「MISSLIM」から
2作目のアルバムからは、「海を見ていた午後」と「たぶんあなたはむかえに来ない」。
「海を見ていた午後」はあまりにも有名な一曲ですが、あたしはこの曲に出てくる「山手のドルフィン」によく行ったので、なんとなくね、青春時代の思い出とともにこの曲はあります。
なので、「好き」とカミングアウトするのは恥ずかしくもあるのですが、この曲抜きにはやはり語れない気もします。
あたしの母の実家は、電車の最寄り駅というと「山手」。
そんな事実も、あたしの興味がこの曲に向いたきっかけの一つかもしれません。
ドルフィンから見える海は砂浜ではなく、工業地域の海。
タンカーや貨物船が通る海です。
眼下の住宅と住宅の間から見える海をゆく貨物船を「ソーダ水の中を通る」と表現するなんて、なんていうセンスだろう。
あたしには、工業地域の海を味も素っ気もない貨物船が往来している景色にしか見えないというのに。
この曲にあたしが惹かれるのは、詩的なセンスと晴れきれないメロディーが郷愁を誘うからかもしれません。
余談ですが、あたしドルフィンに行ってたのは、バブルの時代でした。
ドルフィンの駐車場にはポーターがいて、乗ってきた車をキーごと預けるシステムでした。
ちょっと仰々しいお出迎えは苦手でした。今はどうなんだろう。
そして、すぐそばにある根岸森林公園は気持ちのよい公園です。
「たぶんあなたはむかえに来ない」
追いかけてきてほしい女と追いかけない男。
男と女はわかり合えないんだよなぁと改めて感じる一曲。
女が求める繊細なニュアンスを男は理解できないの。
たぶん複雑すぎて。
男は元来単純でわかりやすい生き物。
だからこそかわいいのであって、
だからこそ男女はなんとなくうまくいくんだと思います。
男が小難しかったらめんどくさくてやってられない。
とあたしは思う。なぜなら、女自身が小難しくてめんどくさいと思ってるから。
少なくともあたし自身はそう自覚してます。
ちなみに、あたしもやりそう。この歌のようなこと。
そして、うちの夫は迎えに来ない人です(笑)
きっとあたしがあきらめて自ら家に戻ったら、彼は何事もなかったかのように
「おかえり!」と言います。
あたしはたぶん「やっても無駄だな」って思うんだと思う。
男女の日常に駆け引きは不要です。
いろんなことを仕掛けない方がきっと楽にうまくいくんですよねー
この曲のイントロのピアノの音が好きです。
次点は「12月の雨」かな。
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