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傾聴スキルを身につけて本当の「聞き上手」になる

マネーフォワードでPO(プロダクトオーナー)をしています「なっつん」です。
遅咲きのnoteデビューですが、自己紹介はすっ飛ばして、最近私が興味・関心を持っている「コーチング」について書こうと思います。

この記事を読み、自分が本当の「聞き上手」かどうか分析してみることで皆さんにも新しい発見があると嬉しいです。

コーチングに興味を持ったきっかけ


私がPOをしているチームには、優秀なScM(スクラムマスター)がいました。過去形なのは、チームが自己組織化して今はチームメンバーでScMの役割をローテーションで行っており、特定のScMが存在していないからです。(ScMをチームメンバーでローテーションする面白さと悩みについては、また次回。)

以前、ScMを努めていた彼の尊敬しているスキルの一つにコーチングがあります。彼がスクラムイベントに参加すると、

・漠然と悩んでいたことがスッキリする
・この後何をすればよいかアクションが明確になる

など「さぁまた頑張るぞ」と前向きな気持ちになれました。
このような経験から、コーチングスキルはチームを成功に導く大きな要因の一つになると思いました。彼のおかげで、明らかにかつ初めてコーチングの重要性を実感し、私も習得したいと思ったため最近は各所のセミナーや体験会に参加をしています。

そもそもコーチングとは


現在コーチングに関する資格は民間資格のみであり、団体によって少しづつ内容が異なるようです。ここではJCF(一般社団法人日本コーチ連盟)から言葉をお借りして簡単に理解したいと思います。

コーチングを語る際、よくティーチングと比較をされることが多いです。

一般にティーチングは、
親・先生・管理職などの立場にある者が、子・生徒・部下などを豊かな知識や経験に基づき、目標達成へと導くための指導方法
一方、コーチングは、
「答えを与える」のではなく「答えを創り出す」サポートを行います。 この考え方は「答えはその人の中にある」というコーチングの原則に基づいています。

コーチングは、その人の潜在的な思考や意思を様々なテクニックで引き出し、自分だけでは特定しづらい言葉や行動へ具体化する手助けをすることだと私は解釈しています。

聞き上手=傾聴スキルがある、なのか?


コーチングスキルの基本の3つは「傾聴」「質問」「承認」とされています。この場では「傾聴」にフォーカスします。

私は友人に「なっつんは聞き上手だよね」と何度か言ってもらえた経験があるのですが、これまでのねくらな私の解釈では、

・私は自己主張がうまく出来ない
・自分の話など他人にしてもつまらないと思う
・人前で語るほど熱量が高く打ち込んでいるものがない

これらの結果、聞き手に回らざるをえない=聞き上手と言われる。というような、若干ネガティブな捉え方をしていました。
そこで、私の聞き上手という他者評価は傾聴スキルがあるといえるのか?を考えてみました。

大事なことは3つできくこと

そもそも傾聴とはアメリカの心理学者でカウンセリングの大家であるカール・ロジャーズによって提唱された以下の3原則に基づくものです。

1.共感的理解 (empathy, empathic understanding)
相手の話を、相手の立場に立って、相手の気持ちに共感しながら理解しようとする。

2.無条件の肯定的関心 (unconditional positive regard)
相手の話を善悪の評価、好き嫌いの評価を入れずに聴く。相手の話を否定せず、なぜそのように考えるようになったのか、その背景に肯定的な関心を持って聴く。其のことによって、話し手は安心して話ができる。

3.自己一致 (congruence)
聴き手が相手に対しても、自分に対しても真摯な態度で、話が分かりにくい時は分かりにくいことを伝え、真意を確認する。分からないことをそのままにしておくことは、自己一致に反する。

この原則を踏まえ、実際に私が友人とした会話から、自身の傾聴スキルを考察してみます。

友人から恋人の愚痴を聞かされたケースで考察してみる

・友人「この前デートで水族館に行ったんだけど、恋人が遅刻して1時間待ったんだよ〜。」
・私「やば、1時間待ち。待ち合わせって何時間なら待てる?」

友人のセリフだけでは、待ち合わせに1時間遅れてきたという事実を伝えたいのか、私に愚痴を言いたいのか分かりません。
ただし、傾聴は「耳」で聞くだけではなく「目」「心」を傾けて相手の話をきくコミュニケーションです。

耳できく:相手の声の大きさ、トーン、震えていないか等
目できく:相手の姿勢、表情、しぐさ、目線等
心できく:相手の言葉の背後にある感情を知ろうとする

私は友人のセリフを耳できいた結果、事実を知り、合わせてその際友人は気だるそうな声色でした。
目できいた結果、表情は怒りを含んでいるように見えました。
心できいた結果、この怒りは、待たされたことの不安や楽しい時間が減ってしまった悲しみから来ているのだと思いました。

このように「耳」「目」「心」できいた結果、私のセリフを分解すると以下です。

・「やば」
驚いた表情と声のトーンと一緒に共感を示す(やばいはポジティブにもネガティブにも使えるので本当に便利な言葉です。笑)
・「1時間待ち。」
具体的な数字を繰り返すことで相手の話を真剣に聞いていることを表す。傾聴のテクニックとして「繰り返し」が該当するかと思います。
・「待ち合わせって何時間なら待てる?」
友人の遅刻時間の許容範囲を確認することで、友人にとって1時間の遅刻することのネガティブ度の判断基準を知ろうとしている。

このように改めて自分の傾聴スキルを分析してみると、多少は傾聴出来ている気がして自信がつきました。笑

さいごに

傾聴とは一見受け身な姿勢と思いきや、相手を積極的に理解する姿勢のことだということが分かりました。

傾聴には「うなずき」「言い換え」など他にも色々なテクニックがあるのでそれらも取り入れて本当の「聞き上手」になれるよう練習しています。

また、在宅勤務で顔を合わせての会話が減っている今、チャットツールのリアクションスタンプの「わかる」「せやな」等で共感を示すことも貴重な傾聴の機会だと思うのでコミュニケーションを円滑にするために意識をして使っています。

おまけ

在宅期間中zoomで盛り上がると流行った「はぁって言うゲーム」は他人の発する1単語の声の抑揚からどのような感情を表しているかを当てるゲームです。楽しいのはもちろんなのですが、どんな感情だとどんな声色になるのかが知れて、傾聴のトレーニングにもなるのでおすすめです。(ただし、チームビルディングの初手には恥ずかしさが勝ってしまうと思うのであまりおすすめはしません。笑)


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