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スキルス癌のお客様


胃がんの患者さんに共通するエピソード

◆毎年検診を受けていたのに・・・

血のつながっている人に胃がんが多かった。
40歳を超えて不調を感じ始めた。

会社のバリウム健診で要再検査
胃炎との診断
不調が続いていたが胃炎だから大丈夫と言われ安堵していた。

◆突然の宣告。「スキルス胃がんのステージⅣ、有効な治療法がありません」

症状が良くならないため別の医療機関を受診したら
上記の宣告手術の適応ではありません。
治療目標は「延命」です、と告げられる。

数か月の命と考えてください、と告げられる
絶望の淵に追い込まれる。

◆スキルス胃がんはこういうものだと説明を受ける。

普通の胃がんは「高分化腺がん(成熟細胞のがん)」

粘膜表面に病変が現れ、ゆっくりと塊を作って大きくなる。

スキルス胃がんは「低分化腺がん(幼若な細胞のがん)」
粘膜表面に塊をつくらず、胃の壁の内側にしみこむように広がっていく
スキルス胃がんは胃がんの中の1割程度で、独自の統計がない
胃がんのステージⅣの5年生存率は10%未満

スキルス胃がんは発見時ほとんどステージⅣで、手術不可能な状態
治療法が確立していない、明らかな治療ガイドラインがない
早期発見が難しく転移しやすい
30~40代の女性にも罹患者が多い

◆治療法がないと言われても・・・

今の医療技術では何とかなるのでは?
突きつけられた現実を受け止められない。
本当に何もできないのか?

◆抗がん剤治療しか選択肢がなくても可能性があるなら治療に挑みたい

抗がん剤治療薬自体も投薬治療の方法(治療戦略)も進化しているという
ただし相応の副作用は避けられない

たとえ根治は望めなくても延命目的の治療でしかなくても、
未来を見て生きたい

抗がん剤治療の開始
結果として症状の改善が得られず抗がん剤の変更を繰り返すことに
副作用もきつく、これ以上選択できる抗がん剤がない

結果、BSC(Best Supportive Care: 事実上の無治療)の状態と宣告される
緩和ケアの選択肢しかないのだと

◆孤独と不安から 新聞広告、TV番組情報、ネット検索情報に飛びつく

命はあきらめられない

科学的な根拠がない治療でも、藁にもすがる思いで頼りたくなる
科学的根拠に基づくという、治験・臨床試験という選択肢もある
得られた情報を冷静に評価し自分にとっても家族にとっても意味のある治療を死ぬことは避けられないが自分なりの生き方をしたい

◆この治療に懸けてみたい → 遺伝子治療(CDC6 RNAi 治療)へ

標準治療を否定していない遺伝子治療だという
治験や臨床試験の選択肢も提示している。

絶対治せる治療ではないという、魔法の治療ではないとも
科学的根拠がまだ十分ではない自費診療ではある。

ただ、公正な情報を開示する姿勢に好感
人それぞれの生き方を全うすることを目指している。

大学等のアカデミアと組んで科学的根拠の確立に取り組みだしたというこの治療に懸けてみたい

スキルス胃がんの診断や治療を受けられた多くの方々は、こういった共通体験を持っている印象があります。

希望半ばで旅立たれた方々の無念をしっかり受け止めてゆきたいです。

痛みを減らしてつなげる命を全うしてほしいです。


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