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ロケットインターン体験記 〜事業開発編〜 : 第2回 「ISTの事業開発部は何をしているところなの?」 (全3回)

前回は私がインターステラテクノロジズ(IST)に入ってどんなことを感じたのか、入ったからこそ分かったことについて触れさせていただきました。今回は実際に私がインターン生として、どのような業務をしていたのかをお伝えできればと思います。


この記事の中の人:自己紹介
慶應義塾大学総合政策学部2年(休学中)
3社でのインターンを経験後、ISTでのインターンに応募。昨年は慶應大学の学生が所属する起業サークルKBCの学生団体の代表を務める。サウナが好きで、会員制・サブスク型サウナコミュニティを運営中。

富士山登頂時の写真

この記事はこんな方におすすめ

✔️宇宙スタートアップやロケット会社に興味がある方
✔️ISTの事業開発部に興味のある方
✔️ISTで働くことに興味がある方、検討中の方


そもそもISTの事業開発部とは?

まずは私がインターンをさせていただいていた事業開発部の説明をさせていただきます。開発部が大半を占めるISTにおいて、事業開発部はISTの中でも人数が少ない部署になっています。

IST資料より抜粋

事業開発部では、主に、経営企画領域、PR・マーケティング領域、営業領域の3つの機能を持っています。


経営企画では、宇宙輸送サービス、および宇宙利用に係る事業計画を経営陣とともに協議・立案し、計画の実行の推進を行う役割を担っています。政府へのロビイング活動なども行います。

PR・マーケティング領域については、PR戦略と施策の企画・立案・効果検証を行いながら、各ステークホルダーへの営業や提案についても行っていきます。SNSの運用やイベントの企画なども担当します。

そして営業領域では、主に、ZEROによる宇宙輸送事業の営業活動や、ISTのビジネスアセットを活かした事業開発を担当します。国内外の顧客開拓、外部パートナー企業との協業やアライアンス、自治体・関係各所など、多くのステークホルダーを巻き込み、理解を得ながら、ISTの事業として推進していく役割を担っています。

どの領域に関しても、事業開発部全体での連携はもちろん、他部署との横断的な連携が必要不可欠となるため、コミュニケーション能力が必要とされる場所であると感じました。

事業開発部で実際に行った業務 : PR・マーケティング領域

私はインターン生として主にPR・マーケティング領域と営業領域の2つに関わらせていただきました。

まずPR・マーケティング領域では、それぞれのステークホルダーごとに、施策を考え、そのためのコンテンツを作り、実際に実行するという一連の流れを経験させていただきました。

具体的に行ったこととしては以下になります。
・昨年度のISTの広報露出実績まとめ
・ニコニコ超会議出展の企画、当日の運営
・ISTのファンクラブイベントの準備

ISTの露出実績まとめに関しては、昨年度取り上げられたISTの広報実績を、どんな媒体にどれくらいの数取り上げられたかをまとめました。地道な作業ですが、同じニュースでも媒体や会社によっての傾向や捉え方の違いが分かり、とても興味深い作業でした。

それをやる以前では、ISTのことを取り上げているニュースとしては、開発の進行状況やイベント登壇についてが主になると考えていました。しかしいざ調べてみると、同じ内容でも、例えばISTのある帯広地域に住む方々に向けたローカルな記事や、ガジェット系のマニアに向けた記事、晴天のデルタブイ(ISTがモチーフになっている漫画)との関連を示す記事など、とにかく取り上げられ方の幅に驚きました。ロケットを扱うISTの特徴、注目度があってこその状態だったと思いますが、様々な切り取られ方、見られ方があるということを知ることができました。

ニコニコ超会議出展スペースの運営では、とにかくたくさんの方にISTの方に知ってもらい、また興味を持っていただくという目的のもと、企画の準備から当日の運営まで手伝わさせていただきました。当日には、とにかくたくさんの方にご来場いただき、ロケット打上げ体験やまたがり体験など、実際にISTのロケットや歴史に触れていただきました。

堀江さんによる超宇宙解説
販売ブース

私自身印象に残っているのは、ずっと前からISTについて応援してくださっている方々に声をかけていただいたことです。私がISTを知るより遥か前の、MOMO2号機の打ち上げ失敗を見ていたという方や、クラウドファンディングを毎回行ってくださっているという方など、とにかくたくさんのISTを応援してくださっている方々とお話しすることができました。こんなにも多くの方が応援し続けてくださっていることに胸が熱くなりました。

ISTの会場全体像

また、ISTでは「なつのロケット団」というファンクラブが存在しています。そのファンクラブの方に向けた記事の中で簡単に自己紹介をさせていただいたり、ISTを実際に見学できるファンクラブ限定イベントの準備にも携わらせていただきました。

ファンクラブイベント限定イベントが終わった後、アンケートフォームの言葉を見ていると、本当に応援してくださっていることが伝わり、こちらも胸が熱くなりました。私はワクワクや好奇心でISTのことを知り、インターン生として携わらせていただきましたが、これほど多くの方がISTのことを応援してくださっていると知り、ニコニコ超会議と同じように感動しました。

私も日常生活で、好きなブランドや企業などはありますが、実際に応援される側に回り、応援してくださっている方たちを知ると、どれだけそれが嬉しく、力の出ることなのかと実感しました。日々の業務のやりがい以外にも、そういった応援してくださる方々の存在はIST社内にとってもパワーになると思います。この記事を見てくださっている方で、ISTを応援し続けてくださっている方は、ぜひこれからも応援していただけますと嬉しいです。私もインターン生としての関わり方は終えますが、これからもISTに関わっていきたいと思っています。

事業開発部で実際に行った業務 : 営業領域

営業の領域では、主にリサーチ系の業務や、企業様向けパートナーシッププログラム「みんなのロケットパートナーズ」の企業様に向けた報告書の作成を行いました。

・海外のロケット・衛星事業者のリサーチ
・営業資料の作成
・みんなのロケットパートナーズ活動報告書の作成

リサーチ系の業務としては、アジア太平洋の海外のロケット・衛星事業者のリサーチを担当しました。インターン生として入社する前にも、そのようなリサーチをしたのですが、英語ベースでロケットや衛星について理解し、比較することに難しさを感じました。

業務を行う前は、前職のインターン先でも行っていた競合分析のように、ノウハウを活かしてすぐにできると考えていたのですが、ロケットや衛星がテーマとなると、「その会社の強みや特徴」を調べても、他社との比較を行う際には、その強みや特徴がどういった場合に適用されるのかを整理するのが大変でした。同じロケットの性能でも、投入する軌道やペイロードの容量、射場の環境など、前提となる比較要素を理解するまでにも時間がかかりました。公になっている情報にも限りがあるため、リサーチの目的を達成するための調べ方などには時間がかかり、この業界だからこその難しさを感じました。

ISTのロケット ZERO

また、ZERO打上げに向けた営業資料の作成準備にも携わらせていただきました。ロケットを飛ばす時には、衛星業者の衛星をロケットに積むことで収益をあげます。その衛星業者等に向けた営業資料として、海外の他社がどんな資料を作成しているのか、比較しながら項目立てなどを行いました。「ロケットの営業資料」に触れることができたのは、とても興味深い経験でした。もし気になる方がいたらぜひ調べてみていただきたいと思います。

話は少し変わるのですが、ISTの宿舎に滞在中に話した社員の方が、その業務に時間を割いていた私よりも遥かに他の会社の営業資料に精通しており、かつて打ち上げられたロケットの営業資料(数年前のもの)の内容をご存じだったので大変驚きました。ISTには心からロケットが好きな方がいるものだと衝撃を受けたエピソードの一つです。

そして、みんなのロケットパートナーズの活動報告書の作成では、広報の露出実績まとめなどを活用しながら、ISTを取り巻く環境の変化についてのパートをまとめさせていただきました。この報告書の目的としては、みんなのロケットパートナーズにご加入いただいている企業様に対し、ISTが昨年度どのようなことを行い、どのような変化があったかを報告する目的があります。PR・マーケティング領域と比較した際に、必要になってくる項目やまとめ方の違いなどを学ぶことができました。

また、この業務を通してこの1年間でISTが与える大樹町への変化についても考えるきっかけになりました。ISTでは道外からの移住者が70%を占めています。人口の増減や大樹町に出店するお店の数など、少なからずISTの拡大が大樹町の盛り上がりにもつながっているということを知ることができました。

IST資料より抜粋

今回は私がISTの事業開発部で行っていた実際の業務について紹介させていただきました。この記事をきっかけに少しでも多くの方に興味を持っていただけたら嬉しいです!

次回は最終回として、インターン生としてISTで働いて魅力的に感じたことや、インターン生として苦労したことについてまとめました。また、最後にはインターン生にどんな方が向いているか、私なりの考えもまとめさせていただきました。ぜひISTでインターンに興味のある方に読んでいただけますと嬉しいです!


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