梵ファイア in 2024 3日目

"今日も"何もない一日だった。

朝起きると友人達が飛行機に乗るまでの暇潰しで、PUBGをプレイした。
友人の赤子がホンギャホンギャと泣いていたので、ふざけてホンギャホンギャと泣き返してみたが空港にいるせいなのか誰からも反応は無かった。
朝の日差しが「お前は今日も独りだぞ！」と差し込んでくるようで鬱陶しい。ゲームは結局勝てなくてブツ切りで終わった。

最近、旅行とか何かする際に誘われる事は殆どなくなったなと思う。『シンプルに卑屈でキショい奴を誰が誘いたがるのか。自惚れるなよ。』と自分の心に刺さった包丁をぐにゃりと右に回した。もう血も出てこないけど自分を責める事が癖になってしまっている。

昼飯を作る気力もないので、近所のニュータンタンメンで飯を食った。
夜は金がある訳じゃないのにUber eatsで頼んだ。

何も満たされなかった。美味いはずなのに一人で食うだけで何にも喜びを感じない。昼からレモンサワーを流し込んでみても、ただ胃が膨れてゆくだけ。だったら食べなきゃ良かったとすぐに後悔する。

出張の準備は早々に終えた。
行きたくないけどこの川崎と横浜の狭間で死人と変わらない様な生活をしている自分にとっては仕事は一番ありがたいかもしれない。

夜はニンテンドースイッチのスプラトゥーン3を起動した。スプラトゥーンはかれこれ500時間以上プレイしていて、特段うまい訳じゃないが何故か続けている。
数合わせで妻とその友達のチームに入れてもらうこともあったのだが、下手くそなプレイで迷惑をかけてしまうことが怖くなったのと、コミュニケーションでストレスを感じたので最近は参加していない。

一人でやっていると無性にイライラしてくる。
リスキル(生き返ってすぐに殺される事)や沼ジャンプ(キルされた味方に飛び、敵に即殺される事)を繰り返してしまった。

俺は味方批判よりも環境や自分を批判する傾向にある。
「今のは当たっていないだろう。ラグも甚だにしろよ。クソが。」とテレビに向かって無駄な怒りをぶつけながら、コントローラーを思いっきりブン殴っていたら右手が少し腫れてしまい一旦中断。

ナワバリでこれ。カスにも程がある。

ふと、Discordをやってみようと思った。
知らない人でも通話をしてプレイする分にはくだらない奇行はしないからだ。一人でやるのは精神衛生上良くない事は理解している。インターネットの掲示板からDiscordのグループに参加してみても、輪に入っていく方法が分からない。ツイッターも交流する程の関係性がない。

もう、俺は最終的に一人で死ぬのかもしれない。そんなことが頭によぎった。リアルでも自ずから孤立して、インターネットですら人と繋がれない。

妻が居なくなったら、多分終わり。
少し帰省しているだけで俺はこの有様なのだ。

部屋を真っ暗にして爆音で音楽を聴く。
今日のどんな行為よりも心が満たされる。
はっぴいえんどの"12月の雨の日"やエリックサティのジムノペディなどジャンル問わずで聴きたかった曲を適当に垂れ流す。

今はスピッツがカバーした方の"12月の雨の日"を聴いている。ジンジンと痛む右手は少しだけ落ち着いた。