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今年もまた桜が散る

どうも、ミニマリストを極めすぎた結果、最終的に自分自身まで処分してしまう男です。

それは冗談でして肝数値高男です。
夕方の時間になると地元のワイドショーにチャンネルを観たりするわけでございますよ。
アナウンサーの女性がめちゃくちゃ綺麗なんですよ。ウルトラ多分、俺と同い年くらいなんですけれども、テレビの前でその人を舐めまわすような視線で見つめますよ。・・・いや、むしろ実際にモニターをペロリと舐めちゃったりもしますよ。
今月で58冊目になったノートには、過去数年分のアナウンサーの毎日の服装やしぐさ、番組中にどんな話をしていたのメモを事細かく記載し、部屋の壁はスクリーンショットをした時の写真でビッチリでもはや壁なんか見えない状態に・・・。
カーテンを締め切った俺の部屋には空気がこもり、時間が完全に止まっている。
部屋の外からは、年老いた俺のお袋が毎日泣いていて・・・。

・・・ってのは冗談でして、自宅ではわざわざこの番組は観ないんですけれども、会社にあるテレビには夕方の時間になると地元のワイドショーが映っているので、仕事をしながらなんとなく観たり、仕事をしながら耳ではテレビの音声を聞いていたりします。世の中では何が起こっているのかを知ることができるし、特にローカルのワイドショーなので、自分の暮らしている地域ではどんなことが起こっているのかを知ることができるので、俺にとっては大事な時間だったりもするわけでございます。

あれは先月の4月26日の夕方の放送だったと思います。もちろんその日も俺は仕事をしておりました。ワイドショーの内容としては、札幌市内のお花見ができる公園にリポーターが潜入取材しているというもの。スタジオと中継で繋ぎ、楽しそうにお花見を楽しんでいる方々にレポーターがインタビューをするという、地方のワイドショーでは春先になるとよく見るであろう内容でございます。

レポーターはお花見客でごった返している公園の中を歩いていきます。そこで、女性が複数人お花見を楽しんでいるシートへ。「みなさんはどういう関係ですか?」と聞くレポーターに「職場仲間です。」と答える女性たち。
仕事をしながら耳でテレビの音声を聞いていたので、何歳くらいの女性たちなのか、集団なのはわかるけれども全員で何人なのかわかは、音声で聴いているだけなのでわからない。

ワイドショーの内容がうる覚えなのでお花見をしている女性たちのインタビューを完璧には覚えれてはいないんですけれども、「もうゴールデンウィークなんですか?」という問いに「今日からもうゴールデンウィークで〜す!」的なことを答えていました。
26日は金曜日。そして27日・28日は土日で、29日は祭日というわけだ。と言うことは、27日からゴールデンウィークがはじまるということだ。だけれども、それよりも1日早い26日からすでにゴールデンウィークモードに突入している方もいると言うことであります。

いいなぁ・・・今日から連休なのか。俺は今こうして仕事をしているわけでありますが、今この時間に、仕事を休んでお花見をしている人がいるのは間違いありません。もちろん翌日も俺は仕事なわけでございますが、これを羨む考えは、長年この仕事をしている俺にはもうありません。
北海道の桜が開花する時期は、まさにこのゴールデンウィーク時期。毎年微妙に前後しますが、大体4月の終わりから5月の上旬頃には桜はかなりの見頃を迎えます。

今年は桜を見ることはできるのだろうか。相も変わらず仕事の毎日でございますが、どこかで桜を見れたら良いなと考えておりました。
世の中の「ゴールデンウィーク」時期は、あっという間に過ぎ去って行ってしまいました。そしてこの文章を書いているのは5月7日の火曜日。カレンダー的には昨日は「こどもの日」の振替日なので、ゴールデンウィークは昨日まで。今日からいつもの平日なわけでございますが、夕方のいつもの時間にはワイドショーが放送されております。

今日のワイドショーの内容がこれまた面白い内容でして、深刻な BGM とともに、お花見会場でのゴミ問題について特集が組まれておりました。どうやらお花見を楽しんだ連中らが、酒の缶やお菓子、料理などの残骸をそのままにして、お花見ができる公園はゴールデンウィーク後にはゴミまみれになってしまっており、公園の管理者が朝からゴミ拾いで大忙し。今度はこの管理者の方にインタビューをして「本当に勘弁してほしいですよ。マナーを守ってほしいですよ。」と嘆いております。

いやはや、なんだか笑ってしまいましたよ。ゴールデンウィーク前は楽しそうにお花見をしている人たちに「今日から休みですか?」「イエーイ!」「楽しそうで良いですねぇ〜!」と言う感じで、満開の桜を映しつつも、お花見を楽しんでいる人たちを映して楽しげな映像に、楽しげな音楽を差し込んで、ハッピーな感じだったのに対して、ゴールデンウィークが終わったら、今度は完全に散った桜と、ゴミまみれのお花見会場を映して、深刻な BGM とともに公園管理者のネガティブなインタビュー。「お花見会場」としては、同じ場所ではあるのに、「ゴールデンウィーク」という期間を挟んでこんなにも温度差の違う映像ができちゃうとは。

これ、どちらも同じワイドショーの内容ですからね。本当にたまりません。
なんだか、悲しみを感じてしまいますよね。「ゴールデンウィークが終わっちゃった。」「桜が散ってしまった。」と言う悲しみを、今回の報道がさらにブーストをかけているような感じです。たまんないでございますね。
そうなると思い出してしまうのはゴールデンウィーク前のお花見を楽しんでいる人たちでいっぱいの映像です。あんなにも楽しそうな光景の中に、もしかしたらマナーの悪い人がいたのかもしれない。あの中に、ゴミを放置したまま帰った人はどのくらいいたんだろう?そしてインタビューを受けていたヘロヘロに酔っ払っていた人たちは、ちゃんとゴミを持ち帰ったのか!?ってのを考えてしまいます。

そんな両極端の映像を観ている俺。もちろん、ゴールデンウィーク前の映像も、ゴールデンウィーク後の映像も、俺は職場で観ているわけであります。なんだか俺、いっつも仕事をしているな。

世の中の暦通りになかなか休みが取れないので、テレビの映像の中の「お花見をしている人たち」の側に、俺はなかなか行けないでいる。お花見をしている人たちに対しては、いろんな感情が複雑に絡み合っていたりもします。「いいなぁ、俺も行ってみたいなぁ。」と「憧れ」の感情を抱きつつも、俺はお酒も飲めないし、ああいうところで大騒ぎできるような仲間もいないし、あとは花粉症なのでこの時期に長時間野外にいるのはキツイ。そもそもの話でお花見なんかできるほどの時間的余裕は俺にはない。なんてったってゴールデンウィーク中にも容赦無く仕事をしているわけでございますから。

「いいなぁ、羨ましいなぁ。」という憧れの気持ちもありながら「どうせ俺なんか」と、急に卑屈になってみたりとか。そんでもってゴールデンウィークが終わって、ゴミまみれのお花見会場の映像を観て「よかった、俺はあっち側の人間じゃなくて。」と急に開き直ってみたり。
なんだか俺も俺で、ゴールデンウィークは仕事ばっかりしていたくせに、ゴールデンウィーク前とあとでいろいろ感情が動いているなと。一体何がしたいんだろうか。そんなことを考えてしまったゴールデンウィークアフターでございました。


というところまで書いて文字数が3184文字になりましたので今日はこの辺でオヒラキにしたいと思います。ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございます。明日も元気いっぱいにテキストを更新しますのでその時また会いましょう。 ・・・俺が逮捕されていなければ。

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