マレーシア人に「彼氏いる」って嘘ついたら「セカンドでいいよ」と言われた
※2017年1月5日、オーストラリアにワーホリ中の日記を転載
オーストラリアに来てから最初の1カ月間、回転寿司で働いた。振り返ってみて一番印象に残っているのは、キッチンのマレーシア人。
彼はわたしに「かわいいね」「いつデートする?」と口説き文句を並び立て、遠くから目が合えばウインクをしてきた。誘いを断り続けるのも面倒になってきたある日、「ボーイフレンドでもいるの?」と彼。
これはチャンス!と思ったわたしは、とっさにイエスと答えた。そんな人はいないのに。でも、慣れない英語で口説き文句を受け流し続けることと天秤にかけたら、どう考えても架空の彼氏を作った方が楽じゃないか。
ところが、マレーシア人からの返答は予想外だった。
「セカンドでいいよ」
男性からのアプローチを防ぐ魔法の言葉「彼氏がいる」は、見事に跳ね返された。当然、その後もデートの誘いは止まらない。わたしはMPをいたずらに消費し、それどころか架空の彼氏がいるという嘘をつき続けることになった。毒におかされたがごとくじわじわとHPを減らされる毎日。
数日後、何かの話の流れで、同僚から衝撃の事実を知らされる。
「あの人結婚してるし子どももいるよ」
わ た し が セ カ ン ド ! ! ! ! ! ! !
どうりで架空の彼氏にまったくひるまないわけだ。むしろ彼氏がいた方が都合がいいくらいじゃないか。ヘタにデートなんかしなくて本当によかった。
なお、今度こそと思って「デートしないよ。奥さんいるんでしょ?」と言ってみたが、彼にはまったく響かなかった。どうやら、この手の男性の性質は世界共通らしい。
※2017年1月5日、オーストラリアにワーホリ中の日記を転載
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