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たべられるどんぐり

【チャンさん年少の頃】


バスから降りてくると、何だか嬉しそうにポケットをモサモサといじるチャンさん。

『たべられるどんぐり、もってきたんだよ。』と、てのひらに乗せて見せてくれる。

『これ、おうちかえったらたべるんだぁ~♪』と上機嫌。

歩くたびにポロリ、はしゃぐたびにポロリ、とこぼれ落ちるどんぐり。

その度にしゃがみ込み、いそいそと拾うチャンさん。

(あなた、トトロっていうのね?)


家に着くと早速調理を開始。

『こうやってね、なべでやるんだよ!』

フライパンの柄を両手で抱える様に持ち、一生懸命に揺すってどんぐりを煎るチャンさん。


出来上がると、すかさず味見。

『うん。おいしいね。かあさんもたべてみな。』

『とうさんにもあげよ♪ とうさんにバレる(とうさんが気が付く)場所はどこだ?』

家中をキョロキョロと見まわして、

『かえってきたらあげてね。』

と、私にニコニコ言づけるチャンさん。


たべられるどんぐりはどうやらスダジイというらしい。

幼稚園の先生が教えてくれた。

その存在にチャンさんは目をまんまるくし、とても気に入ってポリポリポリポリ食べていたとのこと。

目をまんまるくする様な感動を、お父さんとお母さんにお裾分けしてくれてありがとう!


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