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富山ではまだまだ雪山を歩ける
足の裏に疲労回復シート的なものを貼って寝て、朝剥がしたら土踏まずにあざができていた。毒素が出た、みたいなことなのか?
大学の先輩と無口な同級生に加え、富山に移住した後輩が合流し、雪の大谷に行く。後輩と会うのはおそらく卒業以来なので、ざっくり15年ぶり。当時彼女は大学1年生。終始テンションが高い元気な子だったけど、15年たったらしっかり落ち着いた大人になっていた。そりゃそうだ。
先輩が激戦の末に雪の大谷のチケットを取ってくれ、アテンドされるがまま何も調べず考えずついていった立山はめちゃくちゃ雪山だった。
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後輩いわく、冬はホテルが埋まってしまうほどの積雪らしい。ひゃ〜。
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雪山だけども、晴天で日差しは暑いほど。何も考えず履き古して靴底がツルツルになったスニーカーで来てしまったのでなかなか危険。何度か滑ったり、いっそ開き直って坂道をつる〜っと滑り降りたりしながら、どうにか耐えた。ナイス体幹。
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スキー板を担いで山を登り、上から滑り降りて来ている人がいたけれど、雪山を登るのとスキーで滑走するのと、彼かはどちらに重きを置いているのだろう。ただ滑るだけならスキー場でいいわけで、登ることにも楽しみを見出しているのだろうか。その比重は人によって結構差があるものなのかしら。
スキー板を持った人々に聞いてみたかったけど、結局話しかけることはできずじまい。ここが酒場でないことが悔やまれる。
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ヘリが飛んできて、遠くの山で救助活動をしていた。人が下からヘリへ吊り上げられている様子も見えたらしいが、わたしは目が悪く、しかも晴天の雪山の輝きに目が耐えられなかったので全然見えなかった。
山岳救助のヘリは10分100万円くらいかかると聞く。往復60分として、600万円。高いと思ったけど、あの標高の山から一瞬でエスケープできるわけで、冷静に考えたらそこまで高くないかもしれない。
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リクライニングできる椅子がある外のエリアに課金して入り、ポカポカ陽気を堪能する。雪山を眺めながらソフトクリームを食べ、無口な同級生と後輩はそのまま寝た。目の前の景色と行動のミスマッチがすごい。
雪の大谷は地面がアスファルトで快適に歩ける。雪の壁に入っている横の線は過去の天候の名残らしい。雪が溶けたり、黄砂が飛んだり、そういったその時々の天候の痕跡が地層のようになっている。
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雪の大谷のあたりは吹き溜まりで、一番雪が積もる場所。雪の壁は最大20メートルにもなるそうで、一冬でこれだけ積もるのは世界的に見てかなり珍しいとのこと。
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わたしが歩いている道路にも当然雪が積もっていたわけで、道路部分の除雪はブルドーザーで雪面を削り取って行うらしい。最大20メートル分も削り取っていくわけで、めちゃくちゃすごい。
普段雪を吹き上げて除雪作業を行う除雪車・立山熊太郎も、ここでは雪の壁が高すぎて太刀打ちできないと説明があった。
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京都で氷雪工学という分野があることを初めて知ったが、こういう場所に来ると必要性が良くわかる。
実は説明を読むまで、雪の壁の上に除雪した雪を乗せることで高さを出しているのではと少し疑っていたのだが、完全に濡れ衣だった。
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帰りのバスは爆睡。雪が残る立山はとてもかっこよかった。春夏は山からの水蒸気でけぶるそうで、街中からくっきりした立山を見たいなら冬が良いとのこと。
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富山駅に戻り、後輩と話しながら歩く。興味があること、やりたいこと、好きなこと、やりたくないことにフットワーク軽く、忠実に生きているようで、面白い人生を歩んでいた。
人材業界に身を置いて約15年。いろいろな人たちの話を聞いてきたけど、楽しそうに生きている人の中に、ただただ嫌なこと、つらいこと、合わないことをやり続けている人はいなかったように思う。一時的な無理や苦労はさておき、それが一つの答えだよなと日に日に確信を強めている。
フードコートみたいになっている場所にあった富山のクラフトビール屋さんには、仕事でお世話になっているナカオテッペイさんのイラストがあった。店員さんに話しかけたらステッカーもくださった。予期せぬところで遭遇してうれしかった。
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