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パワハラをなくすために、大切にすべきこと

「退社理由は上司がランチに誘ってくることです」

退社する3年目の社員に会社の人事が、理由を聞いたところ返ってきた答えです。

TVドラマのような話しですが、コレ実話です。

「具体的に何かされたのかな?」

ランチの席で、よほどのことが合ったのか、と人事部が聞くと、そうでもなさそうです。

ちなみに人事の人間は私の友人でもあります。

「食べながら説教されたとか?」と友人。

「いえ・・」と退職した社員。

「ランチ代が高くつくとか?」

「毎回、奢ってくれました」

「じゃ、同僚に何か言われたとか?」

「いえ、特には・・」

どうにも理解できない人事に対して、その社員が最後にひと言。

「コレって、パワハラですよね?」

パワーハラスメントとは?

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パワハラについて、おさらいしてみますと、主に6つの種類(類型)に分けられます。

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〈パワハラ6つの種類〉

1.  身体的侵害

 目に見えて分かりやすい暴力や傷害のこと。殴る・蹴る・突き飛ばすなど。

2精神的侵害

 脅迫や名誉毀損、侮辱、酷い暴言など。

3人間関係からの切り離し

 無視、隔離、仲間はずれにするなどの行為も、度が過ぎるとパワハラに該当。

4過大な要求

 明らかに達成不可能なノルマを課すことで、相手の職場環境が害されている場合。

5過小な要求

 一方、程度の低い単調な作業を与え続けることも、これにより相手の職場環境が害されている場合。

6個の侵害

 プライベートな内容に過剰に踏み入ってくる行為も、相手に精神的苦痛を与えたり職場環境を害する場合。

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現在、私は東京の会社で管理職として働いています。

70人ほどのスタッフと働いていますが、普通にランチに誘うこともあります。

打ち合わせの帰りに、ランチをしつつ反省会をすることだってありますね。

パワハラは現代社で、最も切実な社会問題のひとつです。

その証拠に、パワハラ防止法が施行されました。

パワハラ防止法とは、改正労働施策総合推進法の通称です。

パワーハラスメントの防止のため、雇用管理上の措置が企業に義務付けられたわけですね。

2019年5月に「改正労働施策総合推進法(通称:パワハラ防止法)」が成立。

改正法については、大企業で2020年6月、中小企業では2022年4月から施行されます。

「コレって、パワハラですよね?」

さて、話を戻します。

今回のケース、パワハラの種類のなかでは、”個の侵害”にあたりそうです。

退職した社員は、部長からランチに誘われていることを、何人かの同僚に話していたそうです。

会社の産業医にも、相談したことがあったようです。

そして話すたびに、「コレって、パワハラですよね?」と確認し続けていたそうです。

しかし彼の話を聞いた人は、誰一人として否定も肯定もしませんでした。

おそらく話された方としては、「触らぬ神に祟りなし」の心境だったと思います。

「それはパワハラじゃないよ!!」

もし誰かが、ハッキリそう言っていたら、また状況は変わったかもしれません。

もしかしたら、彼は会社を辞めなかったかもしれないです。

パワハラという単語を聞くと、話はとてもデリケートになります。

当事者を前にして簡単に答えられるような問題ではなくなります。

パワハラのボーダーラインは、いったいどこからなのでしょうか?

答えはケースバイケース。

上司と部下に限っていうと、人間対人間なので、コミュニケーションの年数も、密度も違い、相性もあるので一概にはいえないところでしょうか。

では、私がパワハラに対して注意している点を書きます。

それは、”信頼関係性”です。

部内、社内、さらに仕事上で携わる方々とは、最低限の信頼関係を築くことを優先しています。

信頼関係が築かれていれば、上下関係があったとしても、厳しい意見に対して素直に受け入れます。

しかし信頼関係が築かれていなければ、どんなに良いアドバイスをしても受け入れ辛くなります。

だから新任で管理職に就いた人には、まず部下との信頼関係を築くように促しています。

信頼関係が築ければ、業務上の高い目標を共有しながら、ハードワークも乗り越えられるようになるからです。

まとめ

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周囲から見て明らかな身体的な侵害、精神的な侵害、過大な要求、過少な要求、個の侵害は、もちろんNGです。

しかし受け取る側の取り方が大きく作用する分、関係性が重要になってきます。

パワハラはどこにでも起こるし、いつでも自分が当事者になる可能性はあります。

だからこそ、管理職は信頼関係性を築くことを大切にするべきだと思っています。

今回は以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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