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ダークファンタジー「暗黒世界を守れ!」

この悪しきサキュバスめ!僕がこの剣で退治してくれる!と守はハエたたきを目の前の母に向かって振り下ろしたのだった。それがこの暗黒世界の秩序を守るために唯一の方法だったからだ。秩序を維持するには犠牲が必要だ。アテスカ文明も生贄を捧げて秩序を守ってきたではないか。この暗黒世界では倒した敵は生贄に捧げるのが習わしなのだ。ああ!この自堕落に太ったサキュバスよ!せめて生贄となり我が暗黒世界の秩序を支えるがよい!しかし、母は彼の渾身の一撃を軽々とかわし、守からハエたたきを奪い、守をパチリと叩いてこう言ったのだ。
「訳のわからないこと言ってないで早く学校に行きなさい!」


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