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連作短歌:最高に最低な朝がくる


公園をきれいにゴミはもち帰りましょうこぼした痛みを拾う

チューハイは91パーセントぶん素面を飲ませるから嫌いだよ

半額の寿司が飛び散る床のうえ朝の陽は元死体らに降る

鋼鉄の屋根に守られ雨つぶに祝福されず死にゆくミミズ

かなしみは握った中にツナマヨを入れたら咀嚼できる程度さ


メンタルが落ち窪んで、嫌なことや避けがたい悲しい出来事が次々と起こり、そうして迎える週末にはせめて早起きして空気の良い場所でのんびりして整えよう、と思っていた矢先の金曜が歴史に残るほどのひどい夜で、傷つけられたその深さを見るにつけもはや何かの標本のようで、なんだかもう逆に笑ってしまい、家に帰ってシャワーも浴びず、着のみ着のまま床で目覚めた土曜の朝の、どうせならこの狂った世界を抱いたままもろとも自爆してやろうか、と、そんな気持ちでバカみたいな青さの空へと詠んだうたです。

というわけで開き直りました。
最低は最強だぜ。ばかやろう!


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