだろう。

で、そんな出鼻をくじくようなお話である。

お稽古や塾の送迎というのは、小学生以下の子どもを持つ親の、自身が選んだのであろう使命である。現在我が家の場合、私が平日のほぼ毎日、塾のお迎え(行きは電車)とピアノ教室の車送迎に明け暮れている。結婚するまでペーパードライバーだったのに、ヘビー級なのにベビーカー嫌いなベビーだった長女と軽量級で目を離すと瞬時に脱走する次女のおかげで車移動でないと目的地に行きつけなかったのと、高校時代にチャリ通学で豪快にドブに突っ込んだ経験からママチャリ禁止を言い渡した母助言の賜物である。

以前は、違う某ダンス系お稽古の送迎もしていた。といっても、そちらは近所の公民館でレッスンしていたので歩きで迎えに行くだけだが、そちらのお稽古の送迎が、ある日突然苦痛になった。すごく無駄に時間がとられていると思うようになった。 

お稽古というのは、辞め時がある。

幼稚園の頃というのは何でも可能性があるように見えてあれこれ手を出したくなるもの。幼稚園の課外教室とかあるしスタートは簡単。けれどいつ辞めるかって難しい。特に集団系。

我が家の2人共その習っていたダンスがこりゃ明らかにセンスないぞ、とわかってきてから(そもそも始めたのは私が独身時代にもやっていて発表会で可愛らしい子どもの踊りをみたからという親のエゴ)、お迎えに公民館いって待つ間そこにいるあまり親しくもないお母さんたちと話すことも、お迎えに行くことで夕食作りが遅くなることも、慣習になっていたレッスン後のお菓子交換のため個包装のお菓子を毎週用意することもそのせいで食べきれない好みではないお菓子が増えていくことも、時々ある地域のお祭に出演するために週末が丸一日潰れることも面倒くさくなってきた。でも、「みんなで頑張ってステージに立とうね!」という雰囲気の中、辞めるタイミングが難しい。しばらく辞め時を探っていたのだが、次女が中学受験で塾に通うのを機に辞めることができた。正直ホッとした。 (もちろんどんな噂を回されるかわからないから中受塾とはいっていない)

でも、今、ピアノ教室も塾も苦痛じゃない。塾のように受験までという終わりがわかっている送迎だったり、ピアノもだが合唱団に入団した時に半年ほどしていた現地やターミナル駅までの送迎や終わるまで待っていたときも時間を取られているとは思っていないし、思わなかった。頑張っているなら応援したいという親心だろう。

我が子のお稽古送迎が苦痛になったとき、それは親も子も惰性で続けていることだからもうやめてもいいよ、という心のサインかもしれない。

そして、中学生以上になると大概のお稽古も部活も本人だけで通うようになるが、今度は大会会場への送迎など部活サポートという週末お仕事が待っていることもある。お稽古と違い内申加点や子どもが部活に打ち込んでいたら尚更、手の引きどころは難しいだろう。そういう意味では入部前に門前払いをしてくれたあのときの顧問先生に嫌味でありがとうと言いたい(笑)

おまけ。
ターミナル駅の送り迎えで思い出したが、先日次女が
「あのさ、塾行くのに電車乗っていたら英語のアナウンスで『○○チェーメノー』って言っていたけどちぇーめのーって何?」と聞いてきた。

・・・・それ、ターミナルな。
〇〇ターミナル駅でお乗り換えってアナウンス。

でも確かにチェメノーって言ったら発音良いターミナルに聞こえる(笑)



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