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簡体字と繁体字の違い

今回の冬休みも毎度のごとく、
現在の日本のデザインを知るため+学費稼ぎとして日本に帰省して、
あるデザイン会社へ派遣として働いていたのですが、
今回の派遣先はとっても私にピッタリのところで、
中国語版の冊子やら爆買いの華人向けの薬局POPなど
何かと中国語能力が重宝される職場に勤務となりました。

中国語を使ってデザインをするのは台湾でもやっているのですが、
そこで中国と台湾の。いや「簡体字と繁体字の違い」なんて
字の形以外に意識する箇所と機会はそうそうなかったわけです。
台湾に簡体字は不要ですからね。

しかし日本で見かける大部分の中国語印刷物は簡体字で作られています。
中国語=中国だから?いや。やっぱり人口比でいっても
繁体字を使用している台湾と香港を足しても
簡体字を使っている中国の人口に到底及ばないからでしょう。

というわけで、今回初めて簡体字を使って文字組みやら
デザインをしたわけです。
と、私の最近の気づきとちょっとした興奮をお伝えする前に、
きっと中国語の書き方のルールをご存じない方が多いと思うので、
そこからご説明します。

宙ぶらりんな句読点

最初は大分見慣れなくて、
今でも中国語でレポートなどを提出するときは
このルールを無視してしまうのですが、
上の画像にもあるように台湾の句読点は日本語のそれと違って、
ど真ん中に配置されます。
日本語の左下に句読点がいることに慣れている私は
本当にこの中間にある句読点が慣れなくて、
見栄えが悪いと思っていました。

どうでしょう?比べてみて。
やっぱり日本語はひらがなが混ざるせいか、
そんなに句読点の箇所が目立たないけど、
中国語は全て漢字で四角いから句読点の部分がすごく目立つ気がする。
皆さんはどう感じますか?


「,」と「、」

ちなみに、日本語の「、」は中国語の「,」で
中国語の「,」は同じ時系列のものを並べ立てる時に
「・」みたいな感覚で使います。
りんご・みかん・バナナ
蘋果、橘子、香蕉
みたいな感じです。


どうやら繁体字だけが宙ぶらりんらしい!

繁体字のルールでは句読点が中間にくるってことは、
台湾の新聞や雑誌を見て知ったけど、
いざ私がデザインをするときは、
日本で買ったMacと日本語版のデザインソフトでやるので、
中国語の書体を入れても日本語のように
左下に句読点を配置することができるんです。
なにせ私のInDesignのデフォルト言語が日本語のままでしたから。

確かにこの文字パレット内にいろんな他言語が選択できることは
知っていましたが、ほぼお世話になることはなく、
せいぜい英語設定にして英文のスペルチェックをするぐらいでした。
それが今回のお仕事でたまたま、ここの言語設定の中国語に
簡体字と繁体字があって、設定を変えてみたら、
なんと簡体字は日本語と同じ左下句読点であることが判明したのです!

これはちょっとしたショックでした。

同じ英語でもアメリカ英語とイギリス英語で文法や多少の表現が違うように、
中国語も中国と台湾と香港で、多少の表現の違いはあるのですが、
まさか句読点の表記の仕方まで変わるとは思わなかった!
英語もそんな風にイギリスだけカンマとピリオドが真ん中だったら
なんか違和感ありませんか?

ちなみに香港も繁体字を使用していて台湾同様
句読点はド真ん中配置です。

上のはBBC NEWSの中国語版の記事。
簡体字表記なんで左下句読点です。

いやぁ。びっくりした。
マニアックなネタでしたが最後まで読んでくださった方
ありがとうございます。
本当にちょっとした発見で、
上海育ちの母にこの違いについて尋ねてみても、
気にしたことがなかったとのことでした。
どうして句読点の位置が違うのか、
台湾に帰ったら友達の台湾人に聞いてみたいと思います。



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