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声帯のコントロールは筋連鎖を使う

先日のブログの記事に書いた内容ですが、noteにも合っている内容だと思ったので一部抜粋して書きます。
ちょっと難しいすぎるかもしれませんが、たまにはという事で、小難しいの好きな人だけ読んでください。
気になった方は是非、ブログもチェックしてください! https://ameblo.jp/voice-groove/

声帯のコントロールをしようと躍起になって研究していた頃の研究遍歴からの抜粋というと、15年前くらいの事ですが、現在でも充分に新しい技術なので紹介します。

発声のための声帯のコントロールとは、声帯そのものの力を使っては全くダメなんです。なぜかというと力を入れると筋肉が縮んでしまいます。声帯に力を入れる(縮める)とは、喉で息を止めている状態になります。
なので、声帯はあくまで声帯以外の内喉頭筋郡によってコントロールされます。しかも声帯そのものにはあまり感覚神経が無く、感じながら発声していると思っている人もいるようですが、実際に感じているのは声帯そのものでは無く、周辺の部位で振動感覚が伝わってきているに過ぎないんです。

その事に気がついた時、同時に気がついたのは、声帯をコントロールするっていうのは、実は他の筋肉連鎖をコントロールする事でしか、できないのだろうという事でした。

声帯の周辺部は内喉頭筋です。
内喉頭筋とは簡単にいうと、喉の骨の中の見えない筋肉)

<ここからブログ抜粋です>
筋肉連鎖によって内喉頭筋や声帯をコントロールしていると気がついた時に、ではどのように連鎖しているのかがわかれば、繊細に声帯をコントロールする事ができるのではないかと思いたちました。

声帯を中心にして、その外側に筋肉連鎖がどのよいうに続いていくのかをチェックしていきました。
それで、声帯を中心に据えて体の動きを観察し、逆に体の動きから声帯にどんな影響が出るのかを観察しました。自分の体の動きを何度も内観をしました。

そうこうしている時期に、外のスクールの仕事でレッスン生の人数を増やしてほしいという依頼がありました。今まで多くて6〜8名くらいでやっていたグループレッスンを、倍の人数(12〜16名)でやってほしいとのこと。

ボイストレーニングをグループでやると、受講生のタイプがなかなか揃わないので、レッスンの効果にムラが出やすく、全員を上達させるのはかなり難しくなります。

歌唱レベルの差、体力の差、声のタイプ、性格や物事の捉え方や理解感覚の違いなどなど、いろいろ違う喉や体の個性を持つ人たちを同時に同じレッスンで誘導しないといけないわけです。(多少は個別に話せたとしても、基本は時間の限られたグループレッスンです。)

そこで、同じ誘導をしても効果が出る人と出にくい人について考察していきました。そして見つかったのは、やはり筋肉連鎖や筋反射の出方が人によって違っていると言う事です。冷静に考えれば当たり前のことですが。

そこでレッスンの誘導に対して、なるべく全員の体のマイナスの筋肉連鎖をなくしてからレッスンを始めることができれば、レッスン効果がほぼ全員に均一に現れるのではないかと考えたわけです。

そこで考えたのがストレッチの利用でした。例えば、りきみやすさは、体の硬さや筋肉の動きの鈍さからもきます(メンタルのレベルももちろんありますが、体のレベルだけでも違います。)
特に午前中のレッスンではそれが顕著に出ます。朝歌うより、夜歌う方が大抵の場合は明らかに声も出やすいわけです。

それまでもウォーミングアップメニューに筋トレやストレッチは入れてましたが、その頃から、より解剖学的なメニューを組むようになりました。

そして、初めの方でも書きましたが、声帯はその周りの筋肉と連動し、その周りの筋肉はまたその周りの筋肉と連動していて、またその筋肉もまたまたその周りの筋肉と連動してく、と言う具合に写真の図にあるように声帯を中心とした筋肉連鎖図を考えたわけです。

そして、その連鎖する筋肉をいっぺんにストレッチすることで、やっと声帯のストレッチをきれいにする事ができる、という事にたどり着きました。

それまでウォーミングアップで組んでいたストレッチとは、根本的に違う物なので、効力も違います。レッスンの効果にも人によるムラがかなりなくなり、

10人を超えるレッスンでも、今までの少人数のレッスンより効果が出せるようになりました。タイプの違う人の集まりにもかなり有効でした。

そうやって、NV(ナチュラルヴォイス)ストレッチは生まれました。

まとめると、NVストレッチによって、全員が声の出しやすい体質にする事ができるので、その状態から通常のレッスンを始められれば、全員に対して行うアドバイスも、全員に同じような効果を出してくれる訳です。

今回も最後まで読んでいただきましてありがとうございました。次回も是非よろしくお願い致します!
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