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「旅先の地域に貢献したい!」のウラにある忘れてはいけない大事なこと

旅好きの人なら一度は、「ただ旅をするだけじゃなくて、自分も旅先で何かを還元できる人になりたい」と思ったことがあるのではないでしょうか。

私もバックパックで海外を放浪したり、コロナ禍で人通りが消えてしまった観光地に足を運んでみたりする中で、「この素敵な地域を後世に残していくためにも何か自分にできることはないのか」と考えることがありました。

また、普段観光業で働いていることもあり、旅人の受け入れ側としても、「こういう旅人に来てほしい」と感じることがあります。

今日は、そんな「旅人」と「受け入れる地域」、両方の視点から旅人が地域にできることを考えていきたいと思います。

”旅人”だからこそわかる地域の魅力を再発見

よく地域を訪れると、
「なんでわざわざこんな不便なところまで…」
「ここには何もないでしょう。」
と言われることがあります。

この地域の人は、自分が住んでいるところの魅力を何もわかってない、と感じるかもしれませんが、自分が生まれ育った場所の魅力をペラペラ語れる人は意外と少ないのかもしれません。

実際、私も綺麗な海に囲まれた奄美大島出身ですが、大学で上京するまで「海が特別」と感じたことは1度もありませんでした。TVでよく見かけるようになったり、周りに良いところよね!と言われたりして初めて、その魅力に気づき始めました。

旅人から見たその地域の魅力を率直に伝えることは、その地域に住む人の地元愛を育むことになるかもしれません。

好きを前面に出してその地域のファンを増やす

旅している中で、見ているだけでふと涙が溢れてくるほどの絶景や、滞在中何度も通い詰めたくなるほどの美味しいごはん、友人知人みんなに買っていきたくなるほどの素敵な特産品など、自分なりの「好き」に出会う瞬間がきっとあるはずです。

そういう「好き」に出会ったとき、自分の中だけにそっとしまうのではなく、外に向けて発信してみてはいかがでしょうか。

何もSNSやブログで発信するだけが正とは限りません。

友だちとお茶しながら楽しそうに思い出話をしたり、お気に入りのお土産をみんなに配ったり。そんなことでも、あなたのその「好き」が周りの人に伝わって、伝わった先の誰かがその地域を訪れるきっかけになるかもしれませんよ。

地域の人と同じ目線に立って考える

ここまで地域のためにできることを書いてきて矛盾しているようですが、「〇〇してあげたい!!」という熱い気持ちを実行に移す前に一旦立ち止まって考えてほしいことがあります。

「それは本当に地域の人が困っている課題を解決できそうか」ということ。

たとえば、旅人がある地域に惚れ込んで「この地域は隠れた魅力がたくさんある!もっといろんな人に知ってほしい!」と思ってPRしても、

地元の人は「人手不足で今どの施設も悲鳴をあげているんだ……これ以上いまは観光客を増やさないでくれ。」という気持ちだったらどうでしょう。

旅人としての外からの目線と受け入れ側の内からの目線、両方から地域を見れると、そこにはまた違った景色が広がっているかもしれません。

旅先は必ず誰かのホームであるということ

旅人として、地域の魅力を再発見したり、その魅力を発信したりすることはとても素敵なことだと思います。

しかし、私たちにとっては旅先であっても、住んでいる人からしたらお家そのもの。

自分が住んでいるお家に知らない人がいきなりきて、「ここいいですね!気に入りました!これからもっといいお家にしていきましょう!」と言ったら「いつから君のお家になったんだ😂」となりますよね。

それと一緒で、相手(旅先の地域)に配慮とリスペクトを持ちつつ、お互い良い関係性を少しずつ築いていくと、その先に「君、またここに帰ってきてね」「おかえり」なんて言葉が待っているかもしれませんよ。

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