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自作プロダクト販売に支援的な環境が整ってきていると考える理由

3Dプリンタをはじめとするデジファブツールは、自作プロダクトへの強い味方になってくれます。しかし数年前までは3Dプリンタで造形したものを販売するのはいぶかしがられることもありました。だいたいは金型を使った射出成形品と比べて外観が劣るとか、耐久性の面で疑問があるなど、既存の量産品との対比で見られることが多かったように思います。

しかし最近はそういう風潮も少なくなってきました。理由はいくつか考えられます。3Dプリンタの普及が進んで造形品は従来の成形品とは別モノだと正しく理解されるようになってきたこと、過度な完璧主義や品質至上主義よりも斬新なアイデアや新規性が求められる風向きに変わってきたこと、環境問題や原材料価格高騰で安価なプラスチック量産品に思い入れや魅力を感じにくくなってきていることなどがある気がします。

今、社会全体としては不穏な空気がありますが、逆手に取れば個人の自作プロダクト販売には支援的な環境が整ってきているとも言えそうです。企業はどこも原料価格上昇対応に迫られて新製品開発に乗り出す余裕がなく、その一方で作るための装置はどんどん安価になっています。デジファブツールの性能は年々向上していて、できることの幅も広がっていることから、従来行われていた企業サイドの開発の一部を個人が担うというのはあり得ない話ではないと思います。自分のプロダクトを持つと見えてくる風景も意識も変わってきますし、最近は副業に対しても理解が得られやすくなっています。今はハードルも低くなっているので、迷っているなら気軽に一度やってみるのも一案です。

何を作るのか?というのはまず最初に悩むところですが、何に需要があるかは結局のところ実際に販売して反応をもらわないとわかりません。何をやろうかと時間をかけて悩むより、大まかな方向性だけ決めたら小さく始めて感覚をつかむ方が速い場合もあります。ラピッドプロトタイピングのものづくりと同じで、何回も細かく失敗して成功につなげていくやり方です。

できることが無数にありそうで夢が広がりますが、実は自作プロダクトの販売は、有名人などその人に特別なステータスがある場合を除いて、すぐに成果は上がらないということはあらかじめ知っておいた方がいいと思います。大半の人は長期的な視点で少しずつ拡大していくことになります。このあたりはSNSと同じです。今すぐ稼ぎたいと大きく広告を出したりしても奏功せず、空回りしがちです。まずは小さくてもいいので成功体験を積み、そこを起点に広げていくことが重要かと思います。

自分もプロダクトの周知にはずいぶん苦労した経験があったので、自作プロダクトを知ってもらいたいという方にお使いいただける場を作ったのが上記ツイートのサイトです。誰でも自由に記入して投稿できます。無料で使えますので、ぜひ宣伝の場としてご活用ください。

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