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南の窓の桃の夕焼け

拝啓 出雲にっきさま

にっきちゃんこんにちは🎐
蝉からすっかり鈴虫に変わりましたね。
晴れの日にちょっと風が混じるだけでどこか秋の雰囲気を感じます。

今日アトレの中を通ったら、お洋服屋さんのラインナップが軒並み秋服に切り替わっていました。もう秋なんだなとしみじみするよりもはやく「暑っ!」と思いましたね。残暑に茶色のニットはまだまだ目に暑い…。


さて前回の交換日記は、夏の終わりの映画みたいな自由律俳句でしたね。映像的だし、ぜんぶの句に淡くきらめいた色が付いているような。

・人の子耽ている喫茶店
落ち着いた喫茶店の音とまどろむようなオレンジの光が浮かびます。
(服で言うとこの句は黒のベロアだ…)

なんとなく、句を読んだときに尾崎放哉の「お祭り赤ン坊寝てゐる」という句を思い出しました。
喫茶店とお祭りなんて真逆のようだけれど、光と音につつまれ、まどろみそうな妙な安心感があるところはすこし似ているかもしれない…


・響くパンザマスト夏の影ぼくだけ
・濡らした指にザラメ絡めて
・夏の魔物はひからびたへび

この三句すごいです。夏のきらきらと切ないとこがぎゅっと詰まっている、、この文字と周辺数メートルだけで完結せずに、映像のようにはるかに広がっていゆくイメージがあります。こんな映画を見たい。

パンザマスト、わたしの地域のはどんなんだったっけって朧げにしか思い出せなくて、ちょっとさみしくなりました… いまや5時が家を出る時間になってしまったなあ。


それではすずめ園の自由律俳句もいきます
ねえもう8月も終わっちゃいますね🎐

(2日も遅れちゃってすみませんでした…!)


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・犬に吠えられはじまる朝

・ドクターペッパーだけが売り切れだ

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・お土産を膝の間に挟む

去年のいまごろ、東京⇔広島間の新幹線の車窓が流れる映像を流すことが好きな時期がありました。

YouTubeで映像を流しながら、iPadを左の壁際に置き、わたしはトッポを食べるのです。新幹線といえばぬるい緑茶とトッポなので。

みんな新幹線では足元にお土産のお菓子を置く。左足と右足の間に置く。だけれど電車では膝に乗せる。
家の椅子は新幹線と違って、両足のうらが床につきません。揺れるとゆらゆら足も揺れます。
当然わたしの膝の間にはお土産なんてないから、ずっとつかない下りの新幹線でわたしはトッポを食べ続けている。

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・ここは果てない海行き電車

・異国のニュースが吊り革の奥

・シャツを引っ張り待つ踏切り

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・ここも海が見える駅だ

・あの子が前髪を分けだした

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・バックシートに寝転び青空

バックシートに寝転んで、高速で、自分のつま先越しに夏の青空見れたらなと思う。

わたしは久しく乗用車に乗っていない。

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・南の窓の桃の夕焼け

・触れば真夏の充電器

・キッチンペーパー丸い肩ゆれて

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・風吹いて隣の煙吸う

・落とされたチラシ聞いて朝寝

・コンビニに花火がない

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花火したいなと思う暇なく過ぎ去っていったなあと思います。

そういえば、「蚊にも刺されず独り」でおなじみすずめ園ですが、なんと今年は1箇所も蚊に刺されていません!すごい、さすが、せつない…!

にっきちゃんは蚊に刺されたかな  でも気づかないことが特技って言っていたから今年も蚊に刺されに気づかなかったでしょうか

かゆいのは嫌ですが、蚊に刺されないとちょっぴりりさみしいものですね。いまから草むら行けば刺されるかしら…(なんてね

次の更新から9月になります
きっとまだまだ暑いけれど、少しずつ自由律俳句が移り変わってゆく様子が見られるのがたのしみです!ではまた来週です🍵

すずめ園より

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次回の更新は9月1日 出雲にっきちゃんの番です🎑

『ひだりききクラブ』プロフィール

出雲にっき、すずめ園による自由律俳句ユニット。毎週水曜日にnoteにて自由律俳句の交換日記、「 #ひだりききクラブの自由律俳句交換日記 」を更新している

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