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自分らしく生きるために、サバイブしていこう。

キャリアコンサルタント資格をもっているわたくし。現在人事企画としてオンボーディングとエンゲージメントという文脈がミッションということもあり、キャリア理論にはちょっとだけ敏感。

大好きな理論で「キャリア・アンカー」という考え方があります。こちらはMITのシャイン教授が唱えたもの。アンカーとは「船の碇」のことで、キャリアを選択するうえでこれだけは譲れない、という大切にしたい価値観や欲求、動機のことを指します。

シャインは、犠牲にすることができない3つの要素(コンピタンス、動機、価値観)が組み合わさり、8種類のカテゴリーが形成しました。どのような職種についても基本的に該当し、ほとんどの社会人は8カテゴリーのいずれかのどれかにあてはまります。

3つの要素については以下となります。
コンピタンス・・・能力。できること
動機・・・欲求、やりたいこと
価値観・・・やるべきこと

また、8種類のカテゴリーは、

1.専門・職能別・・・自分の技能・専門性が高まり、活用できること、
2.全般管理・・・組織の中で、責任のある役割を担うこと、
3.自立・独立・・・仕事を自分のやり方で仕切っていくこと、
4.保障・安定・・・会社の雇用保障などの経済的な安定のこと、
5.独創性・・・クリエイティブに新しいことを生み出す、自身が会社や事業を起こす機会、
6.奉仕・社会貢献・・・社会に貢献したり、奉仕したりすること、
7.純粋な挑戦・・・解決困難な問題に挑むこと、
8.ライフスタイル・・・個人的な欲求と家族・仕事とのバランスを調整することとなります。

https://www.hrpro.co.jp/glossary_detail.php?id=45

この自分の価値観はとっても大事だよね、と思っているのですが、このキャリア・アンカーて、ただ自分理解をするだけでは不完全で、そのセットになる「キャリア・サバイバル」という観点もとっても大事なんです。

キャリア・アンカーは「個人で大事にしたいもの」。つまり自分の内的な価値観。でも「私は私らしく、自分の価値観を大切にしたいです!」というだけでは大切にはできなくって。大切にするためにも外部のニーズと合わせていかないといけないんだよね。それが「キャリア・サバイバル」という考え方。
キャリア・サバイバルは「どうやって生き抜くかを考えるもの」です。

ここからは私なりの解釈ですが、例えばアーティストを例に取ればわかりやすいと思う。
好きな絵を描きたい
好きな音楽を作りたい
好きなダンスを表現したい
で、お金稼げますか?生きていけますか?
アーティストとして生き残れるのはほんの一握りで、ずば抜けていないといけなくって。そういう生き方、ビジネスマンとして出来そうですか?

もちろん自信のある方や「好きなことが出来たら稼げなくてもいい!」と思える方は是非突き進んで頂きたいなって思う(そういう生き方かっこいいしね)。でも、そんなに強くない人も多いんじゃないかなって。私みたいにね。

なのでイメージでいうと、アーティストではなくデザイナーという生き方もありじゃないですか?って。自己表現はもちろん大事。だけど稼ぐためには(強いては生きていくためには)市場のニーズもやっぱり大事じゃない?

デザイナーは「他者のニーズ」に応えるために表現をする人。もちろん自分の色も出せる。

キャリアをサバイブする。世の中に、この組織に、何が求められるのかを考える。自分を大切にするために、世の中を知って、世の中も大切にする。こういう両方の視点が大事だよねって思います。

では具体的にどうしていけばいいのか?キャリアサバイバルで個人が取り組むべきステップは6ステップあると整理されているけれど。結局のところ「個人ニーズと組織ニーズ(市場ニーズ)どっちも大事だよね!」という意識のもと、自分のキャリアに向き合って「ここで生き抜いていく」と腹をくくることが第一歩なんじゃないかなって思います。

1.現在の職務と役割を棚卸する
2.環境の変化を識別する
3.環境の変化が利害関係者の期待に与える影響を評価する
4.職務と役割に対する影響を確認する
5.職務要件を見直す
6.プランニング・エクササイズの輪を広げる

キャリア・サバイバル: 職務と役割の戦略的プラニン

「誰もが自分のキャリアに誇りに思えるように」なるためには、どちらの視点も大切だなと思ったので、書きました。

このnoteがどこかで誰かのキャリア選択のサポートに繋がってると、嬉しいな。

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