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博多でおすすめ店を回る

目覚めると部屋の外で言い争っている声が聞こえる。時刻はまだ6時半。外が気になって二度寝もできず、お世辞にも良い目覚めとは言えないけれども、早起きできて良かったと思うことにする。

Googleマップを見ると、4月の北海道のおうちで居合わせたオーストリア人におすすめされたらしいパン屋が近くにあるので、朝ごはんに行ってみる。オーストリアのパンを作っているお店で、「あそこのパンは本物のオーストリアのパンだ」みたいなことをオーストリア人は言っていた気がする。

薄々気づいてはいたが、わたしは本物のオーストリアのパンがわからない。でもおいしかったので良し。オーストリア。

昼ごはんは「1月の福岡の飲み屋の人おすすめ」というメモとともに、これまたGoogleマップにブックマークされていたうどん屋さん。たしか「福岡のおいしいうどん屋は行列ができて気安く行けなくなったお店も多いけど、そこはまだ入れる」みたいなことを言っていた気がする。

しかしお店には列ができていた。1人だし回転は早いだろうと踏んで並び、30分も待たずに入れた。お出汁しっかりの胃に優しいうどん。

梅しそ昆布の冷かけ

おうちに戻って部屋で仕事をしていたら、今度は叱咤の声が聞こえる。どうやら家守さんが同居人の掃除の至らなさを指摘しているようで、たしかにおうちは結構汚いので注意してもらえるのはありがたいけども、人が怒られているのを見聞きするのはとても苦手なので勘弁してほしい。トイレに行こうと思ったのに部屋から出るタイミングも逃してしまった。

おやつのドーナツ

小麦粉ざんまいの朝昼おやつだったので夜はあまりお腹が空かず、日本酒バーで軽く飲む。毎日一度は米を食べたい気持ちがあるので、今日は日本酒を米とカウント。

カウンターには本がずらりと並んでいる。常連らしきお客さんと店主の間で会話が弾んでいたので持参した本を読んでいたら、「この本面白かった」と店主が常連客に文庫本を手渡しており、それがわたしの好きな本だったので思わず会話に入ってしまった。

その流れでおすすめの本を聞き、店主が京極夏彦ファンであることを知る。お店は古い家屋を改装していて薄暗く、しかも店主は和装。いかにも京極夏彦が好きそうな雰囲気だったので納得感がすごい。

京極堂シリーズに17年ぶりとなる新刊が出たそうで、「デザインがこれまた良い」と見せてもらった新刊は、お馴染みの鈍器のような分厚さ。ここ数カ月うっすらあった京極夏彦を読みたい気持ちがまた一つ大きくなった。帰ったら読もう。

店主が最近読んで面白かった本

帰り際にカウンターに並ぶ本を一通り見たら、読んだことがある作品が結構多い。店主と読書の趣味が合うのかもしれない。近所にあったら通っただろうなというお店だった。

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