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熊野古道の最終日、予想外に名残惜しい

今朝はゴミ出しを頼まれる。家守さんからの呼ばれ方も天野さん→なつみちゃん→なっちゃんと変化。だいぶ馴染んだな。

1階ではジブリのオルゴールバージョンが流れていた。人は山の中にいるとジブリを聴くらしい。

こう見えてわたしはディズニーアニメ大好きなのだが、そういえばディズニーを聴こうとはあまり思わない。賑やかすぎるのだろうか。ディズニーは外向き、ジブリは内向きの音楽なのかもしれない。

ゴミ収集が9時に来るというので、念のため1階で待機していたら外にサワガニがいた。うれしい。

午後から晴れ予報だったので、午前中仕事をして谷瀬の吊り橋へ。

家守さんに近隣情報を教わり、途中にあるお蕎麦屋さんに立ち寄る。普通の一軒家でおばあちゃんが一人でやっている。

子どもたちが独立し、仕事も定年を迎えた60歳から自宅でお蕎麦屋さんを始めたそう。今は85歳で「90歳まで続けたいの」とニコニコお話いただいた。ただただすてき。

食べている途中、おばあちゃんは「十津川でとれたキノコおいしいでしょう」とうれしそうに様子を見に来てくれた。わたしはチャーミングなお年寄りに弱い。

きのこ鴨そば

谷瀬のつり橋はなかなかぐらぐら。ガラスの仮面でマヤが腐った板を踏んで落ち掛け、それを亜弓さんが助けた吊り橋を思い出す。この板踏み抜くって怖すぎだろう……。

板の隙間から下が見える
水きれい

近隣にはカップルが3組もいて、化粧してくればよかったかしらと頭をよぎる。着飾っている人を目の前にするとすっぴんであることに気後れするんだな。

家族に吊り橋の写真を送ったら「吊り橋効果」と返信がきてハッとする。だからカップル多いのか……?

突然のクイズ
正解はりんちゃん
お蕎麦にはこんなきのこが入っていた
なぞのコンテナ

今日の温泉は川沿い。女湯は半露天風呂的な感じで、男湯は川沿いに本当の意味での露天風呂があった。なぜわかるかというと、女湯から丸見えだったから。男の人は嫌じゃないんだろうか。

女たちは男の裸なんぞ見たくないと思うから覗かず、女たちが覗かなければ男たちから女の裸は見えない。その前提で成り立っている風呂だった。

女湯の内装は妙に安っぽくて、何かに似てると思ったら水陸で暮らす生き物がいる水族館の展示室。しばし水族館の生き物の気持ちで風呂に浸かり山と川を眺める。

水きれい

本宮まで歩いた日、車で迎えに来てくれた家守さんから得意料理を聞かれた。わたしは料理が好きではあるが、適当に煮たり炒めたりしたものを主に食べているのでこの質問はいつも回答に困る。

結局「ここ1年くらいでよく作るのは南蛮漬けです」と答えたら家守さんが昨日小アジを買ってきてくれたので、出発前に南蛮漬けを作った。夕飯に食べたらだいぶお酢が強かった。半分は家守さんに差し上げたが、大丈夫だろうか。

今日の宿泊者さんはオーストラリアのケアンズから来ている男性。炭火焼きを食べながら「ジャパニーズバーベキューは初めてでよくわからない」と楽しそうにしていた。

大阪から熊野古道に来たらしく、大阪と東京はライバルなのかと聞かれる。そんなイメージがあるのか。

大阪は大阪大好きで大阪プライドを持っている人が多く、一方の東京は一番のビッグシティでいろいろなところから人が来るから東京プライドはさほどなく、ゆえに他の都市をライバル視はしない、みたいなことをどうにか答えた。どこまで伝わったかわからないけど、割と良い回答だったのではなかろうか。

今日は熊野古道最終日。明日朝にはここを出て、白浜へ向かう。とてもさみしい。1週間もいたら持て余すかな〜なんて思っていたのに、結果的に2泊延長までしてしまった。

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