否定はダメよ！デート中は私の話も聞いてほしーの♡宣言（３）

２回目のデートはマサユキさん行きつけのお寿司屋さんに行くことになりました。お店の人とも仲が良いようで、手際良く次々と注文します。

「どんどん食べてね。これ、食べたことある？ないの？じゃ一回食べておいた方がいいよ！大将、お願い！！あとお酒もお代わりよろしくね」

お酒も入って自分のホームのお店で、マサユキさんは先回よりも更に饒舌です。この日は仕事帰りだったマサユキさんですが、休日に尖ったオシャレをしていた人と同一人物とは思えないくらい、スーツが野暮ったい。

ダボっとしたシワシワのパンツにヨレヨレのシャツを着て、ウエストの位置も妙に高い（細かいけど気になった）。垢抜けない角刈りの小太りのおじさんにしか見えない・・・。大将の前で俺の女風に振舞うのお願いだからやめて〜！

途中電話が掛かってきて席を外したマサユキさんは、戻ってくるなり大きなため息。

「今ね、うちの会社辞めて転職した後輩からの電話だったんだけど、やっぱり戻ってきたいって相談でさ。俺は絶対許さないよ、そんなのは！勝手に出て行ったんだから調子いいこと言うんじゃないよ」

出ました、絶対許さない宣言！まぁ気持ちは分からんでもないですが、この攻撃的な発言に闇を感じるんですよね。器も小さいんじゃないかと思っちゃいます。

「先回は俺ばっかり話しちゃってさ、家に帰ったらナヲ子さんのこと何も知らないな〜って思って。今日は色々聞かせてね。最近どうですか？あの後何かあった？？」

多分恋愛の話を聞かれているんだと思いましたが、あえて仕事の話をするナヲ子（無職ですが）。

私が身を置いていた業界の「課題と新規事業の可能性」のようなビッグなテーマをお題にしたところ、またまたマサユキさんの独壇場に！！

「違うよ、だからダメなんだって」

「違う違う、そうじゃないんだって」

「だーかーらー、そう考えちゃ意味ないじゃん」

・・・・。

なんでそんなに偉そうなんだ？？私が何か言えば、全否定からの指導を入れてくるマサユキさん。

「ちがーうんだって。じゃ、どうすればいいか分かる？そんなの簡単じゃん！」

むっかー。確かにマサユキさんは的を得たことを言ったり、業界の人間にはない新たな視点を持っていたりするのですが、とにかく言い方がムカつくんです。否定から始まるのでその後のありがたいお話がなかなか素直に入ってきません。

百歩譲って多少の有益な話もありましたが、気難しい学者先生の話を取材したような疲労感に襲われました。「勉強になりました、ありがとうございました・・・」とお開きにしようとすると

「コンサルやってるから仕事のことはなんでも分かるしアイデアも湧いてくるんだけどさ。恋愛については分からないことだらけで。俺、ナヲ子さんのことすごく好きになっちゃったんだけど、好きすぎてどうしたらいいか分からないんだよね・・・。そこは逆に教えて欲しいかも」

・・・・。

ぞわぞわぞわ〜・・・・。上目遣いでこっちを見ないでください。そしてどうしたらいいか私に聞かないで〜！！！

「は、ははっ。わたしも分からないですね、はい、すみません。じゃそろそろ時間なんで〜」

強制終了しお会計をするマサユキさん。１万円くらいだったのですが、おいくらですか？と聞くと「じゃ５０００円で！」と元気に割り勘してくるマサユキさん。

私より沢山飲んでるし食べてるし、食べたくもないもの（気持ち悪い貝とか）勝手に注文したし、割り勘というよりむしろ私の方が多く出してるじゃないのよ！どうしたらいいか分からないとか言ってないで、まずはそういうところだから！！

帰り道でも「俺どうしたらいいの？」を連発されましたが、私は地蔵のように無反応になり「もう絶っ対に会わない・・・」と心に誓ったのでありました。

やはり第一印象が劇的に覆ることは、なかなかありませんね。最初に違和感を感じたところは大抵当たっているという結論でした。

マサユキさんほどでないにしろ、無意識に使っている口癖や習慣で相手を不快にしてしまったらせっかくの出会いも台無しです。そんな勿体ないことにならないよう、マサユキさんとの出会いで得た教訓をまとめてみました。

教訓

・女性の話は否定しないでちゃんと聞こう
→女性は常に「共感」を求めています。「共感」なしに「意見」や「解決策」を言われるとムッとされますので注意しましょう（否定形はもってのほかです）。女性の話はきちんと受け止めてただ聞いてあげるだけで十分なので、求められもしないアドバイスをしすぎるのもNGです。

・俺ってすごい、偉い、仕事できるみたいな話はしすぎない方が好印象
→相手によく思われたくて、ついつい自分を大きく見せたくなるのが人の常ですが、程々にしないと面倒臭がられてしまいます。３：７、４：６くらいの割合で聞き役に回った方が、圧倒的に好印象です。特に最初のデートでは女性の話を聞いてあげましょう。それだけであなたの株は上がります。

・勝手に沢山頼んだり自分だけいっぱい飲んで割り勘にするのはやめよう
→高いお店を予約する、勝手に沢山注文する、女性より明らかに沢山飲み食いしているのに割り勘するのは、割り勘ではありません。女性は「損した」と感じてしまい、次はないでしょう。割り勘にするつもりなら手頃なお店を選びましょう。しかしよっぽどのことがない限りあなたの印象は「ケチな男」と思われてしまうため、また会いたいと思っているなら多めに払うかご馳走しておくのが無難でしょう。

今日もここまでお読みいただきありがとうございました！スキ＆コメントもお待ちしておりますね！！