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瘡蓋

人生は傷つくことが多い。

悲観的な私は特に傷つきやすい。
私も時には人を傷つける。

心の傷は治りが遅い。
私の場合はだけど。

もちろん相手を傷つけてきたこともたくさんある。
だから悲劇のヒロインでいるつもりは毛頭ない。

私が受けた傷が瘡蓋になってうまく治らなかったとしても、その傷があるからこそ私は私でいられるのだと思う。

小さな瘡蓋はなかなか治らずに心に残っているけれど、たどれば全部私の記憶の中に残っている思い出の一部のようなものだ。

一人で泣いた夜も、喧嘩したときも、相手を傷つけて負った傷も、瘡蓋のままで残していけばいい。

むしろ致命的な傷で消えない記憶にしてくれよ。

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