見出し画像

熊野古道で不思議な男の子に会った

8時に起き、8時半ごろ動き出す。ふだんは8時半ごろ起きて9時過ぎに動き出すので本当に少しだけ早起きした。化粧をしないと身支度は5分くらいで終わる。

共有スペースに行くと、なにやら置き手紙。昨日温泉に行った人がお礼にと、お茶とコーヒーをくれた。うれしい。お風呂あがりにお土産を買っていたけど、まさかお裾分けしてくれるとは。義理堅いすてきな人。ありがとうございます。

野菜とツナ缶を適当に煮たものを朝ごはんに食べる。誰もいなかったし、面倒なので鍋ごと食べた。男子大学生みたいだなと思っていたら、家守さんが帰ってきてしまった。

車で那智の滝へ。20代半ば、滝に打たれてみたいと滝行に行ったことがある。ものすごい重さと痛みと寒さで、痛い寒い早く終われと煩悩にまみれながら滝に打たれた思い出。那智の滝はふわふわして見えるけど、やはり打たれたら痛いんだろうか。

そのまま歩いて熊野那智大社へ。中が空洞になっている大きな木があり、中に入る。植物は不老不死という記事を読んだが、生命力の強さを確かに感じる。

出発前、ガラスの仮面を読んだもので、仏像や立派な木を見るたびに「紅天女……!」となってしまう。

ガラスの仮面の最新刊を待ち続けてもう10年たった。HUNTER×HUNTERの4年ぶり新刊発売はまだまだ序の口。

山の中を歩きながら、なんとなくオーストラリアの田舎を思い出す。オーストラリア人にとって日本は人気観光地だけど、どことなく田舎の自然が似ている感じが落ち着くのかもしれない。

神聖な気持ちで巡ろうと思っていたのに、頭に思い浮かぶのはしょうもないことと俗なことばかり。

神倉神社では少し不思議なことがあった。険しい石段を登った先にお参りするところがあるのだけど、そこの横の岩に男の子が一人で座っていた。

男の子がいたところからの景色

どうしても気になって話しかけたら、小学2年生のときから毎日ここにお参りに来ているとのこと。彼は小学5年生で、つまり3年間。なぜ?と思ったけど、聞くのも無粋な気がして「お邪魔しました」と帰路に着く。

途中の平たいエリアで写真を撮ろうとしたら、おじさんに「こっちから撮った方がええで!」と撮影スポットをお教えいただく。

伝わらない急勾配

その流れで話をしたところ、72歳のおじいさんも毎日ここを訪れているそう。健康のためらしい。一人で運転して来たと言ったら「えらいな」と褒められた。

さっき会った男の子も毎日来てるって言ってましたと話すと、おじさんも男の子と話したらしく、「そうらしいな」と。

でも、おじさんはこれまでにその子を見たことがないらしい。しかも小学校はまだやっている時間で、変やなと。

話はそこで切り上げて石段をくだったけど、あの子は単に訳ありな子なのか、それとも不思議な子だったのか。青い普通の服を着た、白くて丸っとしたかわいい声の子だった。

近くの速玉神社にも寄る。配色がミッキーマウス。支持を得やすい配色なんだろうか。

ここが一番ミッキーマウス

帰り道、お風呂に寄る。タオルがないことにお風呂から出て気づいたが、わたしはタオルなしでもお風呂に入れる特技があるのでことなきを得た。普段から背中びちゃびちゃらしいので、単に濡れたまま服を着ることに抵抗がないというだけのこと。

立ち寄った道の駅でなんとなく梅酒を手に取ると、なんと製造元が中野BC。わたしが初めて取材したのは中野BCの社員さんだった。普段甘いお酒は飲まないけど、思わず購入。

宿に戻って家守さんが作り置いていたカレーをいただく。お米とビールを同時に摂取できないので、豆腐にかけて食べた。

今朝鍋ごと食べてるのを見られてしまったので、開き直って夜も鍋ごと食べる。「モテるでしょ?男はなつみちゃんみたいな子が好きだと思うよ」と褒められた。世の女性の皆さん、女子力とか言ってる場合じゃないですよ。

モテる女の夕飯

今日もテラスで晩酌。買ったみかん梅酒はとろりと甘い。たまにはいいねとちびちび飲む。春に死んだ愛する祖母は梅酒が好きだった。

ふと空を見上げたら、雲が流れて星が出ていた。さっきまで何も見えず真っ暗だったのに、星が出たら明るい。星あかりを体感。

さすがに星は映らない

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?