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鳥取県鳥取市〜白兎編Part①

因幡の白うさぎはご存知ですか?

兵庫県丹波市に住んでいた祖父が、幼い私に因幡の白うさぎの伝説をよく話してくれました。

あの山の向こうの向こうの向こうの話やで。

島から島に渡りたかったうさぎさんが、海にいたワニ(和邇)に「何匹いるか数えてあげるよー」と声をかけて並ばせて、その上をぴょんぴょーんと渡って島に渡ろうと企んだ。

うさぎさんがいたとされる島

騙されて利用されたと知ったワニたちは、怒ってうさぎさんの毛皮を剥がしてしまって、全身ヒリヒリ。

そこに通りかかったのが、因幡の国の矢上姫に求婚しようと来ていた神様たち。

痛がるうさぎさんに、嘘の治療法を教えます。
「塩水で身体を洗い、あの山で濡れた身体を乾かすと良いよ。」

左はなだらか、右側が山となる地形

教えられた通りにしたうさぎさんはもう大変!
もっと痛くなって苦しんでいるところ

大国主命キタっ!

ここに、最後に辿り着いた末っ子神様
大国主命が、苦しむうさぎさんを見つけて

「塩水じゃダメだよ。真水で洗うんだよ。そして、このガマの穂の上で身体を転がして。」

ウインナーみたいに刺さってるのがガマの穂

赤く腫れた肌を治療する方法を教えてあげた。

みるみる良くなったうさぎさんは大喜び!

他の神様が求婚したかった矢上姫は、大国主尊と結婚するであろうと予言し

見事に2人は結婚することとなりましたとさ。

それから、そのうさぎさんを神様とする
鳥取県鳥取市にある白兎神社は
縁結びのご利益があると有名になりました。

白兎神社さん


(その後大国主命は出雲大社に祀られています)

ですが。一方で
実は、このガマでの治療は古事記にも
日本で最初の薬、治療の地として記録されており

秋にこの状態になります

【ガマ(蒲)】
Typha angustifolia 他
ガマ科
生薬名 蒲黄
内服 利尿、通経
 外用 止血、すり傷に

お医者さんたちの中では、未知の病や皮膚の病に悩める人たちがお詣りする神社としてもしられているそうです。

医薬の祖 大国主命については、長くなるのでまた改めて。

植物歴史マニアの私としては
絶対行きたい場所であった白兎の地。

不増不滅の池

ここが、うさぎさんが身体を洗ったとされる池
白兎神社内にあります。

この池は不思議なことに
どんなに雨が降ろうと不足しようと
水の量が増えることもなく、減ることもない

神様の力で一定の水位を保っている…

と言われているけれど
実はその謎が、某テレビ番組で解明されてしまったとか…笑

でもでも私も!
この池は、神様の力があると思う!

狛犬の向いている方向に注目!

狛犬さんって、普通は、神様を守るために
お詣りする人に向けて置かれているのですが

この神社では、逆を向いている。

それがなぜなのかはわからないけれど
①ただ単に置き間違えた
②不増不滅の池を守っている
などなど。諸説あるようで

私は、絶対不増不滅の池を守ってると思った!!

こういう神様がいるとされる場所は
薬用植物が生えていることが多い。

薬効のある植物たちの森がある

ガマしかり。
森林には沢山の薬用植物

定期的に植生の研究がされているそうです。

そして、ここ。

すっかり秋色

白兎神社のすぐ近くに
ずらっと。

もうすっかり秋の景色になっていましたが
ここはハマナスの自生地。

左手から続く低木たち
これぜーんぶハマナス!
日本のバラです。

【ハマナス(浜茄子)】
Rosa rugosa
バラ科
生薬名 玫瑰
鎮静、血行促進、抗ストレス、不眠

お花が咲いたあとのローズヒップ

足元にも沢山の新芽!
お花の季節にまた来たい。

神様が与えてくれた
恵の植物がいっぱいの白兎の地。

神話があるのもうなづける。

まだ少し楽しいことあるから
続きはPart2でね。

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