歌は切ないけれど。うん、しあわせ!
数日前から玄関に大きなダンボール箱があった。おとなが体育座りできるくらいの、つい乗りたくなるサイズ感のもの。いびつなかたちをしていた。
旦那さんがオークションで車のシートを購入したのかと一瞬思ったけれど、ちがった。
それは私への誕生日プレゼントの椅子だった。大きすぎてバレバレだけど、知らんぷりをして誕生日まで過ごしていた。
誕生日当日。
朝方まで起きていた。
旦那さんはゴルフがあるから5時ごろ起床。少しすると、一階にある玄関から段ボールをもってあがってきた。
「誕生日おめでとう」
いびつなダンボールを抱える彼の姿は、昔好きだったクリスマスソングを思い出させた。
いつまでも手を繋いで歩いていけると思っていた、クリスマスのことをうたった名曲だ。
歌のなかで、彼女のためにイスをかかえて歩く男の人のしあわせそうな様子が描かれている。私はその情景が好きで、ある意味恋焦がれていた。
それが、ちょっぴり叶った。
イスの座り心地も上々だ。
私は、しあわせ者だ!
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