懐かしい花の香り
不健康人生まっしぐらの私は深夜にランニングをしたり歩いたりするのが好きだ。
夜は人に認知されなさそうで生きやすいからね。
春が終わって、これから来る夏に向けて草木も緑を深めているのがなんとも素敵なことか。
春に咲いていた小さな花は種を残してまた次の春を待っている。
この時間、この瞬間、どこからか優しい花の香りがする。
青臭い匂いの奥から、ふわりと甘い、そんな花の匂いがする。
街灯も少ないこの街ではその花の姿を確かめられない。
もしかしたら私と同じで夜に紛れるのが好きなのかもしれないね。
多分見かけたことがある花なんだろうけれど。
そういえば人は音を忘れて、景色を忘れて、最後に忘れるのが香りらしい。
今ではあんなに愛したあの人の声も香りも上手く思い出せない。
まぁ今更どうでもいいけれど。
さて私は目的地の無い夜の散歩をもう少しだけ楽しむとしよう。
それでは良い夢を👋
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