見出し画像

大学5年間の集大成に「卒業不可」を受け取り思うこと

運命の成績発表

2019年2月26日火曜日 午前9時。

この時間に、卒業生は早めの成績発表が行われた。

秋学期は、卒論と持ち込み可のテストがひとつ、
そしてレポート提出がひとつ、と卒業が目前に
迫っていた。

卒論はだいぶ後半追い込む羽目になったものの
納得いく形で出せた。
テストは少し出来が悪かったが、出席はしっかりしていたし、単位は大丈夫だろう。
レポートも完璧とはいかないまでも、作成要項を何回も見直し、期限内に提出したから、単位はもらえるよね。

80%卒業はできるだろう、と思いつつも自分の目で
確かめるまでは安心できない、そう思って、
開いた成績発表の画面。

しかし、そこに表示されていたのは、
想像していなかった「卒業不可」の4文字。

最初は信じられず、ログアウトしてもう一度
ログインして確認してみるが、やっぱりそこに
並ぶのは「卒業不可」の4文字。

秋学期の成績詳細を見てみると、レポート提出の
授業のところに「F」の文字が表示されていた。

レポート提出にあたって、何か不手際があったのか
提出済みの画面を確認してみるが、期限内に
アップロードされているし、内容にもそんなに
問題はなさそうだ、、、

どうして落ちたのかがわからない
それが正直な感想だった。

現実のような現実ではないような

なぜ落ちたのか疑問に感じながらも、
大学の事務センターから、卒業不可者対象のメールが
届き、これは現実なんだと実感していった。

事務センターからのメールだと、
「成績に対する申し立て」と「追試申請」が
できるとのことだった。

この時は、まだFがついたことを完全には
信じきれないものの、やることやるしかないよね!

という比較的前向きな気持ちだった。

メールを確認してすぐに、成績に対する申し立てを申請した。
追試の申請は学校でしか行えないとのことだった。

しかし、この日のお昼は学生時代によくしてもらった方と
ランチを食べる約束を1ヶ月以上前にしていた。

自分の中でトラブルが起きたとはいえ、約束の
1時間前。ドタキャンするにはあまりにも急すぎるし
少しリフレッシュすることにも繋がるだろう。

そんな気持ちで、約束のランチに向かった。
基本的には、楽しく話していたのだけれど、
「〇〇ちゃんも、もうすぐ卒業か〜。
きっと、立派な社会人になるだろうね。」

と、きっと私を鼓舞するつもりで言った
その一言に、
「いや〜実は卒業できるか分からないんですよね」
とはとても言えなかった。

卒業できるかわからない、
その事実を自分の中で受け入れたくなくて、
「社会人、がんばりますね😊」と反射的に
答えていた。

その後も、これからの私の人生に対して
期待を寄せてくれている、そう感じるたびに
その希望と反比例するかのように、
卒業できないことへの不安がどんどん募っていった。

期待と不安が入り混じるそんな日々

ランチの後に、追試申請に学校へ向かい、
申請書を書き、手数料の1000円を支払った。

「追試のスケジュールは来週月曜に発表され、
火曜か水曜に実施されること」
「事務局として教授お願いはするが、
追試を保証できるわけではないこと」

そんなことを伝えられ、申請は終了した。

それ以降、追試で合格すれば、無事卒業できる。
でも、そもそも追試が実施されるかは分からない。

「無事卒業」と「卒業不可」2つの言葉の間を
ずっと行ったり来たりしている。

卒業不可判定が出てから、いろんな記事を
ネットで読んだり、Twitterで検索したりしていた。

もちろん、そこに絶対的な答えはないと
わかりつつも、「親不孝」や「内定取り消し」
の文字に心が揺らぐ。

11月から内定者インターンとして、お世話に
なっていて、後1ヶ月もすれば入社する会社。
なんて言えば、いいんだろう。
どんな顔をされるだろう。

何回も何回も頭の中でセリフを考えながら、
成績発表の日に人事担当の方に電話をかけた。

電話で、一通り話した後に、
「卒業できなかったとしても、内定を取り消す
ということはないから大丈夫だよ」
「まずは追試に向けて頑張りましょう」
という温かい言葉をかけてもらった。

ここでとりあえず、前を向いて頑張るしかないんだ
という覚悟ができたように思えた。

どんどん膨らんでいく不安

追試があると考えて、それに備えて頑張ろう!
と決めてから、4日後に控えていた卒業旅行を
泣く泣くキャンセルした。

宿や飛行機を一件ずつキャンセルしていく中で、
一緒に行く予定だった人への申し訳なさ
行くことができなかった自分の不甲斐なさ
感じていた。

その後、何事もなかったかのように、昼間は
インターンに行き、帰ってきてから勉強する
そんな水・木・金が続き、一日中引きこもって
勉強する土日。そしてその日曜日がもうすぐ
終わろうとしている。

この数日間、勉強しながらもどことなく
手につかず、成績の付け間違えだったというメールが
届いていないかを1日に何回も確認しては
音沙汰ないメールに落ち込み、

でもここで無事合格できたら、
これも笑い話だよね。

と急に前向きになったかと思えば、

留学をするための休学を含め、5年間
大学に行かせてくれた親はどれだけ
失望することだろう。

孫の卒業式にくる!と張り切って
地方から東京にやってくるおばあちゃん
になんと言えばいいのだろう。

早く社会に出たいと、週4でインターンを
掛け持ちしていたけれど、
卒業もできないのに、インターンしている
場合じゃないよねと思われているのだろうか。

もうすでに一年前に社会に出て、立派に
過ごしている同級生もいるのに、
私はまたここで立ち止まるのだろうか。

と、追試が行われず、このまま卒業不可が
確定したら…という不安の波が襲ってくることもある。

追試の前になんでこんなに長々と文章を
書いているのかというと、
明日の追試スケジュール発表を控え、
不安に押しつぶされそうなこの気持ちを
どこに向けていいか分からなかったからだ。

自分の心を落ち着けようと考えた結果が
「書くこと」だった。

ここ数日アップダウンを繰り返して思うのは
周りにこう思われるだろう、というのは幻想
かもしれないし、もし仮に思われたとしても

自分が自分なりに頑張ってやってきた
ということが全て否定されるわけではないこと

どういった結果であっても、自分のベスト
を尽くして、正解に近づけること

せめて、私は自分の一番の味方でいよう

ということだ。ここまで書いて、気持ちも少し
落ち着いてきたので、明日追試が無事に行われる
という発表があることを願いながら、
勉強タイムに戻ろうと思う。

追記:無事、再レポート提出の機会をもらったので、そこに向けて全力で頑張りたい。



サポートいただいた分は、これからも楽しく執筆を続けられるように、大好きなチャイやちょっとしたおやつ代にします♡あとは、ステキだなぁと思った方のサポート代に回していきたいと思います。