工具を買ったら仕立てから

工具は買った時点では80%です。


どういうことかというと、
買った状態から、使うひとに合わせて
調整する、仕立てることができて、
初めて「使える工具」になります。

これはどの職業でも言われていることかと思います。

先生の教室に通った初日はまさに、
革包丁を仕立てるのみの一日でした。

教室は4時間あるのですが、その日はずっと
砥石と向かい合って革包丁を前後するのみ…

コツを教えてもらいながらずっと…シュッシュッ…
シュッシュッ…

シュッシュッ…

ケガこそしませんでしたが、
ずっと同じ体勢で、同じ個所に力を入れて、シュッシュッ…
2時間くらいから痛みで研ぎの意識どころではありません!

右手の人差し指と中指が逆に曲がった状態から
かたまって動かないまま帰ったのを覚えています。

作品を完成させるには、
「人間」が「道具」を使って「素材」を「レシピ」に従って調理するのですが、
そのどれか一つでも中途半端ではいけないんだということを、
初日に身体で教わった気がしました。

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