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フィットネスベンチャー3期目を終えて。「ベンチャー企業の現実」編

前回の記事の続きになります。前回の記事はこちら

深手を負うような失敗ばかり。。。


コロナ禍が到来した、(会社の2期目前半)の出来事をお話しします。当時、私の経営の考え方として、事業ポートフォリオを増やしリスク分散するべきだ!という考えがありました。当時の事業内容は2つ。

1:直営店舗フィットネスクラブ運営
2:上海企業からのフィットネスマシンの輸入販売

こちらの2つです。当時私が考えていたのは、この2つの事業は(フィットネスクラブ)というオフラインの店舗ビジネスに売上依存しており、コロナが到来する前から、このポートフォリオになんとなく危機感を感じていました。

何が起きても、会社を生存させたいと思うのは経営者皆同じだと思います。
・地震などの自然災害による直営店舗損害のリスク
・国際情勢による輸入規制や戦争
・社会の技術革新による産業革命

などなどリスクはたくさんあります。
*今でも、自然災害の災害のリスクと国際情勢における輸入規制などに対応しうる策はまだ実行できていません。

話は戻り、当時はコロナが到来し、特に社会の技術革新。第四次産業革命
(AI ,IOT技術)(DX)(onlineやバーチャル)というワードの技術浸透が一気にコロナきっかけで進むだろうというニュースなど連日SNSで見ていましたから、自社で運営するアナログなフィットネスクラブサービスとそれに付帯するマシン販売事業のポートフォリオに危機感を感じました。

特に危機感を強く感じたのが任天堂のリングフィットを見た時です。
任天堂が展開しているリングフィットの映像を見たときに、このサービスの先には、VRフィットネスがあり、フィットネスクラブで体験できる顧客体験をVRが超えてしまう!と直感的に感じたことです。


そうなると徐々にオフラインのフィットネスクラブに通う顧客は減っていき、数年後には事業縮小傾向に至るだろうという見解でした。その見解が、「今のうちに事業ポートフォリオを増やしリスク分散するべき!」という経営判断の思考に至りました。


この記事を見て頂いている多くの方が、「フィットネスクラブ」市場を「VRオンラインフィットネス」にとって変わるわけがない。と思っていると思います。ですので、まずこの映像を見て頂き、私の見解を再度読んでください。

VRフィットネスの未来はこちら


この動画を見たときに、
「ああ、このVRデバイスはやばいな」と思いました。
考えてみてください。走る、ジャンプ、しゃがむ、なの動作をしながら、例えばCall of Dutyのような軍隊ゲームにこのデバイスで参加したとしましょう。家で、友達と銃撃戦をしながら、デバイスの上で走り、ジャンプしたり。
現実を凌駕する非現実のVR空間の中でゲームを楽しんだ結果、結果的にあなたはフィットネスを体験できるわけです。例えばゲームのステージで、1kmを5分以内に走り切らないと、殺されてしまうステージがあるとしましょう。5分過ぎてしまうと、鬼教官が出現し、軍隊で行うようなトレーニングを指示される。VRデバイスの上で指示されたトレーニングを行うと、本当にあなたの体力や筋力がついてステージをクリアできるようになる。みたいな事は、今の技術でできてしまうわけです。


この世界観が社会に浸透した時、フィットネスクラブとは生存するのか?

めちゃくちゃに話が脱線してしまいましたが、、、
このような事を頭でぐるぐる考えていて、結果として、5年後,10年後フィットネス企業として、自分の会社が生存できるように新しく事業ポートフォリオを増やしリスク分散しよう!!
という判断に至りました。


思い立ったらすぐ行動・・・
コロナ禍でキャッシュも厳しい状況の中、早速90台の家庭用有酸素マシンを輸入し、倉庫も新規で増やし、まさにコロナ禍こそ攻撃だ!と言わんばかりに動きました。
家庭用有酸素市場はPeltonを始め、Saas +Aboxの代表格。オンラインフィットネス領域の最新トレンド商材です。ここに参入していこうと考えていました。


その経営判断の裏側には、新入社員で雇用したマシン事業スタッフが事業の中で権限を欲しがっていたことも大きかったです。権限とは、ある程度事業の内容を任されたい。自分の考えでやればもっと伸びるはずだ!と社員の強い意思表示が見られたので、この販売事業を少し任せてみよう。と思ったからです。


今思えば、なぜこのような判断をしていたのか・・・


はい。この事業の結末を先に言います。
販売用HPすら出来上がらず、家庭用有酸素90台は倉庫に1年眠らせ、最終的に90台全て他社に無償で譲渡。
多大な資金をドブに捨てました。今、この投下した資金は喉から手が出るほどに欲しい。。笑

なぜこのような結果になったかというと。一言

会社の身の丈に合っていない意思決定

だったからです。
まず、2期目に入ったばかりの立ち上げ当初の会社で、既に2つの主力事業を抱えながら、さらに事業を追加するという事。

そして新入社員の自社での活躍も見ずに、言葉だけを汲み取りすぐに権限譲渡してしまったこと。

明らかに私の判断ミスです。上記の事業はおろか、既存のマシン販売すら売上下降トレンドに至り、販売用HPの素案レベルすら見る事はできず頓挫しました。

在庫はあるけれども全く進展のない事業の状況の中、
「それでもどうにかして事業をスタートさせよう」
と思わず、一度自分の中で、
「意思決定しても何もスタートを切れない現状」を俯瞰して観察してみました。

家庭用有酸素事業が仮にスタートした時に対応できる社内体制すら持ち合わせていない。当時2名体制でフィットネスマシンの輸入販売を運用していたので、そもそも既存事業すらぐっちゃぐちゃ。既存事業のカスタマーサポートすら綺麗に運用できていない現実。その状況下で扱い台数が多い薄利多売な家庭用D2C事業をスタートしたら、顧客対応できずにおそらく会社の評価を著しく下げてしまい。結果大きな負債になるだろう。

そう思い、無理に追いかけず、この事業は、動き始めて数ヶ月後には損切りすることにしました。


いつも失敗した時に同じことを繰り返し思いますが、
会社の膿となるものは社長の膿そのものです。自分の強みと弱みがそのまま会社の数字に反映されます。

本来ならば資金を投下する前に、
「この事業を始めて起こる社内での状況の変化」
をよくよく考えて意思決定する必要があるはずです。それを無視してまずアクションからスタートしたことが失敗の要因です。

昔から経営用語で
PDCAを回せ!!という言葉があります。

P:Plan(計画)
D:Do(実行)
C:Check(評価)
A:Action(改善)

この失敗から得た学びは、まずは計画から。ということです😂そもそも計画立てて社内の状況と照らし合わせてみれば、家庭用有酸素マシン事業は論外。なのにDoしちゃいました。。

この記事見てくれてる経営者は、
「お前何してんの?」って感じですよね。ww


一つを尖らせるという結論


結果的に、事業のポートフォリオは増やすことはできませんでした。しかし今の私の見解としては、事業の数を増やすという事は社内リソースを分散し、
全てのサービスが成長しない可能性が高いと考えています。
結果的に頓挫して心底よかった。

これは、おそらく経営者のタイプで二極化します。少なくとも私が代表である以上多角化経営は伸びない。向いていない。と感じました。
1つの事業に派生する監視すべき内容は多岐渡ります。
例えば、
HPのインプレッション、広告運用の実績、部門別の収益、事業別の社員評価制度、などなど。沢山です。
少なくとも、私の基本的な能力値は一般人以下なのは間違い無いです。書類の管理すらままならない人間ですし、実際にこのnoteを書きながら、起承転結もなければ自分が何を書いているのかいまいち分かっていない。。笑

なので、複数の事を薄く広く観察する事は向いていないのです。
この一件を機に気付くことができました。
今でも新規事業の案は毎日のように頭に浮かびますが、


まだまだ続くぜ。未熟者経営者の判断ミス


はい。こんな失敗が設立当初からではありますが3期目に入ってもずっと続きます。
ざっくり事例だけ言うと

・新規事業PocketFitness(こちらのサービスは別のNoteで詳しく説明します)アプリ開発に4000万円近く突っ込み、結論2000万円は必要のない機能に近かった。

この過剰な投資は、自分の完璧主義、そして他者の意見をあまり聞かない自分の性格がもたらした失敗です。
当時の周りのメンバーの言うことを聞いていれば、2000万円のミニマムスタートで済みました。

上記のような意思決定をしては失敗する日々だったので、反省の日々でした。「もっと人の意見を聞いて自分の弱点を他の人のスキルで補わなければいけない!」思うようになり、
次に失敗した例は、

・立ち上げサービス全体のブランディングやデザインなど外注し、重要な意思決定を他社に任せてしまいました。結果、計画当初と180度違うなんかフワフワしたサービスに。
結果、1000万円近く外注した全てを、現在外注する前のサービスのブランディングに結局修正中。。。

意見を聞かないから失敗した反省をし、次に意見を聞きすぎて失敗する。
と言う小学生レベルの学習能力でミス連発してます。0か100でしか判断できない自分の弱点が出た結果でした。50という選択肢があるのに。。。まるで単細胞生物ですね。

数えればキリがないほどこんな失敗談は書けます。。

こうやって右往曲折するのがベンチャー企業です!!

とはいえ、一つだけ言えることがあります。
これだけ失敗できているという事です。これは圧倒的資産です。目に見えませんが決算書の資産の欄にぜひ失敗した金額を計上させていただきたい。
不可能だけど。。。

株式会社NATUREFITNESSはフィットネス業界にイノベーションを起こす会社ですから、こんな失敗を今後もしまくる前提です。安定なんてクソ食らえです。自分の会社が小綺麗にまとまろうとするものなら、想像しただけで吐き気がします。


3期会社経営してみて。総論


なんだかんだ、最高でした。
少なくともトライアンドエラーを繰り返しできたので、意味のある重要な期間となりました。
経営的な数字部分でいくと、いい結果ではないです。
しかしながら社員の成長、組織の成長スピードは日々向上し続けています。NATUREFITNESSがフィットネス業界に変革をもたらす。という実感は日々強くなっています。
この経験が、次に繋がるという確信を感じれました。


今後の目標


「今年の目標」
を書こうとしましたが、そもそも今年にゴールを設定していないので、今後の目標に修正しました。

何年以内に00店舗にします!!とか数字の目標なんて面白くないので、

描いている夢。株式会社NATUREFITNESSが存在する意味。をここに書かせて頂きます。NATUREFITNESSという生き物の生きる意味です。



フィットネスは、間違いなく、人生を豊かにするツールです。
衣食住に並ぶ必要なツールです。
ストレスを緩和させ、病気のリスクを下げ、仲間が増え、美しく自信に満ち溢れた自分を作ることができます。
業界人はみんなそれを知ってます。 

でも、日本でフィットネスブームが到来して20年経ちますが、誰もそのエビデンスを取っていないんです。これだけ人々の人生を豊かにするフィットネスが、「実際どれだけ良い影響を社会や人々に与えていますか?」と聞かれて差し出す数字なんて全くもってないわけです。
ましてや、海外では人口の10~20%の割合でフィットネスクラブに通っている方がいますが、日本はたったの4,4%。まあまあ恥ずかしい数字です。

この20年の間に、業界をリードしてきた企業がここにメスを入れるべきだったでしょう。
私たちが提供しているサービスは社会的に大きな意義があるんだ!!
と社会に示す取り組みをもっとするべきだった気がします。
なんか今は、コピペしたような24Hジムが乱立してて、くそ面白くないし、完全にマネーゲーム化していってます。この傾向がまだまだ続くようだと、日本で本当の意味でフィットネスを提供する企業はいなくなるでしょう。

なので、

株式会社NATUREFITNESSは、フィットネスという本来の社会的意義のある素晴らしい体験から目を背けずに向き合い、磨き、フィットネス業界にイノベーションを起こす企業になります。
傍目から見てても、ワクワクするような取り組み、チャレンジをし続け、新しい道を造ります。

もう海外はワクワクするような取り組みやサービスがどんどん出てってるんですよ、追いつけ追い越せ。
フィットネス業界を盛り上げろ!!



株式会社NATUREFITNESSが展開する。
令和版の新しいフィットネスクラブサービスPocketFitnessはこちら


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