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熊野古道で「天野さんはスピリチュアル系」と言われる

レンタカーで熊野古道へ向かう。店員さんから「一人旅ですか?カッコイイですね!」と言われご機嫌で出発するも、高速で道を間違えあたふたしていたら車線変更で危うく事故りかけ大変落ち込む。

気持ちを立て直すべくサービスエリアに入りたいのに1時間近く見当たらず、海沿いに差し掛かったあたりの景色がきれいで少し回復するも、今度は眠たくなってしまった。

運転は好きだけど自分の運転技術はあまり信用していないので、後ろからあおられようと法定速度を守ろうと決意したのに途中から車が減ったことで完全にだれた。旅中は聴きたいラジオがたまりがちなので、たくさん聴けたのはよかった。

到着後、家守さんがおらずチェックインができないハプニングはあったものの、図々しくも勝手に宿に上がり込んでオンライン取材をこなす。

夕方、買い出しに行きたいけど道暗いから運転ちょっと怖いな〜と話すと家守さんは親切にも車でスーパーに連れて行ってくださった。

家守さんはスピリチュアルを信じているらしく、和歌山には神様に呼ばれて来たらしい。人を一目見ればどういう人なのかがわかるそうで、「自覚はないかもしれないけど、天野さんもスピ系だと思う」と言われる。

彼のスピ系の定義は「大いなるものの存在を信じているかどうか」とのことで、それならわたしは完全にスピ系なのでこの瞬間に自覚あるスピ系になった。大阪では友人と飲みながらスピ系を揶揄していたのにとんだ手のひら返し。

道中、人生について語る中で「天野さんは自分が動くことで物事が動くことがわかっているからこれからも大丈夫だと思う」的な言葉をかけられ、肯定されたことに予期せず泣きそうになってしまった。思っていたより弱っていたのかもしれない。

何の下調べもせずノープランで来たけど、パワースポットでありスピリチュアルの聖地である熊野古道で、いっそのことスピ系にどっぷり浸かってみようという方針が固まった。

スーパーからの帰りには銭湯にも寄っていただいた。売店にはたくさんの柑橘系商品。小学生のときは甘夏みかんと言われて泣き、中学時代のあだ名はあまなつ。いまやなつみという種類もある。わたしの名前は柑橘系。

サウナは常連らしき人たちがうるさかったので、露天風呂に焦点を絞る。月がきれいに見えた。スピリチュアルの幸先が良い。

電気風呂があったので恐々手を入れてみたら、ピリピリ程度の刺激。やはり昨日の銭湯の電気風呂は壊れていると思う。

帰りの車のトークテーマは波動について。昔好きだった人が言っていたことが今になってとてもよくわかるという話をしたら「波動が彼に追いついたんだよ」と。波動を高めれば波動が合う人が集まってくるとのこと。

こうして書くとなんというかあれな感じなのだが、言わんとしていることはとてもわかる。どうやらスピ系の適性がある。

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