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池袋西口公園の思いで①

今から20数年前、大学3年から卒業まで有楽町線の千川に住んでいた。
池袋まで徒歩30分かからないくらいのとこで良い街だった。
池袋西口公園は当時俺達の遊び場で学校帰りに友達と何するでもなく、パイプ椅子に座ってバカ話をしたもんだ。
何個か強烈に今でも覚えている事がある。
季節は定かではないが多分秋、仲間2人(ゲン、スー)と自分の3人でだべっていた。
当時の公園には色々な人がいて、ホストやらサラリーマンと賭け将棋に興じるホームレス、学生、謎の宗教の人、ダンサーなどなど。

石田衣良さんの代表作IWGP の描写まんまな世界がそこにはあった

Gボーイズみたいなカラーギャングはいなかったけど。

で話を戻して、ダベってたところにとても優しそうな笑顔を顔に貼り付けたおじさんが話しかけてきた。

「こんにちわ、ちょっと良いですか?」

金は無いが時間は腐る程あったし、色々な事に興味津々な俺達は、良いですよ、なんすかあ?なんてワクワクしてた。

ゲンの吸ってるタバコをみたおじさんはそれはメンソール入りかと尋ねた。

ゲンは無表情でそうだけどそれが何?と返答。

おじさんは笑顔を崩さず今から私が手をかざしたらハッカ成分が増えますと言い、タバコに手をかざし真剣な顔で念を込めた。

どうぞ吸ってみてください!

ゲンがタバコを吸って一言、変わらないっすね。

おじさんの表情に若干焦りが見える。

次にスーの飲んでたコーラに注目したおじさんは手をかざして炭酸を増やすと言い、手をかざして念を込めた。

どうぞ飲んでみてください!

スーが飲んで一言、変わらないっすね。

この時点で俺たちは面白かった。おじさんには悪いが。

おじさんは焦っていた。

その時久しぶりに再会したのか、ただのバカップルかわからないが、何回もハグとキスを人目を憚らずしてたカップルがいた。

俺達はおじさんに尋ねた。あのカップルを念力で吹き飛ばせないですか?

おじさんはそーゆーのはできないんですよと答えた。
吹き飛ばせたらほんと面白かったと思う。だが現実は厳しいもんさ。

ここで俺は頭の中で質問が浮かんだ。

おじさんの力は修行して何か試験的なものを受けて得たものなのかと。

それを質問しておじさんの答えは、試験を受けて合格をもらったと。

試験受けるにはお金もかかると言っていた。

で公園には力試し兼、修行も兼ねてきたと。

詳しくは教えてくれなかったけど興味深い出来事だった。

おじさん元気してるかな。

他の思い出もぼちぼち書いていこうと思います。







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